出水城跡(いずみじょうあと)の発掘調査
更新日:2022年7月1日
文化財発掘調査情報
出水城跡(いずみじょうあと)の発掘調査
麓町の市指定史跡『城山(亀ヶ城・花見ヶ城)』では、出水市が平成25年度から学術的発掘調査を継続して実施しています。
『城山(亀ヶ城・花見ヶ城) 』とは、中世山城である「出水城」の文化財指定名称です。発掘調査では指定外の箇所もその残存状況等を調査するため、中世山城の呼称である「出水城」を使っています。
出水城跡空撮 写真右側中央部の森部分が出水城跡
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出水城は出水市のほぼ中央部、米ノ津川と平良川に挟まれた台地の基部付近の丘陵地に鎌倉時代初頭には築かれ、戦国時代の終わり頃まで使用されていました。近世にはその麓に御仮屋を中心とした武家屋敷群が形成されました。 平成25~30年度の調査については発掘調査報告書が刊行されています。 下部「市内遺跡(出水城跡他)発掘調査等報告書」をご覧ください。 |
発掘作業風景[令和元年度]
令和元年度は曲輪D(捨殿ヶ城)に2カ所、曲輪C(小松ヶ城)に2カ所、曲輪C・D間の平坦面に2カ所のトレンチ(調査のための溝)を設定し、発掘調査を行いました。
(曲輪の位置については上部「出水城跡地形測量図」で確認できます。)
曲輪C・D間(小松ヶ城・捨殿ヶ城間)平坦面遺構検出状況[令和元年度]
ふたつの曲輪の間にある空堀部分を調査しました。
深さ2メートルのあたりで城道と思われる、硬化面(踏みしめられて硬くなっているところ)が検出されました。
曲輪C(小松ヶ城)遺構検出状況[令和元年度]
曲輪Cでは土に焼けた痕のみられるカマド状の遺構と、たくさんの柱穴跡が見つかりました。
柱の穴は丸く色が濃くなっている部分です。
一体どんな建物が建っていたのでしょうか??
出土遺物について[令和元年度]
15世紀後半から17世紀初頭までのものが多くみつかっています。
陶磁器は中国から輸入された青花や青磁が出土していて、中にはタイ産の壺もありました。
他には国内で作られたすり鉢や火鉢もあります。
出水市の発掘調査(過去の発掘調査について、随時追加します)
・川除遺跡、下郡山遺跡[2012(平成24)年度]
・亀井山城跡[2007-2010(平成19-22)年度]
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