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出水市令和5年第4回定例会 第2日

○1番(井伊健一議員) そのヘルプカード、それがあるということですので、それを大いに活用してやっていっていただきたいと思います。
(5)、認知症の方が他人の財産を壊した場合の弁償について、現在、どのような対応になっているかということについて、基本的には当事者間で解決すべき問題であるということで、また独自に個人で民間の保険に加入されている方もいるということなんですけども、私も何年か前に個人的にこういった認知症じゃないんですけれども、万一、人の物を壊したりとか、あるいは故意じゃないんだけどぶつけて壊したとかいったときの、この保険制度というそれに入っています。それは、私個人もなんですけれども、私の家族、あとは両家の両親、同居している兄弟がいればその辺まで、私が一人が入っていれば補償できるという内容なんですけれども、大体年間で個人で入って2,000円というやつなんですけれども、今回、私が紹介したいと思っているのが、特に体が動く認知症の方のために、損害賠償責任を負った場合に備える保険事業、これは導入してはどうかという提案をさせていただきたいと思います。
というのが、認知症の方は、いつどこで何を起こすか分かりません。全国であったことを、いろいろ調べてみると、車のガラス、家のガラスを割った。携帯電話やスマホを投げて壊した。無銭飲食をした。意味不明なことを言い出して他人に暴力を振るったなど、何かやらかした後の損害賠償責任は家族にきます。その損害賠償に備えて、保険加入が大事になってくると思われます。すでに、認知症保険については、家族が月々支払いをして保険に加入している家庭もありますが、私が提案するのは市が保険者、いわゆる契約者となって加入をしてもらってはどうかという御提案でございます。例えばなんですけれども、ほかの自治体では保険会社と契約して、保険事業の導入をしている自治体もありますので、御紹介したいと思います。
大分県大分市の例になります。書画カメラの3をお願いします。(議場内ディスプレーへの資料表示)ちょっと見えにくい所なので、説明したいと思います。大分市認知症高齢者等個人賠償責任保険事業というんです。これは、認知症の方の「もしものとき」に備えて、認知症高齢者等個人賠償責任保険ということになります。これは市が保険契約者となり、保険料を全額負担しますので、被保険者の自己負担はなしという内容であります。
対象となる一例としては、1点目に線路内に立ち入って、電車を止めてしまい、鉄道会社から損害賠償を請求された。2つ目に、自転車に乗っていて、歩行者にぶつかり、他人に怪我を負わせた。3点目、日常生活における事故で、他人のものを壊した。事故の状況によって、対象にならない場合もあるということであります。
保険加入の対象者なんですけれども、あとで御説明しようと思うんですけれども、大分あんしんみまもりネットワーク、これに事前登録している方が対象となります。高齢だからといって、保険のみの加入というのはできないので、あくまでも認知症の方を対象としております。
次の書画をお願いします。(議場内ディスプレーへの資料表示)大分あんしんみまもりネットワークというのは、外出時、道に迷うおそれのある高齢者等の情報を事前にネットワークに登録し、高齢者等が行方不明になった場合に、企業、団体、行政が一体となって捜査に協力し、早期発見につなげる、そういう支援する取組であります。対象者は大分市に住民票があり、市内に居住している高齢者のうち、認知症等の理由により道に迷い、行方不明になる可能性のある方、この方が対象になります。
保険加入の申込みについては、この大分あんしんみまもりネットワークに登録されると、自動的に保険加入ということになるそうです。
補償内容についてなんですけれども、補償金額、1事故当たり上限が1億円、示談交渉のサービスがついています。被保険者に法律上の損害賠償責任が発生した場合、被保険者に代わって保険会社が示談交渉を行うと、そういうふうになっております。例えば大分市の場合、窓口として、事故サポートフリーダイヤルの番号で受け付けているそうです。株式会社保険プランニング大分が取扱代理店として、扱っているそうであります。
次の書画をお願いします。(議場内ディスプレーへの資料表示)ちなみに、認知症高齢者等の個人賠償責任保険ということで、私は大分県の大分市以外、茨城県の水戸市、あと兵庫県の高砂市の状況をお聞きしてまいりました。大分市の場合は、人口47万5,000人に対して、この大分あんしんみまもりネットワーク、これは285人登録しているそうです。茨城県の水戸市については、人口26万人に対して、登録者50人。兵庫県の高砂市、これは人口8万5,000人に対して76人が登録しているということであります。
実際、入札あるいは相見積り、そういったやり方でやっているそうなんですけれども、大分市の場合は、入札でしても1者しか来なかったということで、そこのみで行っているということです。茨城県の水戸市については、3者入札に来たということで、その中から1者選択してやっているそうです。兵庫県高砂市、ここにつきましては相見積りを取って、一番安かったところと契約をしているということで、この登録者数というのが、いわゆる認知症の方の登録した方の数なんですけれども、どこも毎年、あんまり人数的には変わっていないということを話されておりました。
保険契約の期間、これについては認知症の方も動ける間はこういった保険が必要となってくると思うんですけれども、動けない、というか、なかなか遠出しなくなったという場合は解約等も考えないといけないということで、1年に1回の更新で「する、しない」ということを、それぞれ御家族の方等に聞いてやっているということであります。
今、紹介しましたけれども、こういった認知症の方の損害賠償保険、これを導入するお考えがないか、御質問いたします。