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出水市令和5年第3回定例会 第4日

○大久保哲志教育長 吉元勇議員の学校での安全安心の施策についての御質問にお答えします。
まず、生徒指導提要の活用とその効果の評価についてですが、生徒指導提要は、生徒指導の理論や考え方、実際の指導方法等についてまとめた生徒指導の基本書として、平成22年に作成され、その後の状況の変化や、今日的な課題に対応していくため、昨年12月に改訂版が刊行されました。改訂版では、児童・生徒の課題への対応を、時間軸や対象、課題性の高低という観点から類別することで構造化したことや、「チーム学校」による生徒指導体制、不適切な指導の例示、性的マイノリティに関する理解と対応などが新たに示されております。
教育委員会では、改訂の趣旨や内容が各学校で十分に生かされるようにするため、通知やオンライン説明会で周知するとともに、全ての教職員がいつでも閲覧・活用できるようにしています。各学校においては、生徒指導の基本的な進め方を共通認識することや、個別の課題への対応などに活用しています。
このような活用をする中で、課題対応の視点のみならず、児童生徒の発達を支えるような視点に着目し、指導の在り方等について考えるようになったり、一人一人が抱える個別の困難や課題に向き合い、個性の発見と良さや可能性の伸長を図ろうとしたりする姿勢を見せるようになっていると感じております。
しかしながら、依然として、これまでの慣例や個人の経験則等に基づいた従前の指導が行われる例もみられることから、今後さらに生徒指導提要の活用を図っていかなくてはならないと考えています。
次に、各学校の生徒指導主任の任命についてですが、生徒指導主任は、学校教育法施行規則第70条第4項の規定や生徒指導提要に示された役割を踏まえ、各学校長が、校内の職員の適性を見極めて任命しています。また、生徒指導主任に求める姿勢として、「学校教育活動全般を見通す視野や識見を持つこと」や「全教職員の意識を高め、共通理解を図り、全教職員が意欲的に取組に向かうように促す指導性を発揮すること」などが示されていることから、男女を問わず、そのような姿勢をもつ者を任命していく必要があると考えています。
次に、性的マイノリティへの対応についてですが、トランスジェンダーに限らず、性に関する悩みや不安を抱えている児童生徒に対しては、教職員がその悩みや不安を受け止め、よき理解者となるよう努める必要があると考えています。学校における支援としては、男女混合名簿以外にも、服装や髪型、更衣室やトイレの利用などが例示されており、これらの支援も重要であると考えますが、支援の形式のみにとらわれずに、教職員の正しい理解や、児童生徒に対する一層の人権意識の醸成を図ることこそ大切であると考えています。
このため、今後も引き続き、提要を活用した研修等に努め、児童生徒が安心して過ごせる環境や相談しやすい体制の整備、それらを支える「チーム学校」としての組織づくりを学校が実現するよう努めてまいります。
次に、学校内の高木の適正管理について、今年度の高木剪定・伐採の実施状況ですが、切通小学校は3本の剪定を行い、高尾野小学校は4本を剪定し、2本を伐採しました。また、出水小学校は、6本の剪定を予定しており、今月末には完了予定です。
令和6年度については、西出水小学校の高木剪定・伐採を計画しており、17本を剪定し、3本を伐採する予定としています。また、現状を確認して緊急性が高いと思われる高木の剪定・伐採については、令和6年度に実施できないか、検討してまいります。