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出水市令和5年第3回定例会 第4日

○18番(中嶋敏子議員) それでは、次の不登校生徒対策について、質問いたしたいと思います。
今回、質問で出している不登校生徒の問題では、個別の案件には答えられないとヒアリングの際にも言われました。ただ、不登校問題を一般論として質問しても、建前論だけの議論に終わりかねないと考えましたので、今日は実際に相談を受けた事例をもとに、「不登校児童生徒への支援の在り方について」という令和元年10月に出された文科省通知を参考にしながら、学校の不登校生徒に対する対応について、質問していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
ちなみに、相談者をAさん、その子供さんをBさんとして、質問していきます。
Aさんと私の付き合いは長く、住んでおられる団地の役員をしておられる頃、団地のことで相談を受けたことから始まりました。コロナが始まった頃、働いておられた職場でパワハラに遭い、仕事に行けなくなり、そのときは生活福祉資金の緊急貸付で生活をつないでいかれました。その頃、子供さんBさんが1年生の11月、12月頃、不登校気味になり、部活はしたかったので頑張って学校に行こうとされるんですけれども、自宅では平熱なのに、学校で体温を測ると37度以上あると。そしてすぐ「迎えに来てください。」という電話がくると。この繰り返しが続き、しばらくするとお腹が痛い、頭が痛い、湿疹まで出始める。あちこちの病院に行かれたけれども、原因が分からず、心療内科を受診して、精神的なものでストレスと診断されたようであります。この頃は、ちょうど先ほども言いましたコロナの時期と重なっていた頃であります。
実は、Aさんの相談のたびに、私も「子供さん、今どうしているか。」とずっと聞いてはいたんですけれども、「今日も学校に行ったけど、熱があるとすぐ迎えに来てというのの繰り返しです。」という話で止まっていました。今となっては、私ももう少し詳しく聞き取りをしていたら、もっと違う中学生活ができていたのではと、反省しております。
卒業後、県外、私立の不登校専門の通信制高校を見つけて、そこで何とか高校の卒業資格は取りたいと、親子で今頑張っておられます。しかし、中学校の基礎学力がついていないために、大変苦労しておられます。
そこで、相談の中で、中学校で学校に行けなくなった話を、より詳しく聞くことになりました。私は聞きながら、何回もこの親子の願いを、私を含めてどうしてもう少し早く受け止めてやれなかったのか、どこでボタンの掛け違いが起きたのか、検証する必要があると。そして、そのことで今後に生かせることがあれば、私自身の反省も込めて質問していきます。
私はAさんに、この文科省通知をコピーして読んでもらいました。どこに問題があるか、指摘をしてもらうようにお願いしました。行政用語の多い文章が8ページにわたっていますが、Aさんは頑張って読んでくださり、私への報告では、「ここに書いてあることは、もっともらしいきれいごとばかりで、全部嘘。何もしてもらえていません。思い出しても、怒りしか湧いてこない。」そして、子供さんも「今さら言ったって、どうしようもないでしょう。」と言っているという言葉が返ってきました。私は、ぐさっときましたけれども、Aさんから、「今後、こういうことがないように、頑張っていって。」という言葉をいただき、質問しております。
まず、特認校への転校について、お伺いいたします。1年生の終わりごろ、「大川内中に行けないか。」と担任に相談したところ、校長と相談した上で、教育委員会に行くようにとメールが入り、Aさんはもうすぐさま、教育委員会を尋ねておられます。教育委員会は保護者が直接来るところではなく、学校を通じて申し込むようにとアドバイスされたと。学校と市教委をつなぐ役割をしている女性の方、スクールカウンセラーかなとおっしゃったけど、スクールソーシャルワーカーの方かなと思いますけれども、今、特認校はいっぱいだから、と心の教室を紹介されたわけです。心の教室の問題はあとでお話したいと思いますけれども、その後、2年生も学校にはほとんど行けない日が続き、2年生の3学期、メールでつながっている友達から、「大川内中においで」と誘われて、子供の口から初めて「そこに行きたい。」と言ったので、Aさんはうれしくなって、1日でも友達と一緒に学ぶ学校は楽しいをもう一度味わわせてやりたいと思って、学校に相談をしておられます。そこでは、「大川内中は今いっぱい。お母さんが送り迎えできますか。子供も保護者も少ないので、いろいろな役がたくさん回ってくるけど、できますか。」と言われたので、「できます。頑張ります。」と答えて、「せめて1週間ぐらい体験ができないのか。」と聞いたら、「入れるか分かっていない子を体験させることは、できない。入れなかったら酷でしょう。学校を見学するだけなら、生徒が帰った後であればできますよ。」と言われたと。でも、そんなのでは意味がないので、「もう私の子供を行かせたくないんだな。」とAさんは判断して「もう、いいです。」と言って帰ったと。子供さんは行けることを期待して待っていた。親子で泣いたということをおっしゃいました。
市の実施要項を読んでみますと、体験入学はできたのではないかと考えますけれども、教育長の見解をお聞かせください。