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出水市令和5年第3回定例会 第3日

○椎木伸一市長 ツルを守り、また養鶏業を守っていくというのは、非常に難しいことですけれども、出水市に課せられた大きな課題であると思っておりまして、また、農業との関係も同様でございまして、ツルは60年以上の保護の歴史があるわけですけれども、その間にも農業被害等のいろんなトラブル、問題等がこの間発生し、それらを解決しながら今までに至っているわけでございます。
出水だけに、こうやって集中しているのは、昨日、今日始まった話ではなくて、農業被害を抑えるためにも、ある程度の給餌をしながら、その地に留めて、農業被害の拡大を抑えるという目的もあるわけですね。もちろん、そういったことをしていたわけですけれども、ツルは餌が豊富なところに多分、寄ってくるんでしょう。
そしてまた、先ほど説明しましたように、平成26年からナベヅルが増加してきまして、これまでの給餌量では足りないというようなこともあり、また同時期ごろから、早期米がその休遊地以外も広く作られるように、またWCSという稲も作られ、8月中くらいに刈り取られるわけですけれども、そうすると二番穂が出てきて、自然給餌量が増えていくというような流れでございまして、その結果、このクレインパークであるとかですね、六月田の辺りとか、いろんな地域に分散をしているような状況が現在です。その結果、農業被害、ちょうど北帰行をするころに農業被害が増えているようです。どういう因果関係かは分かりませんけれども、例えば、農事組合法人等が大規模につくっていらっしゃるブロッコリーを中心に、その時期食べられてしまうというような状況がありました。
農政課もクレインパークも環境省も一緒になって、その現場を見て、どのような対策ができるのかということで、いろんな対策をそのときも打ってみました。運動会で使うようなピストルですかね、ああいうのを鳴らしてみたり、おっしゃるような鷹を飛ばしたり、あるいは猛禽類の鳴き声を発したり、様々なことをやってみましたけれども、道上議員が御披瀝いただいたように、最近はツルも大分慣れてきたといいますか、人間に対して危険を感じないというかですかね、そういったことでなかなか逃げない、食害を防げないというような状況でございました。
今年はまた、そういったツル保護の管理連絡会というものを検討し、環境省でつくっておりますので、そこも含め農政畜産課も含めて、皆さんの意見を聞きながら、新たな対策をしようということで今、決めておりますので、放っていくわけにはいきませんので、何らかの方法を取っていきたいと思っておりますが、まだここで、具体的にどれをしますということは申し上げられませんけれども、そういった実態がございますので、今後は給餌量も減らすことは、この間答弁しましたように、今3年目でございましたが、4年目に入るときは3年目と同じ3割まで減らしたところでストップして、そこで検証をしながら対策を練っていこうということにしておりますので、この1年間、そういう年にしたいと思っております。できれば、四国あたりのところが一生懸命誘致もしていますし、整備もしていますし、羽数は少ないですけれども越冬しておりますので、そこらあたりにこちらのツルが行っていただければ、それが一番ありがたいわけでございますけれども、野生のものでございますので、なかなか説明会をして行ってもらうとか、そういうわけにいかないわけでございまして、もう試行錯誤ですね、我々も手をこまねいているわけではなくて、このツルを守らなきゃならない、いわゆる種の保存をしなければならないということも大きな課題でございますので、全力を尽くしてやっていきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。