令和5年出水市議会第2回定例会会議録第2号
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令和5年6月15日
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会議の場所 出水市議会議場
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出席議員 19名
1番 井 伊 健 一 議員
2番 迫 田 小百美 議員
3番 池 田 幸 弘 議員
4番 田 中 秀 一 議員
5番 宇 都 修 一 議員
6番 江川野 一 成 議員
7番 南 鶴 洋 志 議員
8番 鮎 川 浩 一 議員
10番 日 髙 信 一 議員
11番 北御門 伸 彦 議員
12番 吉 元 勇 議員
13番 土 屋 工 吉 議員
14番 鶴 田 均 議員
15番 田 上 真由美 議員
16番 杉 本 尚 喜 議員
17番 出 水 睦 雄 議員
18番 中 嶋 敏 子 議員
19番 道 上 正 己 議員
20番 髙 崎 正 風 議員
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欠席議員 1名
9番 上須田 清 議員
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地方自治法第121条の規定による出席者
椎 木 伸 一 市長
冨 田 忍 副市長
髙 橋 正 一 政策経営部長
山 元 周 作 総務課長
戸 澤 広 彰 くらし安心課長
益 山 剛 くらし安心課防災対策監(参事)
橋 元 邦 和 くらし安心課課長補佐兼安全安心推進係長
大 田 直 子 財政課長
青 﨑 譲 二 企画政策課長
福 川 正 樹 企画政策課秘書監(係長)
柿 木 彰 保健福祉部長
溝 口 雄 二 市民部長
堂之上 健 二 生活環境課長
東 原 敏 郎 生活環境課生活環境係長
揚 松 智 幸 商工観光部長
阿 多 広 隆 商工観光課長
松 下 誠 商工観光課観光振興係長
駒 壽 ひとみ 文化スポーツ課長
岩 﨑 新 輔 文化スポーツ課課長補佐兼文化財係長
高 口 悟 農林水産部長
中 原 克 章 農政畜産課長
中 村 孝 文 農林水産整備課長
志 水 靖 博 農林水産整備課課長補佐兼林務水産係長
小 原 一 郎 建設部長(水道部長併任)
島 畑 郁 朗 建設政策統括監(部長級)
川 畑 正 樹 建設政策課長
小田原 豊 道路河川課長
松 﨑 和 洋 道路河川課維持係長
松 井 勉 高尾野支所長
東 畠 賢 一 野田支所長
福 濱 敏 郎 出水総合医療センター事務部長
大 平 伸 章 消防長
大久保 哲 志 教育長
宮 﨑 毅 教育部長
田子山 ゆかり 学校教育課長
松 山 圭 上下水道課長
井 山 博 貴 上下水道課管理係長
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議会事務局
春 田 和 彦 局長
西 野 竜 一 次長(主幹)
濵 上 泰 廣 主任主査
野 﨑 育 美 主査
北 紘 至 主査
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付議した事件
一般質問
午前10時00分 開 議
△ 開 議
○議長(田上真由美議員) おはようございます。ただいまの出席議員は19名であり、定足数に達しております。これより令和5年出水市議会第2回定例会第2日の会議を開きます。
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△ 欠席の申出
○議長(田上真由美議員) 上須田清議員から、本日の会議に欠席する旨の届出が出ております。
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○議長(田上真由美議員) 鶴田均議員より議場でつえを使用したいとの申出がありましたので、これを許可しております。
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△ 日程第1一般質問 上程
○議長(田上真由美議員) 日程第1、一般質問を議題とします。
本定例会の質問通告者は15名であります。
これより一般質問に入りますが、質問者の発言並びに当局の答弁は、できる限り重複を避け簡明・的確に、また、通告外の質問や品位の保持等については遵守されるよう望みます。
なお、再質問から一問一答方式とし、各議員の質問時間は40分以内とします。
質問順に従い、迫田小百美議員の質問を許します。
○2番(迫田小百美議員) 皆様、おはようございます。一般質問1日目、1番、迫田小百美でございます。前回に引き続き、すばらしいくじ運でした。皆様、お付き合い、よろしくお願いいたします。
私事でございますが、母の介護を6年しております。先月、出水総合医療センターの呼吸器内科で診察をしておりました先生に、この頃、母の言葉が聞きにくいということと、座っていることができない状態を話すと、すぐに脳卒中センターに連絡を取っていただきました。MRIの結果、脳梗塞を起こしておりました。もう少し早く、医療センターに診察に行っていたらと、後悔しております。現在、出水総合医療センターに入院しております。スタッフの皆様がとても親切で、言葉遣いも丁寧で、驚きました。これも市長の御指導の努力のたまものだと思います。本当に感謝いたします。
それでは、元気で明るく笑顔になれる出水市を目指して、質問に入らせていただきます。
安心・安全なまちづくり、防犯灯・街路灯について質問いたします。
住宅地など、生活道路で防犯や安全のために設置される照明のことを「防犯灯」といいます。夜間における道路状況、交通状況を的確に把握するために設置する照明のことを「街路灯」といいます。各自治体では、防犯灯・街路灯をLEDに替えることで、「省エネによる電気料金とCO2の削減」「長寿命、蛍光灯の約5倍」「紫外線がでない」「虫が集まりにくい」「維持管理費が削減できる」などのメリットがあります。
そこで質問いたします。(1)出水市の防犯灯・街路灯はどのくらいの割合がLEDに替わっているのか伺います。
次に、出水市における街路灯及び防犯灯の設置状況は、安心・安全と言えるでしょうか。地域により、暗くて帰宅途中「一人では歩けない」と思える場所も多くあります。また、自転車通学にしてみますと、周りが見えずに事故に遭ったりする場所も少なくありません。
2つ目の質問です。(2)出水市では、市道・県道・国道の街路灯・防犯灯における設備設置基準があるか、伺います。
次に、南鶴議員が平成30年第4回定例会一般質問で、米ノ津川ジョギングコースの明かりについて質問されております。そこで(3)米ノ津川ジョギングコースの明かりは、どのように改善されましたか伺います。
(4)特攻碑公園の周りに街路灯を新設して、散歩コースにしたらどうか伺います。
以上をもちまして、壇上からの1回目の質問を終わらせていただきます。
○椎木伸一市長 おはようございます。迫田小百美議員のお母様の一日も早い御回復をお祈りしながら、御質問にお答えいたします。
まず、防犯灯、街路灯におけるLEDの割合でありますけれども、各自治会が設置している防犯灯は、令和4年度末で4,253基となっております。LEDに対する補助制度が始まった平成24年度から昨年度までの11年間に約8割に当たる防犯灯3,357基がLED化されております。通り会等が設置している街路灯は276基であり、約9割がLED化されております。また、市が設置しております街路灯は105基あり、そのうち64基をLED化しておりまして、道路照明灯は119基のうち4基をLED化しております。
次に、街路灯、防犯灯の設備設置基準についてでありますけれども、防犯灯は、各自治会が区域内の防犯上必要であると認めた場所に設置しており、市では設置基準を定めていないところであります。通り会等が設置している街路灯についても同様でございます。市が設置している道路照明灯は、日本道路協会の道路照明施設設置基準に基づき設置しております。そのほか、麓地区では、街並み環境整備事業により街路灯を設置し、ジョギングロードは、歩行者専用道路として安全面を考慮し、道路照明灯を設置しているところであります。
次に、米ノ津川ジョギングコースの明かりについてでありますが、農作物への日照被害や害虫被害、川の水生生物への影響や野鳥の生息地であることを考慮しまして、令和元年度に自発光式の縁石びょう30個を更新しております。
次に、特攻碑公園前の市道に街路灯を新設して散歩コースにすることについてでありますが、市道等における道路照明は、先ほど申しましたように、日本道路協会の道路照明施設設置基準に基づき、交通事故の防止を図るため、主な幹線道路の交差点あるいは横断歩道、橋梁等の交通安全上、必要な箇所に設置しており、当該区間については、対象外となっております。
なお、桜の開花シーズンにつきましては、周辺にはちょうちんを設置しているところでございます。
○議長(田上真由美議員) 迫田小百美議員より書画カメラの使用について申入れがありましたので、許可してあります。
○2番(迫田小百美議員) 出水市の防犯灯・街路灯はどのぐらいの割合がLEDに替わっているかということですが、そこで出していただいたんですけれども、まだLEDに替わっていない防犯灯・街路灯の場所を一斉にLED化にするお考えはありませんか、質問いたします。
○髙橋正一政策経営部長 まず、防犯灯について申し上げます。防犯灯につきましては、この設置を自治会を通じて設置するという形を取っておりまして、市はそれに対して助成をするという制度で行っておりますので、今のところ、この自治会側がそこを更新していくという形が取れないと難しいのかなというふうに考えております。
逆に経年劣化していきまして、防犯灯を自治会が更新するタイミングがございますと、まず今もうLEDの照明にしか切り替えていきませんので、随時、どんどんELDに替わっていくというような状況にございますので、いずれ全てがLED化されるものと考えております。
○2番(迫田小百美議員) ESCO事業というものがありまして、市と契約する事業者が防犯灯LEDを代行し、その管理を実施し、市は防犯灯LED化による電気料金の減少におきまして、事業者に委託費を払うということをいろんな市がしておりまして、こういうのがあれば、本当に一斉にLED化すると街が明るくなるなと思いまして、ぜひ、またこのESCO事業をもう一度考えてみてください。
次に、出水市では市道・県道・国道の街路灯・防犯灯における設備設置基準があるかということで、「ない」というお答えがありました。そこで、書画カメラ1をお願いします。(議場内ディスプレーへの資料表示)出水地区を例に出しますと、これは出水中学校の裏側になります。書画カメラ2お願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)通学路に防犯灯がないために、こんなに真っ暗です。次の書画カメラをお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)これは、328号線西之口にあるスーパーよしだの上に当たります。書画カメラ4をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)328号線を下りてくると、防犯灯がないために、真っ暗です。書画カメラ5をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)次に東出水地区です。一本松から大川内に向かう道路です。書画カメラ6をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)本当に真っ暗です。
そこで、特に自治会と自治会のはざまに防犯灯がないというところが多いです。普通は、公民館長が住民の要望を聞いて、市に申請するということが出水市ではなっておりますが、なかなか子育て世代からは言いにくいという声が上がっております。
そこで、書画カメラ7をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)奄美市では、通学路用防犯灯設置制度があります。4つの条件を満たすと、公民館長ではなく、奄美市小中学校PTAまたは育成会などの団体が申請できるということになっております。申請できる方をズームしてください。出水市の場合は、公民館長に言わなきゃできないことが、奄美市では通学路用防犯灯設置制度というものがあります。
ここで、市長にお尋ねいたします。出水市でも、通学路用防犯灯設置制度を御検討いただけませんでしょうか。
○髙橋正一政策経営部長 設置主体でございますが、奄美市の場合ですと設置主体が市という形で、市が単独で運営していくという形を取っております。そして、出水市におきましては、この自治会境界の通学路等に設置する場合ですね、先ほど迫田議員からも御紹介がございましたように、自治会が設置するという形で、それに対して1万円の補助金を上乗せする形で設置するという考え方で動いておりますので、現在のところは、この考え方を踏襲していきたいと考えております。
今後、またそういう御要望等が上がるようであれば、また検討させていただきたいと考えます。
○2番(迫田小百美議員) これからもし、通学路用防犯灯設置制度があれば、PTAの方々が「ここが危ない」「ここが危ない」という所が申請できればと思いますので、よろしくお願いいたします。
書画カメラよろしくお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)令和4年中、市町村の犯罪発生地帯でございます。書画カメラ9をお願いいたします(議場内ディスプレーへの資料表示)黄色の線が出水市です。刑法犯が令和4年に認知件数が147件ありました。次をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)声かけ、つきまといなど事案が市町村別の認知状況によりますと、黄色い線が出水市です。27件も発生しております。これは出水署に通報があったもので、通報がないものも事案はたくさんあると言われています。次に月別、時間帯別の発生状況、右側を御覧ください、県全体合算状況でございます。縦が月別、横が時間帯でございます。日没が早くなる10月から多くなり、時間帯も学校の下校時間から増えております。犯罪を抑止するためにも、市道・県道・国道の暗い場所に防犯灯設置をよろしくお願いいたします。
米ノ津川ジョギングコースにつきまして、書画カメラをお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)これは、マルマエホール側のジョギングコースです。書画カメラ12お願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)夜は本当に真っ暗です。先ほど、平成30年、南鶴議員が質問されて、足元だけでもということで、また新しくされたのかもしれませんけれども、実際に歩いてみると本当に真っ暗で、市民の皆様の健康づくりとして、もう少し夜道を明るくしていただきたいなと思います。10月には国体もあります。体力づくりとしてジョギングをする方もいらっしゃると思います。市民の方々に安心・安全に利用してもらうためにも、足元だけでも照らすことはできないのか、お伺いいたします。
○小原一郎建設部長 ジョギングロードについての明かりの件なんですけれども、これを設置するに当たりましては、農作物への影響であったり、川の水生生物への影響であったり、そのようなことから、今現在、縁石びょうによるのを設置しているというような状況でございます。農作物であったり、河川への影響がないということであれば、照明灯を、実際、ほかの箇所ではつけているところもございます。ここの部分につきましては、そういうような諸事情があって縁石びょうになっているということですので、御理解いただきたいと思います。
○2番(迫田小百美議員) 平成30年から5年経ちましたけれども、そこのところはまだまだ改善できないということで、あとですね、どうしても出水署の後ろからのジョギングコースからですけれども、電気が消えているところも本当に多いんですよね。そうすると、やはり市民の皆様は高尾野川ジョギングロードのほうにわざわざ行かれることが多いんです。確かに、高尾野川ジョギングコースが明るくて、ジョギングしたり散歩したりということが多いんですけれども、できれば、ああいうふうに米ノ津川ジョギングコースのほうも、夜明るくしていただければ、市民の皆様の健康にもいいのではないかと思います。もう一度、よろしくお願いいたします。
続きまして、特攻碑公園の周りに街路灯を置いて、散歩コースにするかという案なんですけれども、書画カメラ13をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)こちらが昼間の桜通りでございます。書画カメラ14をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)夜は真っ暗で、防犯灯も街路灯もありません。これは、鹿島に住む方々のお話を聞きながらのことなんですけれども、本当に桜祭りのときだけですね、ちょうちんをつけて。あとは、全くなにもない状況で、散歩をしたいけれども散歩ができないという方が多いということで、今回、議題に上げてみました。散歩することができる状況ではありません。散歩することができれば、健康促進にもつながります。明かりがあれば、夜の観光地としても案内できます。御検討をよろしくお願いいたします。
出水市が防犯灯・街路灯を増やすことで、犯罪の抑止、交通事故の抑止につながります。明るい社会環境づくりを促進することで、市民の皆様が安心・安全に生活できます。安心・安全なまちづくりをよろしくお願いいたします。
以上をもちまして、本日の一般質問を終わらせていただきます。
○議長(田上真由美議員) 次に、出水睦雄議員の質問を許します。
○17番(出水睦雄議員) おはようございます。今日は初日、2人目の質問者です。しばらくお付き合いいただきます。
ウクライナ軍が自国領土を奪還するために動き始めております。そのために、多くの死傷者が出ていると報道がありました。自分のエゴのため、他人または他国をおとしめるといったことが許せるものではないと思います。早く、平和なときを迎えられたら幸いに思います。
それでは、通告に従い、合併浄化槽の排水方法について質問します。
下水道事業は、人口密集地ではかなり進んでいるものと考えます。その他の地区においては、合併浄化槽を行政として進めておられます。その合併浄化槽についてですが、設置するときの基準として、排水方法は決めてあるのでしょうか。あるとすれば、どのような基準なのでしょうか。多分に、水質による基準はあると思いますが、そのほかの基準はどのようなことがうたってあるのでしょうか。
農業従事者の方から、排水について相談を受けました。「家庭浄化槽からの排水が農業用水路に流れてきている。大丈夫なのか。」とのことでした。「基準を満たしていれば問題はないものと考えますが。」と回答しましたが、本当にそれだけでよいのでしょうか。建設時または設置するとき、排水は排水路にすべきと考えますが、そのような基準はないのでしょうか。水質は、ときとして悪化する場合も考えられます。「臭いがした。」との話もされました。農業用水路は普通、水田での使用が終われば、役割を終え、次回使用時に清掃も行います。常に水があれば、掃除もしにくいものです。浄化槽の排水が農業用水路に流してある箇所があるのか。あるとすれば、何箇所あるのか。また、今後も用水路に流すのでしょうか。
次に、漁業の活性化と観光資源としての活用についてですが、本年度は5年に1度の漁業センサス統計調査の年ですが、2018年度の統計年度時より漁業従事者が減少していると思われます。漁業者の方から、「あの方も船を売り、漁業を辞めたそうだ。」といった話を聞きます。このような状況を行政として、どのように捉えておられますか。漁獲量の減少で生活が成り立たなくなって、漁業を離れたと思いますが、漁獲量はどのように推移していますか。出水市の冬の名物であった桁打瀬漁も1軒だけとなっております。漁業者に対しての支援策はどのように考え、行われていかれるのでしょうか。名護漁港は、米之津川からの砂の流入で、すぐ埋まってしまいます。行政にお願いしてしゅんせつを行っていただきましたが、また漁船の出入りに支障があるそうです。すぐに対策をお願いしたいのですが、いかがでしょうか。
以前より、県の施設でクルマエビの養殖場跡があります。私は、跡地の活用をすべきとお願いしてきました。今、ノリの養殖をされておられるのでしょうか。利点、欠点、その他結果が分かれば教えてください。
ここ2、3年、マテ貝が採れないようです。原因は何かあるのでしょうか。県内、県外よりマテ貝を採りに多くの方がいらっしゃいます。環境の問題で来ないほうがいいと言われる方もおられます。近年、アサリも採られたといった話は聞きません。海の環境の整備を行い、遠方よりおいでの方も、地元に住んでおられる方も、みんなが満足できる環境をつくり、観光の資源として今一度見直すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
いろいろな問題がありますが、漁業者に対して、また海を活用したいみんなが協働して、この豊かな出水の海、不知火海の海を豊かにしたいものです。そのためにも、行政も努力すべきと考えますが、どのような方策をお持ちでしょうか。1回目の質問を終わります。
○椎木伸一市長 17番議員の出水睦雄議員の御質問にお答えいたします。
下水道未整備地区での浄化槽の排水方法についてでありますけれども、合併処理浄化槽から放流される水は、環境省令で定められた基準を満たすこととされており、また、浄化槽法第11条においても水質の確認を定期的に行うことが設置者に義務づけられていますので、適切な水質の水が排水されていると考えております。また、農業用排水路への排水につきましては、出水平野土地改良区に確認いたしましたところ、定期的に水路の維持管理の協力を行うことを条件に許可及び同意しているとのことで、排水の手続も適切になされていると考えております。
次に、農業用排水路への排水箇所でありますが、令和4年度に市から県へ進達いたしました合併処理浄化槽の設置届等は74件ありまして、その内、排水先が出水平野土地改良区の水路となっているものは5件ございましたが、農業用排水路へ排水している全体件数及び用水路への排水件数は把握できていないところであります。
次に、排水方法については、出水平野土地改良区によると、「極力、排水路への排水をお願いしておりますが、近くに排水路がない場合については、やむを得ませんので、用水路への排水を認めている」とのことでありました。農地から宅地への用途変更に伴います合併処理浄化槽の排水等で農耕者とトラブルにならないよう、所有者へ適切な維持管理をお願いし、用水路が適切に管理されるよう、出水平野土地改良区とともに努めてまいります。
次に、漁業の活性化と観光資源についてお答えいたします。
近年の漁業従事者数についてでありますが、北さつま漁業協同組合出水支所管内の正・準組合員数の過去3年間の推移は、令和2年度が106人、令和3年度が100人、令和4年度が92人と年々減少傾向にございます。このことから、水産業を持続可能な産業とするため、令和4年度から新規漁業就業者の確保・育成を支援する事業を実施しているところでありますので、引き続き後継者及び担い手の確保に努めてまいります。また、施設整備につきましては、県が令和元年度から令和4年度において、しゅんせつ工事を行うなど漁業環境も整えているところでありますので、今後も地元の意見として県へ要望してまいります。
次に、漁獲量の推移と対策についてお答えします。
漁獲量につきましては、様々な要因により変動いたしますが、令和3年度が153トン、令和4年度が126トンと減少しております。本市では、水産業の振興を図るため、漁業者の負担軽減策といたしまして、平成27年度から漁船のエンジン修繕や機材購入に係る経費の2分の1を補助しております。また、水産資源対策としまして、北さつま漁業協同組合が実施するヒラメ等の種苗放流事業に係る経費の2分の1を補助しております。なお、漁業者の多くは沿岸漁業に従事していることから、水産資源を増加させるための漁礁の設置など漁場の環境整備も必要と思われますので、県や北さつま漁業協同組合の意見を伺いながら、有効な施策を調査研究してまいります。
次に、海産物の観光資源化について、お答えいたします。
マテ貝採りを観光資源とするためには、漁業権を設定し、保護と捕獲の調整を図る必要がありますが、北さつま漁業協同組合としましてはマテ貝の漁業権設定は考えていないとのことであります。マテ貝はこれまでも地元の方々が生活の営みの中で、自由に採ってこられた歴史もございますので、観光資源として推進していくことは、現状の中では難しいと考えますが、令和3年第1回定例会で答弁したとおり、ラムサール条約登録湿地の周辺部にあたる干潟は、豊かで恵まれた資源であると認識していますので、漁協をはじめ関係者の皆様と、保全と利活用については協議していきたいと考えております
次に、漁業に対する方策についてお答えいたします。
先ほども述べましたとおり、これまで人材の確保・育成、機材の修繕及び水産資源増殖に係る補助事業を実施してきましたが、今後におきましても関係機関と協議を行い、必要な支援策について調査研究してまいりたいと考えております。
○17番(出水睦雄議員) 答弁をいただきまして、感じたことがあります。また、お聞きすると思いますが。浄化槽の届出74件のうちの排水は5件として、全体の件数は把握していないということですが、これは地域のためには全体を把握すべきだと思いますが、どのように思われますか。
○小原一郎水道部長 合併処理浄化槽の排水につきましては、浄化槽の設置者と放流先である排水路の管理者が、それぞれ協議された上で、排水をされております。
合併処理浄化槽の管理につきましては、市では放流先について把握をしておらず、今後も把握するような予定はないような状況でございます。
○17番(出水睦雄議員) 先ほど言いましたように、用水路なんですけど、常に水がたまっているんですよ。これ、いいと思いますかね。
○小原一郎水道部長 水がたまって支障しているというような状況があれば、放流先である出水平野土地改良区でありましたり、浄化槽を設置されている方、そして市のほうも入って、そこら対応ができないのか、適正に管理できないのか、皆様方と話をしていきたいと考えます。
○17番(出水睦雄議員) 話し合いはいいと思うんですけど、やはり用水路に流さないような政策を行政は考えるべきだと思うんですけれども、春先になってもメダカが生きているんですよ、そこは。ということは、かなりの水の量がくるということなんです。そこで、用水路の掃除とかしたらですよ、困るんですよね、農家としては。その点を考えて、やっぱりやっていくべきじゃないかなと思いますけれども、この例をとっての行政の考えはどうですか。
○椎木伸一市長 出水睦雄議員の懸念されている状況については、理解をいたします。先ほど、答弁で申しましたように、浄化槽につきましては、浄化槽法という法律がございまして、それに基づいて定期的に点検をしてもらうようにもなっておりますし、また、先ほど出水平野土地改良区、水路の管理者の話にも申し上げましたとおり、できるだけ排水路のほうに排水してもらうようにお願いはしているけれども、やむを得ない場合にのみ許可しているんだというようなことでございましたので、我々としては、浄化槽法の的確な執行、それから水路についても出水平野さんにも排水路への原則排水ということの徹底、そういったものについては改めてお願いをしていきたいと思っております。
○17番(出水睦雄議員) いろいろな形での市民が困らないように、農業者が困らないように、やはり行政が率先してやっていっていただきたいと思います。下水道に関しては、これで終わりたいと思います。
漁業に関してですけど、私が新規に漁業に参入したいと思うときに、どのような方策が、どのような方法でできるのか、教えてもらえないですか。これは、漁業に携わる人間がだんだん少なくなってきています。そうした中で、「僕もやってみようかな。」という人がいるかも分かりません。そうしたときに「こうこうすれば、できるんだよ。」というような施策があれば、方法があれば、教えてください。
○椎木伸一市長 令和4年度から、新規漁業就業者の確保対策といたしまして、直接個人で経験のない方が、新規漁業者になるのは非常に困難なことでございますので、いわゆる先生といいますか、師匠となられる漁業者に就いて、まずは勉強をしてもらう。その上で、新規漁業従事者となってもらうというような人材確保対策、いわゆる先生となるほうにも支援をし、そしてまた新規漁業者になろうと考えている方にも支援をしていくという、現在、新規就農者についてはアグリセンターを中心にそういった制度を設けておりますけれども、それに近い形での漁業版をつくったところでもございますので、そういったものを利用していただければと考えております。
○17番(出水睦雄議員) 先ほど、漁業権の設定を北さつま漁協が、マテ貝でとおっしゃいました。アサリについても一緒ですか。
○揚松智幸商工観光部長 すみません、そのアサリは、今、共同漁業権が取られているかどうかというのは、確認をしておりません。
○17番(出水睦雄議員) 確認していないて、今から確認してください。
○高口悟農林水産部長 アサリにつきましては、北さつま漁協のほうで第1種漁業権の取得の中にアサリも含まれております。
○17番(出水睦雄議員) 答弁が違うんですけど、これはどういうことですか。行政のほうがちょっとおかしいんじゃないですか。
○揚松智幸商工観光部長 大変申し訳ありませんでした。私、マテ貝のほうを気にしとったもんですから、確認しておりませんでした。すみませんでした。
○17番(出水睦雄議員) マテ貝とか貝についてのあれですから、観光等の兼ね合いも含めてですけど、やはりちゃんと答えてくださいよ。
このマテ貝もアサリもですけど、なかなか、こうしたアサリでも、自分達で増やしていこうとか、そういうのを考えるべきだと思うんですけど、行政のほうはどのような考えをアサリにしろ、マテ貝にしろ、ただ自然に任せるのか、漁協に任せるのか、どういった考えでやっておられますか。
○高口悟農林水産部長 アサリの漁業権につきましては、先ほど答弁したとおり、現在取得されている状況でございます。このアサリについては、まず現状のところでは、なかなか数が少ないということで、稚貝がいるかどうかというのは、先ほど市長のほうからもありましたとおり、そういった調査のほうを行っております。
アサリの養殖となりますと、稚貝をまいて生育する方法、いわゆる「地まき養殖」というのが主流となっている状況のようでございますけれども、現在、北薩地区の水産改良普及協議会がアサリの生息状況の確認として、漁業の可能性を探る事業を実施しておりますので、本市の海岸がアサリの養殖ができる環境にあるのかどうかというのは、まず見極めた上で、検討しなければならないと考えております。
○17番(出水睦雄議員) 海岸を見極めた上でやりたいとおっしゃいました。こういった協議会なり地元の漁協との会をつくって、そういうのもやるべきじゃないかなと思うんですけど、私は船橋市に行きたいなと。なぜかというと、アサリの稚貝を増やそうとして、砕石ですか、それからいろんな形で増やしていきたい、そういう事業を行政と組合と、また市民を引き込んだいろんな形でやろうとしています。やはり、そういった活動をこの出水市のマテ貝もそうですけど、やるべきではないかなと考えますけど、いかがですか。
○高口悟農林水産部長 今、議員のほうから御紹介ありましたとおり、船橋市のほうでは、そういった取組を水産多面的機能発揮対策事業というのを活用して、実施しているようでございます。
本市でも、北さつま漁協のほうで組織を編成いたしまして、平成26年度から、この事業も取り組んではおりますけれども、実際今、北さつま漁協のほうで取り組んでいらっしゃるのが、海底の耕運とか清掃活動とか、そういうのを実施されているようでございます。この交付金事業のメニューについて、今議員のほうから御紹介があったような事業も取り組めるようになっておりますので、この辺りについても、漁協にそういう情報提供をした上で、今後どういった取組ができるかというのは話をしながら、検討していきたいと思っております。
○17番(出水睦雄議員) 今年の4月16日に東串良町で、ルーピン祭り&潮干狩りが4年ぶりに開催されたそうです。主催者は東串良町商工会青年部となっておりました。ルーピン観光と無料の潮干狩りの体験、このような体験を私が見たときに、市長はどのように考えられるか答弁願います。
○椎木伸一市長 今、御披瀝いただきましたルーピン祭りに係る潮干狩りですけれども、地域資源を活用されたすばらしい取組だというふうには考えております。私どもも、先ほど答弁でも申しましたが、ラムサール条約登録をしておりますが、あの海岸もその周辺部に当たるということで、非常にすばらしい環境を持っております。最近、どういうわけかあれですけれども、マテ貝がここ2、3年採れない状況にございますけれども、かねては連休前くらいには多くの人がみえて、にぎわいを見せております。人がみえるということは、いろんな産業振興に無料であっても寄与できるものと思っておりますので、出水もそういった取組が、ラムサール条約の利活用というような観点からもできないか、今後また検討していく余地があるだろうというふうに思っております。
○17番(出水睦雄議員) 先ほどの質問でも言いましたけれども、私の家の裏には、前から何回となくエビの養殖場活性化、また県のほうにも活性化をお願いしていたんですけど、今エビじゃなくてノリの養殖をちょこっとだけしてあったんですけど、その結果については何か伺っていますか。
○高口悟農林水産部長 今、ノリの養殖を試験的に行っているところでございますけれども、生育のほうはすごく良くできていると伺っておりまして、今後も続けていきたいというような意向のお話は聞いているところでございます。
○17番(出水睦雄議員) エビの養殖場の中で1列だけ、何かすごくもったいないんですよね。だから、あれを全体的にやったときに、生産量がどの程度上がるのかというのは、これが商業的になっていくのかといった経過は、漁協のほう、またはそこの生産者に伺ったことはありますか。
○高口悟農林水産部長 今、その試験結果を、どのように生かしていくかというのは、まだ検討段階、調査段階というところでございますので、御理解いただきたいと思います。
○17番(出水睦雄議員) これ以上、漁業関係者が減少しないように、また生産量が、漁獲量が減少しないように、いろんな形で行政が携わって、関わっていってほしいと思いながら、私の質問を終わります。
○議長(田上真由美議員) ここで、暫時休憩いたします。再開を午前11時5分といたします。
午前10時50分 休 憩
午前11時05分 再 開
○議長(田上真由美議員) 再開いたします。休憩前に引き続き会議を続行いたします。
次に、宇都修一議員の質問を許します。
○5番(宇都修一議員) 本日3人目となります宇都です。よろしくお願いします。
出水平野では、いよいよ今年も田植えの時期が始まりました。稲作農家の皆様方におかれましては、今年も美味しいお米を作っていただきたいと願うところでございます。なお、通水が始まっても、末端まで水が行き届くには日数が必要です。「湯水のように」という言葉もありますけれども、限りある資源ですので、どうか仲良く分け合って、大事に使っていただきたいと思います。
また、昨年に引き続き、今年も良いお知らせがありました。6月12日付で東洋経済オンラインの「全国の住みやすいまちランキング」が発表されました。総務省のホームページによりますと、昨日の6月14日現在で、日本全国の市町村は1,718で、北方領土の6村を含めると1,724になるそうです。その中で出水市は全国143位に選ばれました。さらに、昨年に引き続き、鹿児島県では1位となっております。確か6年か7年連続ではなかったかと思います。大変喜ばしいことでして、出水市民の皆さんは多くの人に自慢していいと思います。
私、実は少し前に薩摩川内市であった議員研修に参加いたしまして、その時に伊佐市とか、さつま町の議員さんもいらっしゃったんですが、講師の先生がその方たちに、「あなた方は、今後、合併するとしたら、どこと合併するかね。」と聞かれたら、その方々は「薩摩川内市かな、霧島市かな。」とおっしゃっていました。私は内心、「もっと近くに、いいまちがあるじゃん。」というふうに思って、大変残念でした。
出水は、水俣市、伊佐市、さつま町、薩摩川内市、阿久根市、そして海を隔てて長島町と、多くのまちに接しています。私はその境に、7年連続住みやすいまち、鹿児島県ナンバー1というふうな看板を立てたらどうだろうかと思ったぐらいです。
というわけで、そろそろ通告に従い、質問に入りたいと思います。
まず、1の鳥インフルエンザについての(1)「昨年度発生した鳥インフルエンザに要した対策の総括を伺う。」についてお尋ねします。農林水産省のホームページによりますと、家禽、家畜の鶏のことですけど、の高病原性鳥インフルエンザについては、令和4年度は過去最速の10月28日に1例目の発生が確認されて以来、令和5年5月6日現在で、26道県、84事例で約1,771万羽が殺処分されています。出水市においても、今までにない被害が発生し、対応に追われたことと思います。また、これまでにないこととして、多くの出水市の職員が殺処分作業に加わったと聞きましたが、想像を絶する世界だったと思います。鹿児島県の職員の方々や応援に来ていただいた自衛隊の方々には感謝申し上げる次第でございます。
そこでお尋ねします。出水市における農業総生産額及び養鶏の採卵鶏及び肉用鶏の生産額と割合をお尋ねします。また、殺処分した回数、鶏の量、殺処分に要した人数などの総括をお尋ねします。
次に(2)「鳥インフルエンザが発生したことにより、養鶏業界に発生した甚大な損害について、関連する組合及び企業に対して、国・県に支援を求めることはできないか。」について、お尋ねします。
まず、出水市には2つの養鶏組合と関連会社がありますが、どちらもこの鳥インフルエンザで大きな損害が発生したというふうに思います。どれぐらいの額だったのか、お伺いします。なお、農家だけではなく、組合と関連会社まで、なぜ支援すべきかということなんですけれども、養鶏業界はいわゆる六次産業でして、一次産業の生産、そして二次産業の加工、三次産業の販売を一貫して行っている形態です。マルイ食品のGPセンターなどは、農林水産省の六次産業化事業の認定を受けていたと思います。なので、農家の支援のためには、関連会社の損失の支援もするべきではないかと考えますが、市長の考えをお伺いします。
養鶏は出水市の農業の中でも重要な位置にあり、日本の卵や鶏肉は、その品質の高さで輸出も順調に伸びて、食料自給率の向上に役立っています。しかしながら、最近は、もうこの養鶏業を廃業するというふうな声もちらほら聞かれます。出水市の養鶏業が盛り上がってくれないと、出水市の経済全体に影響が大きいと思います。ぜひ、市として養鶏業界を支援し、国・県にも要望ができないか、お伺いします。
次に、2番目のツル観察センターのトイレのシーズンオフの利用について、「老朽化した観察センターのトイレが昨年度新しく更新されたが、シーズンオフ時に使えなくなっている。これまで周辺農家も利用していたようだが、使えないか。何か代替策はないか。」についてお尋ねいたします。
昨シーズン、ツル観察センターがリニューアルされ、新しいきれいなトイレが設置されました。大変良いことだと思いました。しかしながら、先日、ある農家の方が早朝に私の所に尋ねて来られて、この方、出水の方なんですけど、自分の田んぼが荒崎にある。農作業の途中でトイレに行ったら、使えなくなっていたと。しょうがないので、自宅まで帰って用を足したというふうなことで、家までもてばよかったかなと思うんですけど。まあ、大変困ったと。仕方がないので、家に帰って用を足したというふうなことでした。
そこで、今のトイレをシーズンオフにも使えないのか。あるいは、何か代替案はないのか、お伺いします。
以上で、壇上からの質問を終わります。
○椎木伸一市長 宇都修一議員の御質問にお答えいたします。
まず、鳥インフルエンザについてでありますけれども、昨年度、本市で9例の農場で鳥インフルエンザが確認され、約120万1,000羽が殺処分されました。発生農場の経営者、発生の影響を受けた経営者及び関係団体におかれましては、大変御苦労をされたことと存じます。改めて心からお見舞いを申し上げます。また、防疫作業に関し、県、自衛隊、近隣市町、関係団体の皆様に御協力をいただいたことに対しましても、改めて感謝申し上げます。
御質問のうち、本市の農業生産額は、県発行の「北薩地域農業のすがた」によりますと、令和3年における本市の農業生産額は約336億円となっております。その内、畜産部門が約260億円で、約77%を占めております。畜産のうち、採卵鶏は約117億円で、農業生産額に占める割合は約35%、肉用鶏は約76億円で約23%、養鶏部門を合計しますと、約193億円ということで、約58%となっているところであります。
次に、鳥インフルエンザの発生に伴う農場での本市職員の従事者数は33日間で延べ約1,500人となっております。また、県、自衛隊、近隣市町、関係団体の延べ従事者数を県に確認しましたところ、県職員が約8,500人、自衛隊員が約730人、近隣市町、関係団体が約2,500人とのことでありました。
次に、鳥インフルエンザの発生に伴います養鶏組合及び関連会社の損失額については、各養鶏組合に確認いたしましたところ、約4億円と伺っております。発生農場等には、殺処分の羽数に応じた支援など国の補填措置がございますが、各養鶏組合の損失に対する国等の支援制度は、特にはないため、国・県に対しまして、発生農場をはじめ地域経済への支援を要請したところでございます。また、本市としましても、養鶏農家や養鶏組合全体の持続可能な経営につながるものと考えまして、新たな防疫対策を講じる農家に対し、支援ができないか現在、検討を進めているところであります。なお、市内全体の経済対策としまして去る5月20日と21日に「いずみ肉まつり」を開催しまして、プレミアム付商品券の販売も行うなど、多くの市民が来場され、大変盛況でありましたの、一定の効果があったものと考えております。
次に、ツル観察センターのトイレの利用について、お答えいたします。
ツル観察センターの屋外トイレは、平成元年に建設したトイレの老朽化等に伴いまして、昨年10月に新設したところであります。旧屋外トイレは、これまで24時間開放しておりましたが、新設トイレについては、防犯上の理由や観光客に気持ちよく御利用いただくために、管理者の不在時は施錠しているところでございます。このため、ツル観察センター付近にトイレ施設がございます、荒崎展望公園あるいは江内カントリーコアなどを案内しているところでございます。
○5番(宇都修一議員) ただいま御答弁いただきまして、出水市の農業生産額が336億円と、養鶏部門が193億円、約58%ということで、出水市の基幹産業は農業だというふうにいわれておりますけれども、その中でも6割近くを占めている養鶏業というのは大変重要な産業だと、改めて認識をしたところでございます。
ちょっと、ここで専門的なことをお尋ねしますけれども、採卵鶏、肉用鶏といろいろあると思うんですけれども、育成サイクルといいますか、そういうものは分かっていますでしょうか。
○高口悟農林水産部長 採卵鶏、肉用鶏の育成サイクルのことでございますけれども、マルイ農業協同組合に確認をしております。採卵鶏につきましては、約23か月飼養をしまして、飼養後は約45日後に再導入、肉用鶏につきましては約50日飼養をしまして、約25日後に再導入となっているようでございます。
○5番(宇都修一議員) 採卵鶏のところ、23か月でその後45日というふうに聞きましたけれども、生まれてからどれぐらいのひなが入るんでしょうか。よかったら、教えてください。
○中原克章農政畜産課長 私もちょっと詳細には確認をしておりませんが、親鳥が入るものと認識をしております。
○5番(宇都修一議員) ひなの供給が追いついていないと聞くんですけど、追いつくのはいつ頃なのか、見込みがついているのでしょうか。
○高口悟農林水産部長 こちらもマルイさんに確認をしておりますけれども、現在のところ、事業計画どおり進捗していると聞いております。
○5番(宇都修一議員) 事業計画どおり進捗しているということは、もうひなは予定どおり、採卵鶏、肉用鶏とも追いついているというふうに解釈してよろしいんでしょうか。
○中原克章農政畜産課長 マルイ農業協同組合様に確認をしましたところ、事業計画どおりということで、例えば昨年度、殺処分をされた養鶏場につきましては、順次、今再開を進めていらっしゃるということで、その事業計画どおりに進んでいるということでございます。
○5番(宇都修一議員) その実態は、ひなの供給が追いついていないんでしょうけれども、それについてはひなの数、それから要望されている養鶏場等を考慮しながら、計画どおり進めていらっしゃるというにされているのかなと思います。そこのところは、企業ですので、いろいろあるでしょうから、これぐらいでしておきます。
殺処分をしたということで、殺処分の具体的な方法ですね。これ、知らない方もたくさんいらっしゃると思うんですけど、どのような方法で殺処分されたのか、支障がない範囲で教えてください。
○高口悟農林水産部長 具体的な殺処分の方法でございますけれども、昨年起きた9例で全て二酸化炭素による殺処分をされたようでございます。
○5番(宇都修一議員) 県とか自衛隊の方がされた作業については、把握はされていないかもしれませんけれども、市の職員がした作業の把握だけでいいんですけれども、時間帯としてはどうなんでしょうかね。
○高口悟農林水産部長 殺処分の時間帯ということでございますけれども、この鳥インフルエンザの疑似患畜と判断されれば、殺処分を開始しまして以降24時間体制の作業となるものですから、どの時間帯とかではなくて、始まればずっと殺処分を終わるまで続けるという形になります。
○5番(宇都修一議員) 昼夜関係なく、作業を続けたということですね。分かりました。
市の職員の方、1回行って、あんまり長時間できないと思うんですけど、1回行ったら、どれぐらいの作業をされていたのでしょうか。
○高口悟農林水産部長 一人当たりの作業時間というものは、基本的に8時間の作業のスケジュールを組むんですけれども、おおむね2チームが養鶏場に入りまして、1時間おきに作業をして、1時間休むと、そういったサイクルで殺処分のほうを行ってきております。
○5番(宇都修一議員) 従事した職員の方々の健康管理等はどのようにされていたのか、よかったら教えてください。
○高口悟農林水産部長 県の保健師の方が24時間体制で常駐しておりまして、作業前と作業後に健康チェックを実施するなど、万全な体制をしいて実施しております。
○5番(宇都修一議員) 市の職員の方々ですね、年末から年度末にかけて多忙な時期だったんじゃないかなと思うんですけど、そういうことで通常業務も、そしてこちらのほうもしながらということで、大変だったと思うんですけれども、健康管理をしっかりされていたと思うんですが、健康を害した方とかという方はどうだったんでしょうか。いらっしゃったんでしょうか。
○高口悟農林水産部長 確かに従事する前は、ちょっと不安があるようなお話も聞いてはいるんですけれども、特に健康被害にまでなったというようなことはなかったと思っております。
○5番(宇都修一議員) 十分に注意をされていたんだと思います。
次に(2)のほうに進みます。養鶏農協と関連会社は、先ほども言いましたけれども、養鶏業の六次産業の一環としての組織でして、普通の食品加工会社とか販売業者などと違って、養鶏に特化した企業であるというふうに思っております。もともと、採卵鶏、それから食肉鶏ともに、ひなの育成から最後の出荷の工程まで、計画的にされていると思うんですけれども、先ほども計画的にされているということだったんですけど、徹底的にコストをカットするために、極めてシビアな計画で生産されていたと思います。その中で、今回のように想定をはるかに超える、大量の被害が生じたときに、対応は厳しいんじゃないかなと思っております。ちょっと分からないかもしれませんけれども、加工流通部門、先ほどひなの育成のほうは聞きましたけれども、そちらのほうの正常化というのは、いつ頃までにできるとか、そういう情報は入っていますでしょうか。
○高口悟農林水産部長 マルイ農協さんからの情報によりますと、令和6年4月以降というふうに伺っているところでございます。
○5番(宇都修一議員) 今が令和5年6月ですので、10か月以上はかかるだろうということで、それまで損失がずっと続くんだろうなというふうに思っているんですけど、回復するまでの損失額がどれぐらいまでいくとか、そういうふうな予想というのはあるのでしょうか。
○高口悟農林水産部長 こちらにつきましても、令和6年2月までの推計になりますけれども、約2億円ぐらいの損失が出るのではないかと伺っているところです。
○5番(宇都修一議員) 多額の損失額が出て、非常にコストをカットしながら、シビアな計画をされていると思うので、その中でさらにそれだけの損失が上がると。それをリカバリーするのは大変だなと思いますけれども、1日も早く正常化されることを願いまして、次の2番のほうにいきたいと思います。
今のトイレの案内がありましたけれども、荒崎展望公園、江内カントリーコアなどお聞きしましたけれども、これ水洗トイレですかね、どうでしょうか。
○揚松智幸商工観光部長 荒崎展望公園であったり、江内カントリー、それから下山木漏れ日公園もそうですけれども、全てが水洗にはなっております。ただ、洋式ではありません。
○5番(宇都修一議員) 洋式を聞こうかなと思ったんですけど、先に言われたのであれですけど、荒崎展望公園、私も結構好きなところで、よく行くんですけど、眺めがよくてツルが飛び交う時期には、ちょうどツルが飛んでいるのがよく見えて、いい公園だと思います。
前回に引き続きトイレの話になりましたけれども、市民のトイレに対する要望は大きいわけです。田んぼは隠れるところがないんですよね。昔はそれでも平気な人がいたと思うんですけど、今はそういうわけにはいかないのかなと思うんです。大体、仕事をしていると、トイレに行きたくてもギリギリまで我慢して、それでギリギリになってトイレに駆け込む人が多いと思うんですけど、駆け込んだ先が使用できませんとなると、ちょっとショックを感じるのではないかな、残念だったんじゃないかなと思います。東西干拓や荒崎付近は、よい公園も多いので、農家はもちろんですけど、観光客の方用としてもよいトイレをつくっていただきたいと思います。
また、入域料、これ越冬地環境保全協力金というんですかね、こちらのほうも協力される方が多いと聞きまして、正直、びっくりしているところです。こちらのほうは使い道が決まっているそうですけれども、休みの日お金を払って、ツルの写真とか野鳥の写真を撮りに来る方がたくさんいらっしゃるということのようです。そういう方たちのためにも、整備をしていただきたいと思います。
私たち出水市が、さらに住みやすいまちになりますことを祈念して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(田上真由美議員) 次に、北御門伸彦議員の質問を許します。
○11番(北御門伸彦議員) 想定外でした。大変早く順番が回ってまいりましたけれども、もしかしたら昼休みを挟むかと思います。お付き合い、よろしくお願いいたします。
私どもの議員の任期の2年目に入りましたが、3月議会では市長の施政方針について、十分触れることができなかったのが、私の反省点でございます。市長も2期目の2年目となり、市政運営や政策立案・実施に対する余裕を感じられます。平成30年9月議会での質問で、「観光振興計画を策定しないのか。」との私の質問に対し、そのときには「策定する考えはない。」という答弁をいただきました。機が熟したというのでしょうか。今年度の施政方針では、観光基本計画策定に予算がついております。観光の施策についての目標が設定できれば、大変喜ばしいことだと思います。
まず、ハード面で市が今後の観光基本計画の中に、新たな観光施設を盛り込む予定があるか、お尋ねいたします。
次に、ソフト面で計画の中に新たなイベントなどを盛り込む予定があるか、お尋ねいたします。
次に、この計画の目標設定や計画の期間など、お知らせください。
さて、コロナが感染法上2類から5類になり、インバウンドも活気を呈しておりますが、東京や大阪に比べ、日本でも端っこになる鹿児島にあって、さらに知名度が低いこの出水に、外国人観光客を呼び込むには、観光資源の魅力を発信するだけではなく、さらに魅力を高め、観光拠点を結ぶ工夫など図らねばならないと思います。そのような提案につながる計画でなければならないと思いますが、現時点でどのように考えておられるかお尋ねいたします。
次に、高校生などの修学旅行対応などで、民泊が貴重な地域資源だということは認識しております。しかし、なかなか需要に対しての供給側が苦労している実態も伺っております。この議会の中では、出水議員が7年ほど受入れに寄与されておりますが、私にも受入れができないかと打診がありました。残念ながら母の介護の関係で今のところは難しいところであります。
さて、行政としては、どういった配慮をすべきかが、計画に盛り込む視点と思いますが、基本的にどのように民泊についてお考えか、お尋ねいたします。
ここで振り返りますと、出水の観光は「ツルと歴史のまち」というキャッチフレーズに表れているように、自然と歴史が大きな売りということで、資源に磨きをかけることをされてきていると認識しております。過去からの流れを簡単に述べますと、荒崎にあった鶴見亭を平成元年、ふるさと創生資金を活用し、改築整備したあと、通年観光の視点でクレインパーク、ツル博物館を、当時の自治省のリーディングプロジェクトを活用し、30億円以上かけて整備した流れがありますが、ラムサール条約湿地に登録されたことは、追い風になるかと思います。また、ツルの国際シンポジウムなど開催され、情報発信は進んでいると考えますが、観光基本計画で新たに考えている視点があれば、お知らせください。
次に、歴史の観光資源として大きなインパクトがある麓武家屋敷群の中の観光施設は、都市計画の用途地域変更の効果により、大分整ってまいりました。先日オープンしたRITAが手掛けた土持邸や加藤邸を活用した宿泊施設には期待したいところです。また、土持邸に併設されるレストランや海江田邸を改装した土産品店などの広がりには期待しております。多くの見物客を呼び込んでいた麓まつりも7年開催できておらず、その間、着物着付け体験やウォークラリー、宮路邸で開催された伝建ウイークなどのイベントが開催されてきておりますが、本当の麓の歴史を感じるイベントはないのではないのでしょうか。新たにイベントなど、検討がされるのでしょうかお尋ねいたします。併せて、麓歴史館の最近の入館者数及びVRを導入されましたが、その利用者数をお知らせください。
観光基本計画に関しての1問目の最後の質問になりますが、一番お尋ねしたかった観点であります。前回の3月議会でも麓に関し、もっと地元と情報共有を図ってほしいとの質問をいたしました。関係団体との月1回の会を設けているとの答弁でしたが、残念ながらバッドニュースが入ってきました。中井勝郎美術・古文書館が4月をもって閉館されております。8年ほど麓の観光に寄与されてきました。私も参加しましたが、イベントなども開催され、地域に溶け込んでこられた観光施設です。もっと早く、地元意見など聞く機会ができていたら、なんとかなったのではないかと思うところです。
観光は、関係者の意見を聞き、常にアンテナを張っておかねばならないと思います。関係者の意見を観光基本計画にどのように反映されるおつもりか、お尋ねいたします。
次の大項目の猫の保護については、近いところで令和4年第2回定例会ですから、ちょうど1年前に南鶴議員が質問されております。その前年の令和3年第3回定例会でも質問されており、問題がなかなか解決しづらいと認識しております。昨年の答弁では、「マナー」という言葉が出ておりましたが、今回、南鶴議員そして出水で動物保護をされている方や市外の方のお力を得て行った不妊手術を行う活動を通して、マナーだけで片付けられない問題の複雑さや根深さを感じました。
今回行った活動の概要をお話してから、質問に入りたいと思います。きっかけは、元議員さんを通して、市内で動物の保護をされている方からの相談でした。私はその方のお宅を訪ね、お話を聞く中で、さつま町のNPO法人で出水からも相談を受け、猫を保護されている方のお話を聞きに、南鶴議員、田中議員と一緒に現地に参りました。さつま町で不妊手術活動を行っている町議さんや、長島町の議員さんも同席され、また県全体で保護活動に取り組まれている方のお話も聞きながら、どう対応していけばいいのかを勉強いたしました。南鶴議員が築港の港周辺4か所で生活している猫の相談を受けていらっしゃったこともあり、動物基金による無償での不妊手術を16匹に行うことができました。手順としては、猫の餌やりをされている方の理解をいただき、餌やりを一旦中断し、餌を仕掛けた捕獲機で猫を捕まえることから始まります。捕まえた猫は、一晩寝かせ、落ち着かせてから翌日出術する場所まで運び、終了後、また一晩泊まらせて、翌日生活場所へ離すという、延べ4日間かかる作業でした。特に、南鶴議員は全ての作業に関わり、大変だったかと思います。この作業には、市の生活環境課の課長が、手術会場や猫をリリースする場面などに立ち会っていただき、状況を把握いただいたことは大変よかったと思います。しかし、このようにスムーズにいくのは、むしろ珍しいこととも聞いております。市内のほかの場所で同じ作業を行うには、違ったハードルがあるものと考えます。出水市での初めてのケースとなった今回の活動について、行政としてどのように捉えているかを、まずお尋ねいたします。
次に関連して、自宅あるいは自宅周辺で多頭飼育をされている事例があることも承知しております。この場合の課題などありましたら、お知らせください。また高齢者が動物を飼っている場合が多数あると思いますが、特に一人暮らしの高齢者にとってペットは癒しであり、欠かせないものになっている場合も多いと思います。しかし、お年寄りがお亡くなりになった場合の想定までされてなく、残されたペットのことで近所の方が苦労される場合も、実際に起きていると聞いております。この課題について、行政としてどのように捉えているか、お尋ねいたします。
最後に、話は大変飛躍いたしますが、先日のニュースで衝撃を受けることがありました。静岡県沼津市の海岸で、生後間もない赤ちゃんの遺体が焼かれた事件であります。命をどのように捉えたら、こんなことができるのだろうかと疑問に思うところです。人間だけでなく共生している動物の命を大事にできれば、こんなことは起きないと思うところです。家庭や社会が教えることもあります。学校現場でも命の教育をされております。私の孫が通う出水小学校でもウサギを飼っています。私も自宅でウサギを飼っています。かわいいだけでなく、命の大切さを教えてくれる教材でもあると思っております。ひいては、これらの積み重ねが命の尊さを理解することにつながり、いじめや自殺を思いとどまらせてくれるものだと信じております。
教育長にお尋ねいたします。難しい命題と思いますが、ペットの飼い方までつながっていると信じております。学校で飼育されている動物の実態、種類や子供たちの関わり、得られている教育効果、また動物の飼育とは別に命の教育へのカリキュラムの位置づけ、授業や活動の実態について、お知らせください。
以上、壇上からの質問といたします。
○椎木伸一市長 北御門伸彦議員の御質問にお答えいたします。
まず、観光基本計画につきましては、本市の将来像及び基本理念を市民、行政及び観光関係事業者などで共有し、本市の魅力ある観光資源を最大限に有効活用することで、観光産業の振興を図り、地域活性化につなげることを目的として策定するものであります。
計画期間は、令和6年度から令和10年度までの5年間とし、マーケティング調査や観光動向調査などの結果を分析した上で、観光ビジョンやコンセプトなどの基本方針、重点施策及び計画推進体制などを策定いたします。
計画策定に当たっては、計画審議会を4回程度開催し、委員には出水市観光特産品協会、出水商工会議所、鶴の町商工会などの団体からの推薦者と本市観光政策アドバイザーを予定しており、多くの方々の意見を反映するため、ワークショップの開催、パブリックコメントの実施を予定しております。
御質問のインバウンドの対応やラムサール条約登録湿地である出水ツルの越冬地、出水麓武家屋敷群などでの新たなイベント開催などについても、ワークショップやパブリックコメントなどの意見を踏まえ、審議会で検討していきたいと考えております。なお、出水麓歴史館の入館者数及びVR体験システムの利用者数の推移につきましては、商工観光部長から答弁させます。
次に、猫の不妊手術を行っていくに当たっての行政のサポートについては、今年度から新規事業といたしまして、「飼い主のいない猫の不妊去勢手術費助成事業」を開始したところであり、保健所と連携を図りながら、適正飼育に関する指導・助言を行っております。
次に、多頭飼育崩壊の問題点・留意点ですが、猫の繁殖力について飼い主の認識不足があり、不妊手術を行わず飼育した結果、適正飼育数を超え、猫の鳴き声や悪臭などで、飼い主はもとより、近隣住民の生活にも支障が出るなど、様々な問題点があると考えております。多頭飼育崩壊を引き起こさないための留意点としましては、まずは、飼うことのできるペットの数を把握し、増えてしまう前に不妊去勢手術を行うなど、早めの対応が必要と考えております。
次に、亡くなられた高齢者が飼っていた猫についてでありますが、御遺族がいる場合は、引き続き飼育されるか譲渡先等を探されますが、身寄りのない方が飼っていた猫につきましては、保健所などと連携しながら、解決を図ることとしております。
○大久保哲志教育長 北御門伸彦議員の「命の教育の在り方について」の御質問にお答えします。
まず、学校で飼育している動物は、ウサギ、ヤギ、メダカ、コイ、カブトムシ、チョウなどです。子供たちは、餌やりや小屋の掃除などの世話をはじめ、成長を観察したり触れたりする活動を行っています。観察や触れ合う活動を行う中で、自然への興味・関心を高めるとともに、生命の大切さを学び、心の癒やしや豊かな情操を育んでいます。
次に、動物の飼育を通して命の大切さを学ぶ学習は、教育課程において、各教科や道徳に位置づけられています。生活科では、ウサギやヤギ、金魚、カブトムシなどの飼育活動を行い、動物の様子をじっくりと観察したり、実際に触れたりすることを通して、生命の不思議さや面白さ、尊さを感じたり、動物も自分たちと同じように生命をもっていることを理解したりします。理科では、チョウやメダカの飼育活動を行い、卵から飼育することを通して、生命が誕生することのすばらしさや生命のつながりを実感します。また、道徳では、動物を飼育した体験や経験をもとに、生命の尊さについて考える学習を行っています。
今後さらにデジタル化が進む社会においては、直接動物と触れ合い、生命の尊さを実感できる体験や学習を充実させていくことが、ますます重要になってくると考えます。
○揚松智幸商工観光部長 出水麓歴史館の入館者数とVR体験システム利用者の推移について、お答えいたします。
まず、出水麓歴史館の入館者数ですが、平成29年度、開館当初でございます。2万1,101人、平成30年度2万140人、令和元年度1万9,701人、令和2年度8,988人、令和3年度1万317人、令和4年度1万4,026人となっております。
次に、令和2年度末に導入しました、VR体験システムの利用者数ですが、令和3年度は991人、令和4年度が1,079人となっております。
○議長(田上真由美議員) 北御門伸彦議員より、書画カメラの使用について申入れがありましたので、許可しております。
○11番(北御門伸彦議員) では、観光基本計画のほうから2問目の質問をさせていただきたいと思いますが、観光施設の一つにもなり得ると思うんですが、屋根付き市民ふれあい広場については、市長は全員協議会だったかと思うんですが、私の記憶違いだったかもしれません。15万人程度の年間利用を見込んでいるとお答えいただいたかと思います。私の記憶が間違っておりましたら、あとでも構いませんので、訂正とその見積りの内訳をお知らせいただければと思います。
この広場は市民の活用がまず第一だとは思うんですが、市外からの来訪者、観光客を呼び込まなければ、この目標を超えることはできないと思うところです。今の時点での見込み等を御答弁ください。
○揚松智幸商工観光部長 詳細にと言われると、私も厳しいところがありますが、ここは確かにおっしゃるとおり市民の方々が雨等に関わらず利活用をしていただける場所というふうに思っておりますが、それ以外に野外コンサート、屋根付きのところでやるものとか、そのほかいろいろなイベント等々をここで予定をしておりますので、詳細については現在ちょっとお答えできないと思います。
○11番(北御門伸彦議員) ぜひ、綿密に計画を立てていただいて、ここにどのくらいの観光客が呼び込めるかは、ひとつ検討いただきたいというふうに思います。
もう一つは、市長が進めていらっしゃいます東光山公園について、お尋ねします。花がある季節によっては観光客が大変動くかと思うんです。出水でも御多分に漏れず、春に特攻碑公園通りの桜に祭りもあって、多くの人々が集まっていると思います。そのうち、市外からの観光がどのくらいかというのは非常に分析しにくいと思うんですが、余談ですが、私どもの議員の親睦会もこの桜まつりに合わせて開催いたしました。状況もちょっと確認したところです。夏になりますと、特に初夏ですけれども、東雲の里のあじさい園にも多くの観光客が来られます。大変風情がありますが、その上の上場高原には、秋ですね、御存じのように、一番花見で観光客を集めているかと思うんですが、コスモスが咲き乱れると思います。
市長は、その東光山公園に花見山構想を持って進められておりますが、旧出水市ではツルのふるさとづくり構想という計画がありました。この東光山公園は、ふるさと出水が一望できる眺望のいい公園ということで、そこの国道447号の案内標識には、ツルのふるさと眺望公園と確か出ていたかと思うんですが、これから椎木市長が進められる花見の公園について、いろいろ準備しないといけないかと思います。もちろん、案内標識もまめに入れないことには、東光山にはなかなかたどりつきにくいという状況がありますし、以前も申し上げましたが、駐車場が足りないと思いますし、トイレも増設する必要があるかと思います。この公園を観光へ活用するとするならば、市長はどのように考えていらっしゃるか、お尋ねいたします。
○椎木伸一市長 東光山公園につきましては、民間の方からの御意見も聞きながら、「四季の万華鏡」というキャッチフレーズで、桜の時期の春のみならず、春夏秋冬、それぞれ咲き誇る花とか花木ですね、そういったものを散策できる住民の皆様をはじめ、心の癒しの場所というようなことで考えておりますけれども、もちろん観光拠点としても大いに活用しなければならない、非常に眺望のよろしいところですし、ラムサール条約湿地のツル渡来地もよく見える場所でございます。そういったことでは、一つの観光拠点として捉えますし、四季折々行っていただけるというようなことで、観光地というのは一つのポイントのみならず、麓でありますとか、季節によってはツルの渡来地でありますとか、出水市のみならず、阿久根の食とか海岸とか長島の食でありますとか、眺望でありますとか、花でありますとか、そういった広域的なもの、それぞれの点を面としてつくりあげていくものだと思いますし、また今後も広域的な振興をしなければならないと考えておりますので、そういった面では、四季折々に訪れて出水市全体を眺めまわし、あるいは花をめでながら、この癒しを求める、そういった観光地になればなというふうに考えております。
○11番(北御門伸彦議員) ぜひ、市長が言われるように、観光拠点として利用するならば、それなりの施設整備もよろしくお願いしたいと思います。
これも、ハードの面に当たると思うんですけれども、御質問させていただきます。観光イベントについて、大変以前より気になっていたことがございます。この機会で質問させていただきたいと思うんですが、例えば麓では10月下旬から11月上旬にわたってマチテラスを開催していただいております。しかし、昨年もでしたけれども、圧倒的に駐車場不足です。だいわにとめて坂を登ってきたという方の話も聞きました。市の駐車場としては、税所邸前と麓歴史館、出水保育園横と出水小学校南側のバス降車場などがありますけれども、麓歴史館の駐車場と税所邸の駐車場は、前の道路を歩行者専用にするため使えません。多くの方が見に来られても、車をとめるのに大変苦労されております。また、昨年のことですが、西日本オールドカーフェスティバルは大変、大盛況でした。野田の交差点付近は渋滞が起きておりまして、ある方から、出水から野田まで来るのに、普段の倍の1時間かかったとお伺いしました。会場近くに人を降ろせる場所もなく、野田女子高に車をとめて、足が悪い高齢者をゆっくり歩かせて会場に来られたという方ともお話をすることがありました。
さらに、懸念しておりますのが、今年の花火大会です。打ち上げ場所を多目的広場中心にすることで、駐車場が恐らく例年に増して少なくなると思いますし、昔私の経験ですが、花火を見に行きまして、駐車場から車を出すまで渋滞で30分待った記憶があります。周辺の駐車場を借りたり、市役所にとめたりしてもらったりする対応はあるかと思うんですが、駐車場がそれでも不足する心配をしております。十分検証していただきたいと思いますし、将来的には米之津川の河川敷に駐車場を設けるなどの対策も検討する必要があるんじゃないかなというふうに思っております。
この際なんですが、申し訳ありません。イベントとは関係ありませんが、関連してもう一つを指摘させていただきます。各小学校などイベントもありますが、災害時の避難所になります。校庭を開放していただいても、非常時に駐車場不足となることは、すでに予想がついているかと思うんですが、駐車可能台数など把握されていらっしゃるんでしょうか。非常時に備えていくことは大変重要だと思います。こういったときに発生するトラブルというのに人員が割けない、非常時ですから。さらに大きなトラブルになる可能性が高いと思っております。
それを含めてなんですが、イベントなどで発生する駐車場不足に対する、今後の考え方についてお尋ねいたします。
○議長(田上真由美議員) ここで、昼食のため暫時休憩いたします。再開は午後1時からといたします。
午後0時00分 休 憩
午後1時00分 再 開
○議長(田上真由美議員) 再開いたします。
杉本尚喜議員、中嶋敏子議員から午後の会議に遅刻する旨の届出が出ております。
休憩前に引き続き会議を続行し、北御門伸彦議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
○椎木伸一市長 イベント等時の駐車場不足に対する考え方というような御質問の趣旨でございますけれども、地方におきましては車社会ということで、御指摘のとおり、駐車場が一番重要なことでございます。公共交通につきましても、おれんじ鉄道を使う部分、中の市とかですね、一部ございますけれども、ほとんどが私ども主催者が公共施設の駐車場はもとよりでありますが、企業様の駐車場等をお願いして借りたり、あるいは合庁とかですね、県等の駐車場を借りたりしながら、シャトルバスを活用しながらイベント会場にお願いしているというようなことが実情でございます。新しく駐車場を整備するとかいうのも、非常に経費もかかりますし、また、ない所もございますので、これからもいろんなある資源、駐車場となり得る所をフルに活用してお願いしながら、駐車場の確保については努めていきたいと考えているところであります。
○11番(北御門伸彦議員) ぜひ、工夫をしていただいて、駐車場の確保というのをお願い申し上げたいと思います。
先ほどの答弁の中でも、先に言っていただいたものがあるんですが、やはり観光のルート化というので、拠点同士を結ぶ線じゃなくて、もっと増やして面をつくるというのは、私も同感でございます。そういうことをすることによって、滞留時間を延ばして、出水で昼食をとらないといけない、あるいは、もうちょっと時間がないから泊まらないといけないというようなそういうことで、観光に寄与していくんじゃないかというふうに思っているところです。
また、先ほど言葉でございましたように、広域で考えないといけないというのは、同じく同感でございます。先ほども、申し上げましたけれども、ツルと歴史という2つの大きな観点で観光を進めているわけですけれども、今の現状では、まだ1本の線に近い状態じゃないかなと思います。ツルがいない時期にどうするかということで、クレインパークを造ったわけですが、これの活用もさらに進めないといけないと思います。
また、来られる方ですね、いろいろ好みがあると思うんです。歴史だけ興味があるとか、自然に興味があるとか、あるいは先ほど言いました花を見たいとか、四季折々楽しみたい方、いろんなパターンがあると思います。例えばですけれども、歴史だけで言いますと、薩摩藩の三大関所と言われる取締りの厳しかった野間之関にちょっと行ってみようかとか、そこに付随する薩摩街道をちょっと歩いてみようとか、あるいは野田の歴史ある感応寺に行ってみようとか、そういう歴史だけの拠点をうまくつないで、それを面にしていくというのも非常に大事なことじゃないかと思います。
このことに関して、市長、どういうふうにお考えになるか、お尋ねいたします。
○椎木伸一市長 北御門議員、御指摘のとおりであると認識しております。
みえるお客様は食であるとか、花であるとか、いろんな「見たい」というものを持ってお越しだと思っておりますので、それを一つではなくて、先ほどおっしゃったように幾つかあって、あるいは市外も含めて広域的に考えたときに、それらを点から面にしていくような観光施設の整備、あるいはルートの開発というか、そういったものも必要だと思っておりまして、特に今整備しております道の駅も含めて、情報発信も必要であろうと思っておりますので、情報発信の材料になるような、そういった観光資源を多く確保しながら、点から面に繋がっていくような観光振興をしていきたいというふうには考えております。
○11番(北御門伸彦議員) ぜひ、そのように観光拠点を増やした上で、いろんなバージョンに対応できるように進めていただきたいと思いますし、観光基本計画にそういった観点を期待するところであります。
民泊に関しましては、農家の高齢化も影響を与え、今では阿久根市の方の援助をいただきながら受入れをしているというふうに聞いております。以前も申し上げたことがあったと思うんですが、市長も言われるように、観光は一自治体で完結することはありませんので、もちろん広域で連携していくことをさらに増やしていく必要があろうかと思います。
ラムサールの観点からの観光も、もちろんありだと思いますけれども、ツルの違った面からのアポイントも必要かなと思うわけです。私は、以前から出水市民のツルの渡りに対する関心の低さが気になっております。旧出水市では、ツルが渡来する荒崎というのが飛び地であったということも影響しているかと思うんですけれども、2,000キロもの長旅をして、わざわざ出水に来るツルに、例えば渡って来るときに季節を感じるとか、愛おしいという感情を持たれる市民が、実際どのくらいいらっしゃるのかなと気になるところであります。その中でも、観光イベントにはならないのかもしれないんですけれども、「ツルを送る夕べ」というのがありまして、歴史はもう古いです。趣のある古い建物の出水公会堂で、ずっともう何十年と行われてきている職場対抗歌合戦という形で続けられてきたこと自体、非常に大変価値があることだというふうに思っていますが、旧出水市でソフト面の対応として、ツルが出水に来たことを歓迎する意味で、「ツルを迎えるフェスティバル」というのがありました。姫鶴太鼓と武士道太鼓という創作された太鼓なんですが、これを中心としたイベントだったんですけれども、市外でのPR活動とか、市内のイベントにも出演いただいたりしたいきさつがあります。そのツルを迎えるイベントを行うことによって、「またツルが渡って来る季節になったな」という、「長旅お疲れさん」というような感想を市民が持っていただいて、ツルに対する愛情をもっと深められれば、「ツルの来るまち」といったイメージと出水市民の誇りが醸成さるんじゃないかなと思います。
話は長くなりましたけれども、例えばツル観察センターの開所式から1週間ぐらいは様々な団体のイベントをセットするというような考え方もあろうかと思うんですが、観光基本計画にツルに関するイベントが盛り込まれる予定かどうか、お尋ねいたします。
○椎木伸一市長 答弁で申し上げましたとおり、これからの策定でございますので、議員が今おっしゃったようなことも含めて、ディスカッションの中で取り上げていきたいとは思っております。
ツルに対する市民の皆様の思い、誇り、そういったものを醸成するような取組については、基本計画の中にも盛り込むべきだというふうには認識しております。今現在、童話大賞の募集をしたり、あるいは島津樋門、干拓の歴史、そういうものを紐解きながら、いわゆる物語、ヒストリー性といいますか、そういったものをつくることで、新たなツルへの思いというものを醸成しようという取組もしておりますので、観光基本計画にも、やはり長い歴史の出水のツルでございますので、個々の歴史も含めて子供たちが守ってきたこの60数年の親子三代続いていると言われておりますけれども、そういったものも含めて、観光基本計画の中で、今後もそういった誇りを持っていけるような取組といいますか、ものについて入れられたらというふうには考えております。
○11番(北御門伸彦議員) ぜひ、そういった観点ですね、しっかり盛り込んでいただければ、いい計画になるんじゃないかなというふうに思います。
もう一つ、麓について御質問させていただきたいと思うのですが、麓の問題については、多分私の質問の中で一番項目数が多かったのではないかなと思いますが、麓というのは御存じのように住宅地であり、出水市のシンボルとして位置づけられておりますが、住宅地を観光に活用するという、極端に言えば相反する問題を抱える地域になるかと思います。現在、空き家がリノベーションされ、落ち着いた雰囲気のホテル、あるいは古民家を活用した住宅ということで活用されていることは、大変ありがたいことだというふうに思っておりますが、前回の議会でも申し上げましたように、地元の方がまだ十分理解されていない部分が多いのかなというふうに思います。情報共有については、重ねてよろしくお願いしますが、今回は基本計画のソフト面での支援について、質問です。
私は、20世紀はハードの時代でしたけれども、21世紀はこれからソフトの時代だというふうに申し上げた記憶がございますが、そのハードを動かすのはもちろんソフトでありまして、人がキーワードだというふうに思っております。
しかし、高齢化もあり、地域全体のマンパワーが落ちてきているということは、麓街なみ保存会、牛車会を取り上げ、以前も申し上げてきたことかと思います。行政では大変昔と違って、多くの課題を抱え、十分そのソフトに対する対応というのはできない状況になってきているのかなということを念頭に、地域おこし協力隊のこともお願いしてまいりました。麓を下りまして本町では、その方々の活動により、目に見えてまちが少しずつ変わってきているというのは、実感しております。私にも麓の活性化方法について、これといった有効な手立てがなかなか考えつかないところでございますけれども、その基本計画の中の新たな視点として、ソフトへの支援ですね。市外資本だけの施設は存続していっても、先ほど取り上げました中井勝郎美術・古文書館、地元由来の組織は瓦解してしまうのではないかと危機感を持っております。観光基本計画を策定される中で、地元の活動などへの配慮を十分検討いただきたいと思いますし、付け加えますと、郷土芸能なんかも、これをしっかりやらないと廃れていく部分であろうかと思います。改めて、ソフト面へのサポートですね、これを計画の中でどのように考えていかれるか、お尋ねいたします。
○揚松智幸商工観光部長 今、るる、議員のほうからもお話がありましたけれども、そういったものも含めて、地元の方、それから商工会、観光特産品協会、そして今現在いらっしゃる観光推進アドバイザー、この方々の意見も踏まえながら、いろいろな事業にどういうふうなものに取り組むかというのは、基本計画の中で大まかな部分というのは定めていくものと認識しております。
○11番(北御門伸彦議員) すみません、ちょっと昔話にまたなりますけれども、今、麓の観光拠点になっているのは、出水小学校の前の竹添邸、税所邸がまず中心。それに麓歴史館があとでできたといういきさつがございますが、その竹添邸を市が買うことに至った経緯を御紹介いたしますと、その持ち主が売られてアパートが建つという話を民間の方から市の担当部署に話がきまして、そこの係長、課長が頑張っていただいて、1週間で話をまとめ上げて、そのアパートが建つ予定だった竹添屋敷を市が買ったといういきさつがあります。基金で買って、市長のトップダウンですぐ決定したいきさつがございますが、それがあって初めて、今の出水の麓はできているわけです。そのあと税所邸を購入し、改修までして、観光に対する状況が整ってきているかと思うんです。
その中で、何が申し上げたいかといいますと、最初1問目で申し上げた中井勝郎美術・古文書館は売りに出ております、ちょっと高額ではありますけれども。最初は譲ってもいいというお考えでしたけれども、売りに出るということは、次どういう利用になるか分からないところがあります。幾分聞きますと、アプローチもあっているようですけれども、私がお尋ねしたいのは、竹添邸を思い切って買ったときみたいに、ここを保全するためにも市が買えないものかと。隣の河崎さんというお宅も協力されて、駐車場を貸していらっしゃるんですけれども、先ほど申し上げたように、マチテラスだけではなくて、駐車場が麓でも足りないという状況があります。ここの裏に、竹山が結構ありますけれども、そういったところを整備して、臨時駐車場でもできると思うんですが、その後に活用方法を考えるということもあろうかと思うんですけれども、ちょっと唐突な提案ではございますけれども、そういった大事な武家屋敷を市が買っていくというお考えができるものなのかどうか、お尋ねいたします。
○椎木伸一市長 今の私どもの麓の活性化についての基本的な考え方を、まず申し上げたいと思いますが、私が就任して以来、日本遺産に元年に登録していただきまして、翌年の8月に都市計画法上の用途を変更し、規制緩和をいたしました。そのことは、いわゆる地域住民の方もより住みやすく、そしてまた観光客の方も観光地としてのニーズが果たせる、いわゆる見てもらいやすくするためのことでございました。そのことで、空き家も相当ありましたので、それらをいろんな民間の力等をお借りして、空き家対策をしていこう、それから観光客が散策できるようなすばらしい観光地にしたいという趣旨で、そういった改革をしたわけでございます。
幸いにして、先ほど議員から御披瀝いただきましたように、創生会議ができましたり、私ども市役所も月に1回程度、地元の方々と各部署集まって、この対話というか、どのようにしていくかという協議もしております。そういったことを含めながら、我々は今後は市自体でいろんな資源を再生していくのではなく、あるいは活用していくのではなく、民間の力に委ねようという方針で今やっているわけでございまして、どうしても市の力で購入しなければならないというものは、今後出てくるかもしれませんけれども、現状の中ではいろいろ物件等が御相談もある場合もありますけれども、先ほどの美術館については、私の知る範囲では市のほうにそのような依頼はなかったと思っておりますが、今後につきましても、できるだけ民間の力をお借りしながら取り組んでいきたいという方針でいるところであります。
○11番(北御門伸彦議員) ぜひですね、残すべき屋敷というのは、場合によっては市が買い取るというぐらいのおつもりでお願いしたいと思うのが、先ほど申し上げた駐車場の問題にしても、小学校前のブロックは税所邸の前に駐車場がありますし、歴史館がありますが、その次のブロックは市が市有地を大分売って、出水保育園の横に駐車場が少し残っております。そして、今申し上げている中井勝郎美術・古文書館のあのブロックには、もちろん駐車場がないんですよ。ですから、麓は広いです。宮路邸の前も裏に駐車場を整備したらということを申し上げたかもしれませんけれども、麓を観光する、生かしていくためには、そういった駐車場が各ブロックに極端に言えば必要じゃないか。諏訪神社のブロックには、諏訪神社の駐車場がありますけれども、そういう面では、このブロックも生かすためには、そういうこともぜひ御検討いただきたいと思います。
ちょっと時間が少なくなってまいりましたが、もう一つは、マチテラスが麓で開催される。これいわば夜の観光の走りかと思うんですね。夜、観光に来られるということは、泊まる可能性が大分高くなってくると思うんです。そういった夜の観光というのを、今行政の中で考えていらっしゃるのか。それとも、基本計画に盛り込むべき観点なのか、その点についてお尋ねいたします。
[中嶋敏子議員着席]
○椎木伸一市長 今後の策定の内容でございますので、はっきりは申し上げられませんけれども、今麓を歩くのには非常に暗いという課題は、我々も認識しておりまして、国土交通省をはじめ、どんな事業があるか、今いろんな検討は始めております。そういったこともありまして、麓についても、夜の見てもらい方というのも考えなければいけないタイミングだなというふうには認識しております。
○11番(北御門伸彦議員) この「夜の観光」というキーワードですね、議会の議事録検索をかけたら、誰もまだ言ったことがなかったということで、ぜひ今後、スポットを当てていただきたいと思いますし、やはり宿泊に繋げるというのが、一番金を落としていただく要因ですので、御検討よろしくお願いしたいと思います。
次、猫の問題にまいりますが、冒頭でお話しました不妊手術、TNR活動というんですが、保護して不妊去勢手術をする、そしてもとに戻すということで、書画カメラを交え御紹介させていただきたいと思います。お願いします。(議場内ディスプレーへの資料表示)
少ししゃべりだしますが、まず最初に捕獲機をさつま町のNPO法人の方と県の愛護団体からお借りして、実施いたしました。さつま町では捕獲機を購入されています。このカメラ1は餌やりを止めていただくための周知のチラシというか、看板にしてあるわけですが、これで餌を止めないことには捕獲機にかからない。次をお願いします。(議場内ディスプレーへの資料表示)これは、手術前一泊なんですが、これ我が家の自宅を提供させていただきました。空き部屋なんですけれども、こんな感じで一晩寝ていただきます。次をお願いします。(議場内ディスプレーへの資料表示)次は手術会場になったさつま町の白男川公民館へ運び出す南鶴議員です。このときは80匹ほど1日で動物病院が来られて、手術をしました。もちろん、出水市、さつま町、それから個人持ち込み、そういったものです。次をお願いします。(議場内ディスプレーへの資料表示)手術後はやはり一泊しまして、翌朝リリースしている風景です。一番下の写真ですね、築港の岸壁付近でリリースしておりますが、次お願いします。(議場内ディスプレーへの資料表示)次は、地域猫活動のPRチラシですが、これ南鶴議員がつくられたやつですね。ちょっと、下のほうの枠囲みをお願いいたします。1頭の妊娠猫が1年後には20匹で、3年後にはつながっていけば2,000頭以上になるということです。これ、放っておくと大変なことになるというのが理解いただけると思います。
少しずつでも、対応していかねば、大変なことになるということがこれで分かると思うんですけれども、最初の前提として、捕獲機が必要なんです。出水市はさつま町のように、捕獲機を手配していただけるかどうかを、お尋ねいたします。
○溝口雄二市民部長 捕獲機の購入につきましては、捕獲するときの安全対策としまして、現在、購入の手続を行っているところでございます。
○11番(北御門伸彦議員) 捕獲機もいろいろありますので、使いやすいものをぜひ、お願いしたいと思います。
書画カメラ6をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)南鶴議員が昨年質問された折には、伊佐市の猫の愛護及び管理に関する条例の話をされました。一昨年の質問では、鹿児島市や薩摩川内市の猫の適正飼養ガイドラインというのがありますが、それを紹介されております。これは、さつま町の広報、昨年の8月号の表紙裏なんです。2ページから3ページにかかって、タイトルとして「命を大切にするまち」、サブタイトルで「人と猫が共生でき、幸せに暮らせるように」と書いてあります。出水でも、猫の保護をさつま町のNPO団体などにお願いするのでなく、自前の保護及び管理に関する条例等をつくって対応していくお考えがないか、お尋ねいたします。
○溝口雄二市民部長 条例等の制定につきましては、各地の先例地等を調査研究をさせていただければと思っております。
○11番(北御門伸彦議員) ちょっと調べますと、かなりの団体、自治体で、この条例とか飼養ガイドラインというのはできております。乗り遅れないように、早めの手立てを打っていただかないと、先ほどの2,000匹以上に3年後にはなりますので、もっと増えますので、よろしくお願いしたいと思います。
高齢者施設では、癒しのために猫を飼うという所の例もあるようです。市内はちょっと聞いておりませんけれども、人間と共生してきた長い歴史があります。その猫をぞんざいに扱うということは許せないことで、築港では猫を踏んだり、毒入り餌をやったりする事例が生まれております。つい最近も、子猫が捨てられておりまして、手術の後でしたから、がっかりしたわけなんですけれども、早くからイベントの中にTNRと両輪と言われております猫の譲渡会を取り入れたりしている例が、例えば鹿児島市とかございますが、出水でも検討いただけないかお尋ねいたします。
○堂之上健二生活環境課長 TNR活動のことですが、現在、保健所等と動物団体ですね、関係団体とも連携をとりながら進めておりまして、譲渡等のイベントについては、現在はまだ考えていないところです。
○11番(北御門伸彦議員) 出水の猫の保護の活動も始まったばかりだと思います。単独でするというのは非常に難しい、鹿児島市も動物愛護センターというのがありまして、大きなイベントの中の一つのコマとして、譲渡会をしているわけですので、機会があれば積極的に譲渡会ができないかというのも、検討を進めていただきたいと思いますし、やはり市民の御協力がないと、こういう活動もできないと思いますので、そこのところをよろしくお願いしたいと思います。
先日のニュースで、小中高生の自殺が過去最高の514人だったとの報に接し大変胸が痛みました。この命の大切さを教える教育というのは、いじめの解消にもつながると思っています。また、余談ですけど、現代人の心はすさんでいるというふうに私は思います。お隣の熊本県では、若い女性が殺されたニュースに接しましたし、鹿児島市では中学生が刺されたという最近のニュースがございます。この犯罪が身近に迫っているという危機感も覚えるわけですが、今回、猫からのアプローチになりましたけれども、人間の都合で愛玩動物になった猫たちにもできるだけ温かい対応ができるような地域社会ができることを願って、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(田上真由美議員) 以上で、本日の一般質問を終結いたします。
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△ 延 会
○議長(田上真由美議員) お諮りいたします。本日の会議はこれで延会したいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(田上真由美議員) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれで延会いたします。
第3日の会議は明日、16日に開きます。御苦労さまでした。
午後1時30分 延 会
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地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
出水市議会議長
出水市議会議員
出水市議会議員
出水市議会議員
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