令和3年出水市議会第2回定例会会議録第3号
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令和3年6月18日
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会議の場所 出水市議会議場
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出席議員 20名
1番 南 鶴 洋 志 議員
2番 橋 口 住 眞 議員
3番 上須田 清 議員
4番 日 髙 信 一 議員
5番 北御門 伸 彦 議員
6番 枦 山 卓 二 議員
7番 吉 元 勇 議員
8番 土 屋 工 吉 議員
9番 鶴 田 均 議員
10番 田 上 真由美 議員
11番 杉 本 尚 喜 議員
12番 出 水 睦 雄 議員
13番 鶴 田 悌次郎 議員
14番 中 嶋 敏 子 議員
15番 宮 田 幸 一 議員
16番 道 上 正 己 議員
17番 榎 園 隆 議員
18番 垣 内 雄 一 議員
19番 築 地 孝 一 議員
20番 髙 崎 正 風 議員
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地方自治法第121条の規定による出席者
椎 木 伸 一 市長
吉 田 定 男 副市長
冨 田 忍 政策経営部長
山 元 周 作 総務課長
中 原 貴 浩 総務課職員係長
戸 﨑 基 夫 くらし安心課長
益 山 剛 くらし安心課防災対策監(参事)
花 田 勝 宏 くらし安心課安全安心推進係長
宮 﨑 毅 財政課長
松 岡 秀 和 企画政策課長
井 川 祐 子 企画政策課秘書監補(主任主査)
山 田 丞 企画政策課主任主査
冨 永 栄 二 保健福祉部長
揚 松 智 幸 市民部長
堂之上 健 二 生活環境課長
東 原 敏 郎 生活環境課生活環境係長
春 田 和 彦 商工観光部長
岡 本 賢 一 文化財課長
岩 﨑 新 輔 文化財課文化財係長
川 添 直 市民スポーツ課長
池 田 幸 弘 農林水産部長
中 原 克 章 農政課長
橋 元 勝 志 農政課農業振興係長
中 村 孝 文 農林水産整備課長
酒 本 祐 喜 農林水産整備課技術主幹兼基盤整備係長
小 原 一 郎 建設部長(水道部長併任)
川 畑 正 樹 都市計画課長
澤 田 誠 一 都市計画課技監(参事)
高 見 勇 吉 都市計画課課長補佐兼計画管理係長
小田原 豊 道路河川課長
松 尾 善 博 道路河川課管理係長
永 山 勝 久 道路河川課課長補佐兼建設第一係長
松 木 健 治 道路河川課課長補佐兼建設第二係長
松 下 透 道路河川課維持係長
東 畠 賢 一 高尾野支所長
吉ケ島 英 章 野田支所長
鮫 島 幸 二 病院事業管理者
福 濱 敏 郎 出水総合医療センター事務部長
﨑 迫 真 也 出水総合医療センター総務課長
永 山 修 出水総合医療センター総務課調整監(主幹)
大 平 伸 章 消防長
大久保 哲 志 教育長
溝 口 雄 二 教育部長
田 口 保 教育総務課長
西 鶴 浩 二 教育総務課教育総務係長
床 並 伸 治 学校教育課長
諏訪園 直 子 学校教育課学校教育係長
小 田 大 吉 生涯学習課長(生涯学習課読書推進室長兼補)
岩 本 秀 一 生涯学習課生涯学習係長
酒 本 めぐみ 生涯学習課読書推進室次長(主幹)
山 村 祐一郎 下水道課長
西 郷 博 行 下水道課技術主幹兼建設維持係長
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議会事務局
髙 橋 正 一 局長
華 野 順 一 次長(課長補佐級)
中 村 勇 士 主任主査
野 﨑 育 美 主査
北 紘 至 主査
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付議した事件
一般質問
午前10時00分 開 会
△ 開 議
○議長(杉本尚喜議員) おはようございます。ただいまの出席議員は20名であり、定足数に達しております。これより令和3年出水市議会第2回定例会第3日の会議を開きます。
ここで申し上げます。MBC南日本放送より、本日の会議を撮影したい旨の申出がありました。よって、これを許可してあります。
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△ 議 事
○議長(杉本尚喜議員) これより議事日程により、議事を進めます。
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△ 日程第1一般質問 上程
○議長(杉本尚喜議員) 日程第1、一般質問を議題といたします。
これより昨日に引き続き、一般質問を続行いたします。
質問順に従い、北御門伸彦議員の質問を許します。
○5番(北御門伸彦議員) おはようございます。
トップバッターは珍しいのですが、緊張しております。よろしくお願いいたします。
市内でコロナのクラスターが発生し、その対応に当たられた市の職員の皆様、医療センターの職員の皆様の御苦労に、改めて感謝申し上げます。
さて、今回、主に「道」についてをテーマにして、9つの視点で質問をさせていただきます。
国や県が管理する「道」も取り上げております。うまく関連を持って深堀りできなかったところはありますが、恐らくこのような形で一般質問をした例はあまりないと思いますので、私のチャレンジにお付き合いください。
まず、これまでの議会で道路に関して一番関心が高かった高速道路の南九州西回り自動車道について質問をさせていただきます。
単純にいうと、市民の関心は「いつ全線開通して、一挙に利便性が高まるか」についてであろうと思います。国が進める事業であり、獲得予算額にもよりますが、おおむねのめどが立たないと関連する事業や経済活動において、準備のめどが立たないと思います。
まず、事業概要、出水・水俣間の事業進捗について答弁いただきたいと思います。
次に、西回り自動車道に関し、災害想定の観点で確認いたします。昨日の質問で南鶴議員が心配されていた観点でもあります。市民の方からの要望ですが、洪水が起きたときの米ノ津東地区の低地から西回り自動車道への垂直避難路です。米ノ津地区の掛腰付近には、一般道路からアクセスできる道路が現在設置されているようですが、米ノ津東地区の六月田付近ではスロープ設置には用地面から難しいとしても、避難階段は可能だと思います。市長のお考えをお尋ねいたします。
次に、地域高規格道路で県が事業を進める北薩横断道路は、先日阿久根・高尾野道路の着工式があったと承知していますが、全体計画の進捗も含めて高尾野、野田での工事進捗状況について把握していることを答弁ください。
次に、高速道路を除く国道では、出水は4本の国道が通っており、その点は恵まれているほうだと思います。しかし、細かく見ると整備がまだまだではないかと思うところです。
まず、お亡くなりになられた外徳男元議長が以前、国道3号について切通から築港にかけての歩道があまりにも幅が狭く、中学校への通学路として生徒の安全面が十分とは言えないと言われていたのが、記憶に残っております。
その後、マスコミで取り上げられ、近年少しずつ拡幅が進んでいることは認識しています。しかし、一桁の3番を付けられた1級国道にしては、328号や447号と比較して幅員や歩道など劣る部分があります。
特に課題だと思うのが、義務教育学校が面している荘地区だと思います。二、三十年前の情報だったかと思いますが、国道3号は改良を検討していて、人家が多くかかる荘地区は改良が一番最後になるだろうと聞いた記憶がございます。しかし、義務教育学校があり、子供の安全を図るため改良を優先して国に要望できないかお尋ねいたします。
また、国道328号で一番気にかかるのが、出水酒造の前の道路が低地で冠水する可能性が高く、「冠水注意」の看板が設置されたりすることです。国道3号でも冠水の注意すべき箇所があるのも承知していますが、この箇所は5月に冠水したと聞きました。洪水が発生した場合の住民避難などにも影響が大きいと想定されます。迂回路もシミュレーションされていると思いますが、お尋ねいたします。
国道447号は、平成18年の豪雨災害でかなりの延長にわたって冠水したのは記憶に新しいところです。川で交通が分断された場合の迂回路は重要な要因です。国や県と綿密な連携が必要かと思いますが、国道に関する改善点について、国への要望等についてお尋ねします。
次に、県道については出水市内に12本あるかと思います。しかし、意外と県道表示は少ないので、全て把握できていないところです。その中で特に気にかかる県道は、以前、議会でも質問があったと聞いておりますが、整備が進捗しないのが土地買収が一原因とも伺っている県道荘上鯖淵線です。御承知のように、特に八幡神社前から積水にかけての大部分で、歩道幅員が十分に取れないままで、小学校、中学校、3つの高校が集まっている西出水地区において、交通安全の観点からも心配なところであります。
また、出水と高尾野地区をつなぐ大事な路線の一つでもあり、人口が一番多く1万人を超える住民が住んでいる地域において、発展に貢献する路線の一つでもあります。私は道路が地域の活性化に果たす役割は経済波及効果も含め、大きなものがあると考えていますので、現在の状況についてお尋ねしたいと思います。
次に、市道では久ぶりの本格的な都市計画道路、仮称「六月田中上村西線」が、今年1月に住民説明会を開催し、整備に動き出したことは、西回り自動車道出水インターからの通行量増加の要因が後押ししたとはいえ、喜ばしいところです。お亡くなりになられた外徳男元議長も大変、気にされていた路線でした。交通量が急増していますので、早急に整備できるよう期待しております。
さて、自治会連合会からの令和2年度の「市への要望」を資料請求し、分析してみましたが、要望件数23件の中で道路関係が13件で約50%を超えます。河川関係が3件で、これを加えますと約7割が道路や河川に関係する要望となっています。
市道整備で重点を置いている点や地域要望への対応について、お尋ねいたします。
里道整備については、3月議会で髙崎議員からの質問があったところですが、私もこれまで市民の方から要望を頂く中で、一番多いのが里道を含む道路関係でなかったかと思います。「簡易なものは、側溝の蓋が外れている。側溝に落ちる心配がある。草が道路にかかっている。道路が陥没している。路肩が崩れる心配がある。交通事故が心配だ。」など、意見要望が寄せられてきました。簡易なものはその都度、早急に対応いただいており、感謝いたします。これまで、市全般の課題も念頭に、地元麓地区の活性化に関する質問も多くしてまいりました。私は最近も里道に関する要望を頂き、一部対応をしていただきました。市が管理する市道とともに、一番身近な道路だと認識しています。なぜ、道路関係の要望などが多いかと考えますと、一番大事な社会基盤であるからだと私は考えます。
里道整備について、これまでの対応について、再度総合的に分析し、見直しが検討できないかをお尋ねいたします。
河川の関係については3件、市民の方から要望を頂いておりますので、対応をお伺いいたします。市の管理は準用河川だけとのことですが、県への要望を含め対応をお尋ねいたします。
まず、梅雨の大雨が心配な時期となっております。米之津川右岸の六月田地区の方から心配を聞いています。川の堤防は、左右が同じ高さではないことは認識しておりますが、左岸の商業高校側より右岸が1メートル以上低いことは心配です。平成18年の豪雨災害では、県の出水合同庁舎上の右岸から越水した水が押し寄せ、大変心配されたことと思います。
この土手には路線番号534の市道米之津川ジョギングロード六月田線が整備されておりますが、満潮に大雨が重なると、越水の心配も想定されます。市の考え方についてお尋ねします。
次に2点目、高柳川の高柳橋の下流左岸のコンクリートブロックに亀裂が入っている件です。「県に話はしている」と伺っていますが、ここは江良川がすぐ上流で合流している場所の直近で、崩れる心配が増しております。工事が急がれるところですので、対応をお伺いいたします。
3件目は、生活道路として使用されている堤防上の未舗装道路に関してです。市民の方から要望が上っているのは、平良川の国道328号との交差部分のすぐ下流、松原橋から向江町の警察官舎までの区間、地図で測ってみますと約400メートルの区間です。このすれ違い困難な道路には、中央部に4軒、7世帯の方がお住まいです。県との関係もあろうかと思いますが、舗装や待避所など対応できないものかお尋ねいたします。
次に、私はこれまで体力づくりや健康づくりに良いとされるウォーキングに質問で触れたことがあります。私は今年度に入り、ウォーキングクラブに入会させていただきました。実際、市内では米之津川ジョギングロード、高尾野川ジョギングロードも何回も歩き、利用者の御意見も聞いてまいりました。新たなジョギングロードやウォーキング道路の整備計画は、現時点ではないと確認しています。現在の既存の道路に関しましては、利用者からの意見として、安全面で高尾野川ジョギングロードでは水が流れ、滑りやすい部分があると聞いております。
また、米之津川ジョギングロードでは川の堤防が高く、場所によっては、もしもの転落を想定すると怖い部分があります。せっかくの健康づくりのジョギングやウォーキングでけがをすることになったら本末転倒です。安全対策についてお尋ねいたします。
次に、江戸時代に参勤交代に使われた古道の薩摩街道についてお尋ねいたします。
私は以前より関心を持っていますが、久しぶりに南鶴議員に付き合っていただき、切通のおれんじ鉄道ガード下近くの農道から、整備されている道路部分を見てまいりました。県境の境橋まで約200メートル弱かと思いますが、きれいに整備されております。ただ、道の状況からすると、残念ながら多くの利用がなされているとは思えませんでした。一つには駐車場もないこともあろうかと思います。もっと、野間之関所跡と絡め、活用できればと思うところです。また、街道の全てが残っているわけではないのですが、中には鹿児島市の鶴丸城付近から野間之関所跡までをバイクでたどった映像がユーチューブにアップされているのを見ました。マニアックな分野かと思います。併せて申し上げますと、昨日の質問で出水議員からも御紹介いただきました麓武家屋敷の南側にある中世城址の城山、出水城、亀ヶ城、花見ヶ城など、いろいろ呼ばれておりますが、訪ねる方もいらっしゃいます。市長も展望箇所を探索されたと伺いましたが、ぜひ麓や薩摩街道を絡めて、整備活用を御検討いただきたいと思います。現代の薩摩街道の活用状況等も併せて御答弁ください。
次に大項目の2番目の質問として、地域のエネルギー問題として2つの質問をいたします。各々1点です。
まず、原子力発電所に関する安全協定の締結についての質問。この背景について説明いたしますと、2018年3月茨城県東海村の東海第二原子力発電の再稼働に関し、これまで立地自治体と県の了解で済んでいたところ、事業者と立地自治体の東海村及び30キロ圏内の5自治体、全6自治体の了解を要するとした安全協定が結ばれました。通称「茨城方式」と呼ばれているようですが、今回質問し提案することは、この方式を参考に川内原発の運転期間40年以降の延長に際し、30キロ圏内の出水市を含め9市町になるようですが、協定を検討いただけないかという趣旨です。
協定を結ぶメリットと聞かれますと、私が思うに、大きなメリットとして民意を反映しやすいことだと思います。5月5日の地元紙に掲載されておりましたが、抜粋して読み上げます。「電話世論調査によると、原則40年の運転期限が迫る九州電力川内原発の運転延長に、「反対」と答えたのは59.7%で、「賛成」とした人の35.5%を24.2%上回った。反対の理由は「できるだけ再生可能エネルギーに移行すべき」が47.9%、「運転延長は安全性に疑問がある」21.9%、「原発は廃止すべき」16.9%、「原発がなくても電力供給は足りている」11.3%と続いています。年代別では29歳以下と30代で反対が過半数を占めるとも書かれていました。若い方々の反対が多いということです。
次の質問の風力発電とも関連いたしますが、次世代へより良い社会を引き継ぐ責務を持っている私たちにとって、意見が言える機会を確保する意味でも、協定締結を行うことは大事だと考えますが、現時点で市長はどのような意見をお持ちかお尋ねいたします。
次に、今回提案されている一般会計補正予算(第6号)に、地域再生可能エネルギー利活用推進事業費として、地域再生可能エネルギー利活用可能性調査・事業計画検討等業務委託680万円が計上されていますが、これからはローカルエネルギーを活用していかねばならないと考えます。地方は都会の大資本により翻弄されるところがあると思います。市独自のエネルギー政策に期待するところです。
さて、仮称「北鹿児島風力発電事業」については、県議会議長あてに陳情書が提出され、新たな局面を迎えておりますが、私が勝手に矢筈山系と言って区別している2社が競合する大規模風力発電計画の環境アセスの手続が進んでおります。前回と今回の議会で南鶴議員から詳細な質問があったところです。私は紫尾山系の計画とは共通点が多くあるものの、相違点を際立たせて意見を上げていただけるものと期待しております。今回は、その相違点をどう認識されているをお尋ねいたします。
以上で、壇上からの質問を終わります。
○椎木伸一市長 おはようございます。北御門伸彦議員の御質問にお答えします。
まず、南九州西回り自動車道についてですが、本自動車道は総延長約140キロメートルの高規格幹線道路で、沿線各都市間の移動時間の短縮等により、九州南西部の地域経済の活性化に大きく貢献するとともに、災害時等における信頼性のあるネットワークとしての機能を発揮します。
次に、水俣インターチェンジから出水インターチェンジ間の開通時期については、昨年の第4回定例会で出水睦雄議員の質問でもお答えしましたとおり、昨年10月に新聞に掲載された共用予定は、あくまでも事業認定用に設定されたものであり、現時点で国は開通目標を示しておりません。
次に、掛腰地区の浦田川橋の付近にあるスロープについて、鹿児島国道事務所に確認したところ、橋梁上部工工事等の進入路として整備したもので、浸水時の避難用に設置されたものではないとのことでした。
また、六月田地区の高架橋への避難階段の設置については、昨年9月に国土交通省が「道路高架区間等の緊急避難場所としての活用について、市区町村と調整していく旨の方針」を出しており、同地区が浸水想定エリアであることから、今後、国と協議していきたいと考えております。
次に、北薩横断道路についてお答えします。
鹿児島県が整備を行っている北薩横断道路は、霧島市溝辺町の鹿児島空港からさつま町を経由し、阿久根市に至る約65キロメートルの地域高規格道路であり、南九州西回り自動車道などと一体となって、広域的な幹線道路ネットワークを形成し、北薩地域の活性化や産業支援に寄与することが期待される重要な路線であります。
現在、25キロメートルが供用開始され、供用率は39%となっています。令和2年4月に溝辺道路が事業化され、本年4月には宮之城道路も新規事業化されました。
阿久根高尾野道路は、出水市高尾野町下高尾野から阿久根市折口までの総延長約9キロメートルの地域高規格道路として共用予定です。本年3月29日には着工式も開催され、引き続き測量・調査設計及び用地買収が行われております。
次に、国道についてお答えします。
国道3号の荘地区につきましては、本年5月に鶴荘学園から通学路となっているが、歩道が狭く、降雨時に歩く児童生徒の傘の一部が車道にはみ出し危険であるとの相談があり、学校、自治会などと現地において危険性を確認したことから、国に対して歩行者が安全で安心して通行できる歩道整備を要望していきます。
また、国道328号の出水市公設地方卸売市場付近の冠水について、県に確認したところ本年5月の豪雨で一時的に冠水したことから、看板を設置して注意喚起を行ったとのことです。県としては、迂回路について、国道447号や県道荘上鯖淵線などの幹線道路を考えているとのことでした。市としては、県に対して冠水対策を要望してまいります。
次に、県道についてお答えします。
県道荘上鯖淵線の鹿島交差点から箱崎八幡宮交差点までの歩道整備につきましては、出水地域開発促進協議会、出水地区社会基盤整備推進協議会などを通じ、機会あるごとに要望を行っているところであります。
次に、市道についてお答えします。
市道の整備は、出水市道路総合整備計画に基づき行っています。令和2年度には下高尾野線の改良工事や下高尾野橋の架け替え工事が終了し、今年度からは六月田上村線の整備に取り組むこととしています。
また、自治会からの安全施設の設置や側溝蓋板の整備、路面の補修等の要望に対しては、優先度も考慮しつつ、要望に沿った必要な修繕や部分改修に努めているところです。
次に、里道についてお答えします。
里道は道路法の適用を受けない法定外公共物であり、財産管理は市が行っていますが、地域の共有財産という側面から、地域の住民の皆様に維持管理をしていただいているところです。
市としましても、これを補完する形で里道の拡幅・舗装事業等に対する、里道等整備事業補助金制度及び建設資材等の支給による里道等整備地域支援事業を実施しています。
市町合併以降、事業の趣旨を理解していただき、これまで多くの里道等が両事業により整備され、制度として定着しているところであります。里道整備事業は生活環境の向上を図ることを目的とし、主に地域の集落道路等、受益者が限られる道路等に対して行われる事業ですので、その趣旨を御理解いただき、既存事業の活用により里道等の整備をお願いしたいと考えております。
次に、河川堤防道路等についてお答えします。
河川管理者である県に確認したところ、米之津川の六月田橋から下流については、平成18年以降に行われた河川激特事業で計画降水位を決定する際、堤防高の低い右岸を基本に降水量をシミュレートして水位の決定をしているので、計画流量に対する堤防高は確保されているとの回答でした。
次に、高柳川左岸の被災した護岸ブロックについては、既に国に災害復旧を申請しており、7月下旬に災害査定を受け、年度内の工事完了を目指しているとの回答でした。
最後に、平良川左岸を舗装するためには、その後の維持管理が発生するため、市が県から占用許可を受け、県と管理協定を結ぶことが必要であるとのことでした。ただし、現況では幅員が市道認定の条件には満たないため、路面の凹凸については里道等整備地域支援事業を活用し、地域で整備をお願いしたいと考えております。
次に、ジョギング・ウォーキング道路についてお答えします。
まず、高尾野川ジョギングロードでは、既に湧水箇所には排水処理のための側溝を設置しています。しかしながら、土砂堆積等により湧水が排除できていない箇所も見受けられるため、今後は定期的な維持管理を行ってまいります。
次に米之津川ジョギングロードについては、転落等の恐れがある箇所に防護柵等の設置ができないか、河川管理者である県と協議して、利用者の安全確保に努めてまいります。
次に、境橋から広域農道までの薩摩街道についてお答えします。
これまで境橋を含めた薩摩街道に関する文化財を活用した行事としては、平成5年度に薩摩街道出水筋のうち、加紫久利神社から境橋までをコースとした「歴史の道歩こう大会」を実施しました。令和2年度には、出水麓歴史館の参勤交代をテーマとする企画展の中で、薩摩街道を紹介したところですが、このように歴史的価値のある薩摩街道について、街道の要所で日本遺産の構成文化財でもある野間之関所跡や出水麓も含めて、これまで以上に広く周知を図ってまいります。
次に、地域のエネルギー問題についてお答えします。
まず、原子力発電所に関する安全協定の締結についてですが、北御門議員から御披瀝のありました茨城方式とは、茨城県の日本原子力発電株式会社東海第二発電所の立地自治体を含む周辺6自治体が、原子力発電所の再稼働や運転延長等に関し、実質的な事前了解を含めた新たな協定を平成30年3月に締結されたものであります。
本市が同様の協定を新たに締結するには、鹿児島県をはじめ本市を含む30キロ圏内の9市町と九州電力株式会社との協議・合意が必要となりますが、茨城県の6自治体は原子力発電所の新規制基準に基づく再稼働を機に見直しされたものであり、川内原子力発電所については九州電力株式会社から運転延長に関する意向は表明されていませんので、現在のところ、協定の見直しは考えていないところであります。
次に、県境一帯の風力発電施設計画についてお答えします。
現在、風力発電事業としては、紫尾山系で3社、矢筈山系で2社の計画があり、紫尾山系については、うち1社に対して既に令和3年4月28日付で準備書に意見を付したところです。
矢筈山系については、今後、準備書の縦覧及び県からの意見照会がある予定です。
紫尾山系との意見の違いとしては、事業実施想定尾根から1.5キロメートル未満の範囲内に複数の民家や周囲に農地及び畜舎が存在していることから、騒音及び粉じん等による生活環境や農業等への影響について十分調査、予測及び評価を行い、必要な対策を講じるなどの意見を付している点が主なものです。
○議長(杉本尚喜議員) ここで申し上げます。北御門伸彦議員より、書画カメラの使用について申出がありました。よって、これを許可してあります。
○5番(北御門伸彦議員) 答弁ありがとうございました。
最近は1時間で100ミリを超える大雨も観測され、先日も全国で記録的短時間大雨情報が多く発表されました。洪水を想定すると、西回り自動車道の米之津川左岸の米ノ津地区は盛土でつくられており、米之津川があふれ出したと仮定すると、盛土がダムの役割になり、水は米ノ津東地区のほうに多く流れることになると想像します。米之津川右岸は先ほど申し上げたように、左岸に比較して低いので、さらにオーバーフローが心配です。
また、米之津川右岸の河口付近で合流する支流の高柳川も川幅は十分確保されておりません。過去目撃したことがあるのですが、江良川が市道朝熊米ノ津町線との交差付近でオーバーフローしたことがあります。江良川は高柳川右岸の下流地点に合流しておりますので、場合によっては米ノ津東地区全体の低地が水であふれることになるのではないかと想定します。道路をはじめ多くの機能不全が起きる要素があります。
「おいが生きとるうちは、そげんことはなか」と高齢者の方から言われそうな気がしますが、これまで災害報道で皆さんよく御承知の「長くここに住んでいますが、初めての経験でした」あるいは「全く想定外でした」とよく聞かれるフレーズがあります。私たちが生きているうちに災害がないとしても、次世代が苦労しないで済むよう道路などハード面にも力を入れて、社会をさらなる安心安全なものにつくりかえる努力を続けていかなければならないと考えますが、市長のお気持ちをお聞かせください。
○椎木伸一市長 ただいま、北御門伸彦議員から御紹介がありましたように、自然災害も日常茶飯事、どこで何が起こるか分からないという状況になっております。そういった中ですので、この国土交通省建設関係の方々も、国土強靱化防災安全交付金等を準備しながら、強い国土を目指して取り組んでいらっしゃるところであり、私どももできる限りの防災対策をしていかなければならないとは考えております。
ですから、今、国土強靱化の予算等を活用しながら、いろいろ市民の安心安全の拠点として屋根付き広場でありましたり、あるいは防災の道の駅等の取組に注力しているところであるわけでございますので、引き続き安全安心の対策には積極的に取り組んでいきたいと思っております。
○5番(北御門伸彦議員) 対策を講じていくというお気持ちは理解できました。ただ、防災拠点に行くまでのルートが行けなくなるという想定をたくさんしないといけないと思いますので、そこを併せ持って御検討いただきたいと思います。
書画カメラをお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)
これは国道3号の福ノ江付近の歩道を撮影したものです。スケールで測ってみましたけれども、90センチもない幅員でした。人がやっと通れる程度で、すれ違うには横にならないとすれ違えないと思います。お年寄りが使う電動カーは最大のものは120センチメートルあると聞いておりますので、すれ違いどころか1台も通れない幅だと思います。
また米ノ津小学校前の歩道も狭く、気がかりな部分があります。部分的な改良で私はいいと思うのですが、国道だからと遠慮することなく、国道事務所に要望を細かく挙げていただけないでしょうか。お尋ねいたします。
○椎木伸一市長 国道事務所の所管する事業でございます。御存じのとおり、国道3号線は非常に古い道路でありまして、沿道には住宅地が連担している状況にあります。そういったところで、新たな用地を求めて歩道等を大幅に広げていくというのは、なかなか予算も必要ですし、時間も必要だというようなことになります。
今、随時、米ノ津を中心に今回は荘のほうもということですけれども、国道工事事務所については計画的に実施していただいておりますので、これからも私どもとしても要望を続け、お願いをしていきたいと考えております。
○5番(北御門伸彦議員) ぜひ、細かく要望を上げていただいて、交通弱者である子供たち、お年寄りのために、できるところから一つやっていただきたいと思います。
書画カメラ2(議場内ディスプレーへの資料表示)をお願いいたします。
これは先ほどお話しました護岸が崩れている場所です。場所といいますと、整備が進んでいる市道六月田野間之関線に新しく架けられた仁王橋というのがございますが、その上流、高柳橋が近くにあります。その高柳橋との間のどちらかというと高柳橋に近い護岸ですが、写真で見てのとおり護岸ブロックに大きな亀裂が入っております。書画カメラ3(議場内ディスプレーへの資料表示)をお願いいたします。
亀裂が走っている上の道路ですが、道路にも亀裂が長く走っております。5メートルといわず10メートルぐらいだったかと思うのですが、要望を上げて進んでいるということですが、できるだけ早急な対応を重ねてお願いいたします。
書画カメラ4(議場内ディスプレーへの資料表示)をお願いいたします。
これは、松原橋たもとから平良川の左岸を撮った写真です。この護岸沿いの道路に7世帯住んでいらっしゃると説明いたしましたが、今度はカメラ5(議場内ディスプレーへの資料表示)をお願いいたします。これは、河川の堤防道路の中間地点あたりから、先ほどとは逆方向に撮った写真です。大きく映っているのはアパートです。道路の手前がへこんで、水がたまっているのが見てとれると思いますが、河川管理者の県からの許可を取って、場合によっては市道認定しないと舗装は難しいと聞いておりますけれども、何とか知恵を絞って整備ができる方向を模索していただきたいと思います。これは、里道整備にも言えることだと思います。
長野県松本市議会は、平成30年に法定外公共物里道水路等の維持管理に関する提言書をまとめております。「はじめに」の記述から提言するに至った経緯が見てとれます。引用します。「超少子高齢化型の人口減少社会が急速に進む中で、これまでの地域主体の維持管理体制では、災害の防止、復旧等をはじめ、これら里道・水路等を適正に維持していくことは、ますます困難になることが予想されます。」議会が調査研究を行いましたが、提言した4項目は省略いたします。「終わりに」の途中から引用します。「次世代に引き継いでいくべき大切な財産であるといえます。そこで、維持管理における法定外ゆえの諸課題を整理し、社会環境の変化に合わせ、地域と行政の役割を明確にし、未来に向けた維持管理体制を構築していく必要がある。」中略します。「法定外公共物の価値とこれを守っていくことは、市全体の課題であるという認識が市民全体に共有されていくことを期待します。」と結ばれております。
市長、出水市も基準等を見直しするお考えはありませんか。重ねてお尋ねいたします。
○椎木伸一市長 法定外のこういった施設につきましては、これまでも答弁しておりますけれども、関連の補完する事業等を使ってしていただき、かなりの実績も出ております。そういった他自治体等の事例も参考にしたいとは思っておりますけれども、当面はこれまでの経緯等も踏まえれば、引き続き出水市のやり方を継承していきたいと思ってはおります。
詳細については、建設部長のほうから答弁をさせます。
○小原一郎建設部長 里道につきましては、里道の目的・趣旨等を御理解いただきまして、今現在、毎年地域におきまして3箇所、4箇所ぐらいずつ里道の整備を実際に実施して、沿線の道路等の整備を行っていただいております。
御指摘のそういう要望の箇所につきましては、やはり地域の方々が一緒になって、どうすればいいのかというのを協議をしていただいて、地域でしていただくことが地域の活性化にもつながりますし、今後の道路愛護にもつながっていきますので、今現在におきましてはその趣旨のほうを御理解いただきたいと思います。
○5番(北御門伸彦議員) おっしゃることは分かるんですけれども、地域も高齢化して地域のパワーも落ちております。高齢者にとって自己負担というのは非常に厳しいものがあって、それをまとめて要望して整備していくというのは難しい時代になってきているかと認識しておりますし、私どもに寄せられる要望もそこのところが多いというのが理解していただいているものと思いますので、一つそこを他自治体も参考にしながら、どこの自治体も課題になっているような気がします。先手を打っていただけるように、期待いたします。
書画カメラ6をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)県境の境橋まで200メートル近く整備されている道路の入り口です。案内板と一緒に同行していただいた南鶴議員が映っております。書画カメラ7をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)途中の状況です。コケむして雰囲気はあるんですが、逆に言えば利用されていないあかしだと思います。現状で利用するなら滑ってこけるということも想定しないといけないと思います。市長は歩かれたことはありますか。
○椎木伸一市長 4年ぐらい前に行ったことがあります。
○5番(北御門伸彦議員) ありがとうございます。ぜひ、麓とも一体的に考えていただきたいと思うわけですが、次にいきます。
書画カメラ8をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)市道の米之津川ジョギングロード六月田線の中間地点から鶴の湯の方向を撮った写真です。左側の高い部分に舗装されたジョギングロードがあり、南鶴議員も利用されたことがあると聞いております。先ほど、取り上げました米之津川ジョギングロードと高尾野川ジョギングロードの質問の中では、大体申し上げておりませんでしたが、4キロメートルのコースが取りやすく、出発地点を変えますとトイレも途中に行けるように配置もできますし、距離も体力に合わせて選べます。
先ほど漏らしてしまいましたけれども、要望を付け加えさせていただきますが、初心者にとっては目安となる100メートルごとの距離表示があったらありがたいという御意見も聞いておりますので、御検討ください。
また、高齢な方にとっては、わざわざこのジョギングロードまで車で来て歩くというのを習慣にするのは、非常にハードルが高いと思います。できれば、自分の住む地域にコースがあればありがたいところですが、地域に設置されているものがありましたらお答えください。
○春田和彦商工観光部長 地域にあるジョギングロード、ウォーキングロードについてでございますが、野田地区には運動場周辺にランニングコースとして設定されているものがございます。
また、一般道路以外では公園等の周辺や九州オルレ出水コースの一部、それから海沿いの堤防の一部等が地域住民の方に活用されているという地区もあるようでございます。
○5番(北御門伸彦議員) 私も自宅から国道328号沿いの出水地区運動公園までの往復を何回かしたことがございます。途中、運動や犬の散歩のために歩く方をお見掛けいたしますが、途中、狭い道では車を避けるために高齢者にとって危ない危険な箇所があったりもいたします。そういったところを回避したり、ちょっと道路を改良するだけでも、健康寿命を延ばすウォーキングのコースが設定でき、歩く習慣が多くの市民の方々に広がると健康寿命も延びていくと思います。
お得な情報ですので、医師が監修した「歩くだけで健康寿命が延びる」という本を紹介しておきます。書画カメラ9をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)この本ですが、コンビニで目にしました。本の表紙の一番上に書かれていますが、病気の9割が消えていく。様々な観点で分析されて、お医者さんが監修しておりますが、また非常に見にくいのですが、タイトルの下に「新型コロナも抵抗力をつけて排除」と、書かれています。お勧めいたします。
市長、地域のウォーキング環境の整備に力を入れていただけませんか。
○椎木伸一市長 ジョギング等、私も以前、歩かなければ気が済まない症候群で1時間ぐらいは必ずしておりまして、歩道がある道路を選んで実施しておりましたけれども、そういった環境はそういった健康づくり、健康寿命を延ばすためには非常に有効なものだと考えております。そういった観点からも見ながら、今後の道路整備等にも努めていかなければならないと考えております。
○5番(北御門伸彦議員) 期待する答弁をいただけたような気がします。ぜひ、お金をかけないで整備もできるんじゃないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、エネルギー問題に関して質問をさせていただきます。
原子力発電所の運転延長に関しての協定の詳細は、私は把握できておりませんが、阿久根市議会や鹿児島市議会でも同様の質問がなされると聞いております。それぞれどういった質問で、どういった答弁がなされるか興味がありますが、市長は事前に関係するほかの首長にお話をされておりますか。お尋ねいたします。
○椎木伸一市長 特にしておりません。
○5番(北御門伸彦議員) ぜひ、前向きに検討していただきたいと思います。
40年延長のお話が、もうそろそろ出てくる時分になるかと思いますので、ぜひ、機会があればほかの議会でどういうふうに首長が答弁されたかも把握していただいて、御検討をお願いしたいと思いますし、できればリーダーシップも取っていただきたいと思います。
書画カメラ10をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)ちょっとラミネートで反射しておりますけれども、この写真は野鳥の会の方が撮影したものです。長島町の風車のそばを飛んでいるのはツルです。出水に計画されております風車は、この倍以上になります。大変バードストライクが懸念されます。
書画カメラ11をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)私はこの風車を合成した写真ですけれども、見たときにショックを覚えました。これは東干拓から撮影した市役所方向はちょっと右側でしょうかね、山の高さを前提に風車がどう見えるか合成してみられたとのことです。私たちは、あまりにもこのことを身近に想像する力がなかったのではないかと反省しております。ましてや、こんなに近くに大きな風車が立つことを懸念しておられる大川内地区の住民の方の心痛をもっと想像しなければならないと思います。
市長、感想をお聞かせください。
○椎木伸一市長 この今回の風車への私どものスタンスとして、住民の皆様の意見に基づき適切な対応をするように、そして健康被害、あるいは自然破壊、災害の誘発、そういったものにつながらないように。あるいは環境の保全ですね、バードストライク等も含めたそういったものについて十分配慮し、市民の皆様の御意見には真摯に対応するようにというような内容の意見を付しております。
そういった意味で、今合成の写真を御披瀝いただきましたけれども、我々も実際にそのような風景になるのかというのは山の深さとかもありますので良く分からないわけですけれども、できる限りのこの法に基づく意見の提出について、努力をして出しているつもりでございます。
○5番(北御門伸彦議員) 最後に、エネルギー問題で少し試すようで恐縮なんですけれども、私も最近知り得たことを市長が御存じかお尋ねしたいと思います。一つはアンモニア発電、一つはぺロブスカイト太陽電池です。聞かれたことはありますか。
○椎木伸一市長 アンモニア発電は聞いたことがありますけれども、あとのほうはちょっと聞いたことがないです。
○5番(北御門伸彦議員) 大変受け売りで恐縮なんですけれども、市長も聞かれたアンモニア発電はにわかに脚光を浴びている「脱炭素の切り札になるかも」と言われている発電方法で、燃料に主に農業肥料用途に使われているアンモニア、NH₃を活用する方法で、実証実験はもう既に始まっております。二酸化炭素CO₂フリーと言われておりますが、現在、アンモニア製造過程でCO₂が出ております。新たなプロセスで置き換えられればクリーンな発電燃料となり得ると期待されているところです。
現状では、アンモニアは国内で8割生産されており、予想は既存のインフラがありますので、発電施設も現状のものを置き換えやすいと聞いております。
何が言いたいかといえば、風頼みで発電予想がつきにくい風力発電を補完して、火力発電で調整したり大規模な蓄電施設をつくって電気の需要調整を行っているのが現状です。火力発電がアンモニア発電でCO₂フリーにできれば、風力の役割が小さくなり、後始末だけが大変になるのではないかと予想するところです。
また、太陽光発電でも技術革新が進み、ペロブスカイト太陽電池が脚光を浴びております。これは、現代主流の結晶シリコン対応電池より製造工程にインクジェットを用いたことにより、安価で折り曲げ可能な薄いシート状の電池も可能なことにより、ビルの壁面などこれまで設置できなかった場所にも設置できるため、世界の多くの企業等でエネルギー変換効率を上げながら競って研究開発が進んでおります。
要するに何が言いたいかと言われるかもしれませんが、太陽光発電がより身近になる日も近く、再生可能エネルギーの中で風力発電の地位も低くなっていくのではないかと予想しています。自然破壊までして進めるべきことなのか、疑念が晴れません。
市長の感想をお伺いしたいと思います。
○椎木伸一市長 このエネルギー政策といいますか、国のみんなの仕事だと思いますけれども、自然再生エネルギーについては、様々な新しい技術が提唱されております。今国は風力から洋上発電にかじを切ったわけでありまして、50年のカーボンニュートラルといいますか、温室効果排出量を実質ゼロにするという大きな目標を掲げておりますので、何がこの我々の生活にとって影響の少ない再生エネルギーになるのか、今のところいろいろな多様な可能性がありますので、何とも言えないわけですけれども、中で示された身近にあるそういったものについて、極力我々の生活環境に影響が出ないような方策でしていただきたいと。出るようであれば、それについては我々も厳しい意見を出していかなければならないと思っておりますけれども、再生エネルギーには非常に期待するところですので、皆さんもそうだと思います。反対されるところではないと思いますけれども、その中から我々の生活環境に影響が極力ないものを選んでいかなければならないというふうには私も考えております。
○5番(北御門伸彦議員) この出水の自然を、できるだけ今のままで後世にぜひ伝えるようにお考えいただきたいと思います。
書画カメラ12をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)「2030年全てが加速する世界に備える」という本の紹介になります。読書活動日本一を標ぼうしている出水市ですから、御理解いただきたいと思いますが、この本に書かれていることを引用いたします。「ネットワークは予想手段である。財、サービス、そして最も重要な情報やイノベーションをA地点からB地点へ運ぶ。世界最古のネットワークは1万年以上昔の石器時代に牛車のわだちという形で生まれた人類初の道だ」と道のことがちょっと書かれておりました。
道は人類に大きな進歩をもたらしました。しかし、今は驚くべきスピードで大きな変化が起ころうとしています。進化するテクノロジー、例えば人工知能が別に進化するテクノロジーと合わさったとき、例えば医療、教育、小売など多くの産業に破壊的変化が起きていて、さらに大きな変化が起ころうとしております。
最後に書画カメラ13をお願いいたします。(議場内ディスプレーへの資料表示)空飛ぶ車の実用化が間近になっております。国内ではスカイドライブという企業が中心になりまして、再来年、2023年には利用は限定されますけれども、テイクオフいたします。これも技術の融合、コンバージェンスといいますが、その結果であります。
道の問題を中心に質疑応答を行ってまいりました。しかし、こういう時代になりますと私が質問したことが、すぐ古くなってしまうのじゃないかなという時代になってまいりました。
加速する時代の先を見ながら、次世代によりよい未来を創造し残すため、二元代表制のもと、切磋琢磨しながら出水市政が進んでいくことを期待しながら、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(杉本尚喜議員) ここで暫時休憩いたします。再開を11時15分といたします。
午前11時01分 休 憩
午前11時15分 再 開
○議長(杉本尚喜議員) 再開いたします。休憩前に引き続き会議を続行いたします。
次に、垣内雄一議員の質問を許します。
○18番(垣内雄一議員) 新型コロナウイルス感染症が発生いたしまして約1年半経過しようといたしております。同時に、私どもマスク生活も余儀なくされており、日常生活に不便を来す毎日であろうかと思います。しかし、御承知のとおり変異株が発生をし、その感染力また重症化率も高くなっておりますので、さらに十分な注意を払いしっかりルールを守る、そのことが一層求められているのではないでしょうか。
本市におきましては、クラスターの発生や飲食業界の営業時短要請を受け入れ、大変な状況にあったところかと思っております。なお、ワクチン接種につきましては、予約支援体制を取っていただき大変助かったと、高齢者の皆さま方、感謝の声を聞くところでもございます。
今後においては、希望者全員に1日も早くワクチン接種がいきわたるよう願うばかりでございます。
では、通告に従い質問をいたします。
まず、1項目めは農業振興策でございますが、新規就農者支援対策事業及び農業次世代人材投資資金交付事業についてでございます。
後継者対策につきましては、私は年に1回必ず質問をしております。農水省は先般、2019年農業産出額を発表いたしました。鹿児島県におきましては、前年比0.6%増でほぼ横ばいの4,890億円でした。全体の6割を超える畜産部門が増え、北海道に次ぐ第2位をキープしたということであります。
さて、本市におきましては、2019年を見ますと農業産出額は340億4,000万円で、畜産部門が263億円で77.3%でございます。耕種部門が76億2,000万円で22.4%、加工農産物が1億1,000万円で0.3%となっており、畜産の産出額が上回っております。
その畜産部門におきましては、養鶏が40.1%、肉用牛が30.8%、養豚が4.8%、酪農1.2%となっております。なお、耕種部門につきましては、果実かんきつ類9.5%、米4.7%、野菜4.9%、花卉花木2.2%、サツマイモ0.1%、他の作物が0.5%となっているようであります。
さて、このような中、年齢別による農業従事者数を見てみますと、30歳未満71人、30から39歳138人、40から49歳が203人、50から59歳が372人、60から69歳840人、70から79歳が704人、80歳以上460人となっております。これらの数字は2020年の農林業センサスによるものであり、皆様御承知のように先般の説明会資料を頂きましたので、それを引用させていただきました。最も直近のデータとしては身近なところかと、このように思っております。
この数字を見るとき、今後の農業の先行きが果たしてどのようになるのか、いささか危惧するところでもございます。このことを解消するためにも、私はどうしても新たな人材が必要となってまいります。本事業は担い手の確保育成のための技術や経営等の研修を行い、円滑に就農ができるように支援する事業であります。また、それに伴って資金を交付することにより、就農意欲を喚起し定着を図る、そのことを大きな目的といたしております。いわば、未来への投資でございます。
今日、県も市も推奨しておりますスマート農業への活路を見いだすためにも、新規就農者の育成というものが不可欠ではなかろうかと考えます。
県におきましては、基幹産業であります農林水産業を「稼ぐ力」と位置づけまして、その向上対策として42億1,000万円を当初予算として計上をいたしております。生産、加工販売、輸出拡大、付加価値向上対策としておるところであります。
また、本市におきましても4,190万円の当初予算計上でありました。その意気込みを感ずるところでもございます。
そこで、未来を担う新規就農者の育成、また農業次世代人材投資資金交付事業に向けて、どのような施策を講じていかれるのか、市長の答弁を求めます。
次に2項目めでございますが、頑張る学生応援事業についてお尋ねをいたします。
昨今のコロナウイルス感染症の影響で、学生生活や日常生活に不安を感じていらっしゃる本市出身の学生等に特産品を贈り応援する事業として、他にあまり例のないといいましょうか、出水市特有の応援事業だと思っております。
大学や専門学校等に入学したけれども、ほとんど自宅待機のような方が今なお孤独感にさいなまれていらっしゃるかと思っております。人によっては死を覚悟するぐらい今日のコロナ禍における日常生活の急変した状況というのは、恐怖感すら覚えるところかと、このように思っております。経験された方にしか分からないことが、多々あるのではないでしょうか。このようなときに、ふるさとから心の込もった贈り物は大いに勇気づけられるかと思っております。本市にいらっしゃる保護者の方々にとっても喜んでいらっしゃるのではなかろうかと考えております。
さて、この対象となる方々が将来どのような方向に進まれるのかはそれぞれでありましょうし、もしかして地元出水に帰って働きたいということになれば、それにこしたことはございません。ふるさとに励まされ、あるいは期待されるとなりますと、おのずと愛着も沸き、本市のPRにも頑張ってくれるのではないかという期待感もあるところでございます。
いずれにいたしましても、この時期だけにとどまらず継続されることを期待しながら、次の点につきお伺いをいたします。
まず1点目、今年の応募者数は何人いたのか伺います。
2点目、保護者や学生の方々の反応はどうなのか、伺います。
3点目、毎年継続してほしいと思うのですがどうか伺います。
この点につきましても、市長の答弁を求めます。
3項目め、教育行政について伺います。まず、前教育長の溝口省三教育長が15年間本市の教育振興に御尽力をいただきました。御承知のように読書活動日本一のまちづくりにより、小学校、中学校、高校生、一般市民を含めて読書熱が盛んになり、ある意味全国的にも本市の知名度アップにもつながったと私は思っております。また、特認校制度や小規模校存続、あるいは鶴荘学園の開校など、数々の実績を残されております。つまり、学校の存在は地域発展の原点であり、情報の拠点であると認識をされ、施設改善等にも積極的に取り組まれてこられました。これまでの御功績に深く感謝を申し上げたいと存じます。
そしてこのたび、新しく大久保哲志新教育長をお迎えをすることができました。今日のコロナ禍の中、多事多難なことと存じますが、出水市教育の発展充実に向けて御尽力いただきますようお願いを申し上げ、次の3点につきお伺いをしたいと思います。
まず、教育長としての教育行政に対する抱負を伺いたいと存じます。
2点目に、読書活動日本一のまちづくり推進について、今後どのように進めていかれるのか伺います。
3点目として、小規模校存続についての今後の取組はどのように考えていらっしゃるのか伺います。
以上、教育長の答弁を求めます。
4項目めでありますが、道路行政についてでございます。
1点目が昭和町春日町2号線の路面整備について伺います。実は、先般一部下水道工事跡の貼付けを実施していただきましたが、どうしても少し不十分な点があるようですので、再度、その周辺を舗装をしていただけないかという要請でございます。周囲は住宅地、また公園等もあり、かなり高齢者の方々も利用度が多いところでもございます。いかがお考えか伺います。
2点目の下水道工事跡の道路の陥没についてでございますが、よくよく市内各地に見られるマンホール周辺の一部陥没が見かけられます。これから、大変雨量の多い時期に差しかかります。安全な日常生活、利便性の向上、生活環境整備に向けて早めの対応をお願いしたいと思っております。
これにつきましては、基本的な当局の考え方をお伺いをいたします。
以上、壇上からの1回目の質問といたします。
○椎木伸一市長 垣内雄一議員の御質問にお答えします。
まず、新規就農者支援対策事業及び農業次世代人材投資資金交付事業についてですが、新規就農者支援対策事業は平成22年度から本市における農業の担い手を確保するため、畑作技術振興促進センター、通称アグリセンターにおいて就農へ向けた農業技術や経営の研修を実施しているものです。
研修生に対しては、鹿児島いずみ農業協同組合と研修生の居住地の自治体が2分の1ずつ負担し、月額15万円を研修手当として支給するなどし、就農が円滑に進むよう、関係機関が一体となり支援しています。
また、農業次世代人材投資資金交付事業は国の制度でありまして、研修期間中に交付を行う「準備型」と、経営開始後に交付を行う「経営開始型」があり、本市における事業は経営開始型であります。
新規就農者は就農当初の所得確保が課題の一つであることから、就農直後の経営安定のため、年間一人当たり最高で150万円、夫婦で就農の場合はその1.5倍の一組当たり最高225万円を最長5年間交付するものです。
次に、頑張る学生応援事業についてお答えします。
この事業は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、日常生活や学生生活に影響を受けている学生の皆様に、本市の特産品をお送りすることで、学生の皆様を支援するとともに、本市への愛着と誇りを持って学業や就業活動に臨んでいただくため、昨年度に引き続き実施しているものです。今年度は、学生の皆様に加え、成人式が延期となり影響を受けられた新成人の皆様も対象に加え実施したところであります。
まず、今年の応募者の人数についてですが、約780人の方に申込みを頂いたところです。その内訳は、成人式対象者の方が約370人、それ以外の学生の方が約410人となっています。
次に保護者や学生の方の反応についてですが、学生の方からは「特産品を頂き出水を感じることができた」「地元の食べ物はおいしいと感じた」「地元に恩返しできるように頑張りたい」などの御意見を頂き、保護者の方からも「温かい出水市の心に感謝します」などの御意見を頂いたところです。
次に、この事業の継続についてですが、この事業を始めたきっかけは新型コロナウイルス感染症の影響によるものでしたが、学生の皆様に本市への愛着を持っていただき、卒業後の市内就職にも期待ができる事業であること。本市の特産品を贈答品として活用することにより、それらを広く周知でき、市の活性化にもつながる事業であることから、今後も事業を継続する方向で考えていきます。
次に、道路行政についてお答えします。
市道昭和町春日町2号線については、昨年度、春日公園近くの路面が悪く水たまりができるとのことで、応急的に補修を行ったところです。しかしながら、本路線については老朽化が進み、ひび割れ等も複数見られることから、全体的な補修が必要と思われます。今後、市内の補修の要望箇所等との調整を図りながら、計画的な補修を行ってまいります。
次に、下水道工事跡の陥没についてお答えします。
下水道事業は、昭和62年から供用を開始し、現在約35年が経過しているところです。下水道施設周辺部が陥没等を起こす要因は、施設整備後の経年による圧密沈下や地下水等の影響などが考えられます。
施設の点検・調査については、職員による道路巡視や道路管理者によるパトロールのほか、地域住民からの情報提供に基づき行っております。
なお、広く市民の皆様から情報を頂くため、本年1月に開設いたしました「出水市公式LINE」の中で、通報できる機能を設けているところでもあります。
補修方法については、損傷状況に応じて職員にて補修し、その後の経過観察を行い、必要があれば業者に補修依頼をするなどの対応をしているところです。
今後も陥没箇所の早期発見に努めるとともに、道路管理者と連携を密にしながら下水道施設の維持管理を実施し、安全で安心して通行できるよう努めてまいります。
○大久保哲志教育長 垣内雄一議員の質問にお答えします。
まず、教育行政に対する抱負についてですが、これまで本市が実施してきた小規模校の存続やコミュニティ・スクールの推進、自然や歴史・文化・産業を知る体験活動、日本遺産への登録やラムサール条約登録へ向けた取組、読書活動日本一のまちづくりなどの施策は、教育の目的に合致し、非常に有意義だと考えております。
今後につきましては、これまでの施策を検証しつつ、今後出てくるであろう新たな課題、例えばGIGAスクール構想に伴う学校教育におけるデジタル化、心と心の通い合いを大切にした教育の実践などに適切に対応していくために、関係部局との緊密な連携を図りつつ、「出水の教育」のために誠心誠意取り組んでまいります。
次に、読書活動日本一のまちづくりの今後の取組についてお答えします。
本市では、平成19年から「読書活動日本一のまちづくり」を掲げ、全ての市民があらゆる機会に自主的に読書に親しむことができるように、市と市民が協働して、読書環境の整備を進め、今年で15年目になります。
この間、本年4月に子ども読書活動優秀実践校を受賞した出水中学校をはじめ、優秀実践校に6校、優秀実践団体に2団体、優秀実践図書館に1施設が文部科学大臣賞を受賞しました。また、朝の読書活動や文字・活字文化の振興に貢献された団体・個人に贈られる高橋松之助記念大賞を商業高校と出水市が受賞するなど、その取組が高く評価されています。
読書活動推進事業の大きな行事として、市民の読書に関する関心の高まりと意識の高揚を図るために、年1回、読書活動日本一のまちづくり推進大会を開催してきました。昨年度は第14回読書活動日本一のまちづくり推進大会を新高尾野図書館開館記念と冠を付けて行う予定でしたが、コロナ禍で一堂に会しての開催を断念し、優秀実践校・団体の表彰のみ実施しました。なお、児童生徒作品の展示については、新高尾野図書館で行い、親子読書会等の実践発表については録画したものをホームページで配信しました。
本年度も、「読書活動日本一のまちづくり推進大会」を継続して実施し、市民の意見を踏まえながら、より良い大会になるように努めます。
子供の読書活動は、子供が言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものであると「子供の読書活動の推進に関する法律」に示されています。
子供を含め、全ての市民が主体的に読書に親しみ、将来の「ひとづくり、ふるさとづくり」につなげながら、「読書活動日本一のまちづくり」の出水市が築きあげられるよう、幼稚園や保育園をはじめ各学校、関係団体、関係機関及び図書館等と連携を図り、読書活動の推進に取り組んでまいります。
次に、小規模校に対する新たな取組についてお答えします。
小規模校においては、地域と一体となった各学校の特色ある取組によって、児童生徒の学力面や学習面の向上に大きな成果が現れています。近年、各学校の特色ある取組が新聞やテレビニュース等で取り上げられる機会が増えて広く知られるようになったことで、小規模校への転入学を希望する児童生徒が年々増えているところです。
各学校による主体的な取組が軌道に乗り充実してきておりますので、教育委員会としては、各学校の特色を生かした教育活動を一層支援するとともに、小規模校の良さのPRに努めていきたいと考えております。
○18番(垣内雄一議員) 御答弁ありがとうございました。
では、若干2問目に入ってみたいと思います。
まず1項目めの新規就農者と人材投資資金交付事業についてでありますが、市長の答弁によりますと、平成22年から始めた事業であるということでございます。したがいまして、この資金等を利用されている方も相当数出てきているんじゃないかという期待も込めながら、今日までの成果というものがどういう形で上がっているのか、できましたら各部門別にお答えをいただければと思っております。
○池田幸弘農林水産部長 これまでの実績でございますけれども、まずアグリセンターでの研修でございますが、新規就農者の支援対策事業で平成22年度から行っておりますけれども、研修の修了者が本市で15人、研修中が1人でございます。合わせて今16名ということでございますけれども、主にアグリセンターでの研修というのが、ミニトマトの研修が主になってくるところでございます。施設野菜が中心ということでございます。
そして、また農業次世代人材投資資金の交付事業につきましては、平成24年度から行っている事業でございますが、平成24年度から令和2年度までの9年間で56名で、交付金額が約2億7,000万円でございます。
就農されました方々のそれぞれの営農類型別で申しますと、水稲が3人、果樹が13人、野菜が33人、花木が2人、肉用牛が3人、養鶏が2人というところでございます。
○18番(垣内雄一議員) この実績値を伺いまして、かなり資金的にも大がかりなものになっているのだなと受け取ったところでございますが、この資金を利用された方が最初から今日までずっとリタイヤもなくて継続されているのかどうか、もし途中で何か不都合な点等があったりしたのか、ないのか、その点についてはお分かりですか。
○池田幸弘農林水産部長 今まで56人の方に投資資金を交付しているところでございますが、そのうち5人の方が病気でありますとか、市内の企業へ就職したということから、リタイヤをされていらっしゃるようです。家庭の事情でありましたり、特に体の病気というものが大きな要因となっているところでございます。
○18番(垣内雄一議員) その実績は分かりました。
家庭の事情、あるいは病気ということでお辞めになった方もいらっしゃるということのようですけれども、その辺を今後またどういう形で行政としてもバックアップしていかなければならないかというのは、一つのこれ大きな課題になってくるんじゃないかと思っておりますので、ぜひ、その点については行政側も今後一つ真剣に当事者とお話合いをされて、次なる段階はじゃあどうすべきかというところまで、しっかりと今後の対策をお願いしたいと思っております。
それから、今申し上げられましたこの人数以外にも、いろんな業種の方々があるわけですが、同じ業種同士では青年の皆さん方もいろんなつながりができていると思うのですけれども、なかなか異業種の方同士が交流をする場というのがないんじゃないかと、私は受け取っております。
したがいまして、こういった異業種間の交流という研修の場、あるいは交流の場、その点についての設定は今日どのようにされているのか、その点についてお考えをお聞かせください。
○池田幸弘農林水産部長 農家間の交流におきましては、同じ経営品目につきましては各部会等で交流が確かにあるところです。経営品目が異なる農家間の交流につきましては、出水市におきまして組織しております認定農業者の会におきまして、経営品目の異なる方々が情報交換をされていらっしゃいます。
また、親睦を深めるグラウンドゴルフの大会等も開催されていらっしゃいます。このほかにも、市内には若手の農業者であります出水若鶴会や高尾野自営者クラブといった農業の若手の組織がございます。高尾野自営者クラブには野田の方々も入っていらっしゃいますけれども、そういったところで異業種間の交流は既に行われているところでございます。
この異業種間の交流につきましては、それぞれ鹿児島県の農政普及課出水駐在の方々が主となって育成を図っているところでございますが、これにつきましては出水市のほうも積極的に支援をしているところでございます。
認定農業者の会は当然、出水市が主体的にその育成を図っております。そしてまた農業の経営者クラブという組織もございます。その農業の経営者クラブという組織におきましては、「元気だぞ出水農業」といったような農業者の交流を図る会等も開催されておりますので、そういったところで積極的に市のほうも支援を図っているところでございます。
○18番(垣内雄一議員) ありがとうございました。
懐かしい4Hクラブの若鶴会。これは当初は、私はこの立ち上げのときに関わったものですから、懐かしい思いがいたします。そして経営者クラブ、この会場には道上議員もこういう会の一人のメンバーとして同じ同業者で頑張っていただいた経緯もございます。
要するに、これからの地域の農業のリーダーとしては、さっき申されましたアグリセンター卒の15人の方とか、あるいは交付資金貸付事業に携わった方々、いずれにしましてもこれからの大きな農業のリーダー的存在になってくると思うんですね。全体の担い手が不足してくる中で、どうしても県も市も今後進めていかなくてはならない近代的な農業であるスマート農業等を含めて、それぞれのスペシャリストとなるような状況にできるように、行政のほうも今後大いに力を注いでいただきますようにお願いをしておきます。
では次に、頑張る学生の応援事業についてでございますが、この贈答品について伺いたいのですが、どういったものを贈答されるのか、ちょっとお知らせいただきたいと思います。
○冨田忍政策経営部長 贈答品の内容でございます。ふるさと納税の返礼品がございまして、その中で3,000円相当の地元特産品60品目ございますので、その中から御自身で選んでいただくという形になっております。特には学生を対象とした事業でございますので、通常のふるさと納税返礼品の中から酒類を除き、またその対応が難しい季節限定のもの、数量限定のもの等を除いております。その中では出水の銘菓であったり、豚肉、鶏肉、加工食品等が人気のある品物となっているようでございます。
○18番(垣内雄一議員) ありがとうございました。
品目につきましては60品目という非常に多くございます。これは特産品協会の皆さん方を中心にされてのことだと思っておりますので、大変結構なことだと思うんです。
私は特産品となると、どうも頭にまず最初に浮かぶのが農作物というのが離れませんので、その時期時期にあった最も旬の時期に旬のものを贈れることになれば、非常に受け取った側も喜んでいただけるのではないかと思うんですけれども、例えばみかんが届いた。これは米ノ津のみかんか、どこのみかんか。あるいはメロンが届いた。このメロンは内野々メロンと書いてある、これは高尾野だなと、そういう方々の喜びもひとしおになってくるし、あるいは牛肉、豚肉そういうものは常に準備してある。そうすると牛を飼っている皆さん方、豚を飼っている方々に対する感謝の念もあるでしょうし、出水の自慢の鶏の肉であったら赤鶏農協、マルイ農協、こういう関係の方が喜ばれるというふうになっていきますので、とにかくそういった農産物の特産品、その時期にあった旬のものを贈るということは、非常に時期ものですから、やる側にとっては大変だと思っておりますけれども、今後検討する余地があるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○冨田忍政策経営部長 それぞれ60品目の中には、季節季節のものがございます。議員の御提案のとおり、その時期時期に出水のすばらしいものをお届けできたらすばらしいかと思います。
ただ、議員もおっしゃっていただいたように回数を増やすということになりますと、事務的なもの、経費的なものも増えてまいります。ふるさと納税の品物の中には、それぞれ出水市内いろいろな地域の方の地域の農産品も含めた特産品がございます。それらがますます充実していただいて、選択肢の中に取り上げていただけるような品ぞろえ、そういったものも進めていきながら、なんとかそういう形で季節、例えば四季に送るとかですね、そういうような方法ができないか、そのことも含めて検討していきたいと考えます。
○18番(垣内雄一議員) ありがとうございます。
難しいところもあると思いますが、難しいところをいろいろ工面をしてやるのが、これは当局の仕事でもございますので、お互い知恵を出し合っていきたいものだと思っております。
一番肝心なのは、私が聞きたかったのは、やはりこれをコロナの収束があれば、これで止めるということではなくて継続するという、そのことを取り付けましたので、これはよしと私としてはすべきだと考えております。
では、3項目めの教育行政に入ってみたいと思います。
先般、大久保教育長から就任の御挨拶をいただきました。私も感銘した一人でございます。その中で2点ほど、教育長が大きな目的を示されました。まず1点目が児童生徒の自己実現のために、教育行政として何をやるべきかというこのこと。それから2点目の社会的役割を担う教育を目指すために、何をやるべきか。
この点について、もう少しお考えがあったら掘り下げてみたいと考えましたので、教育長の見解をお願いいたします。
○大久保哲志教育長 私が述べました教育の2つの側面、目的というのは、教育基本法第1条にあります「教育の目的」を踏まえたものでございます。
まず1点目の児童生徒を一個人としての成長を図るということについて説明いたします。教育基本法に「教育の目的は人格の形成を目指す」とありますように、教育には全ての児童生徒が持つ可能性を引き出すために、児童生徒一人一人の適性を見極め、必要な力を身に付けさせることが求められます。子供には様々違いはあっても、全ての子供は大人も計り知れない可能性を持っており、それぞれが自分の夢や目標の実現を目指して成長し続けています。
私たちは、子供の持つ可能性を信じて、可能な限り個別最適化した学びを展開し、全ての子供に変化の激しい予測困難な社会を生き抜く力を身に付けさせていかなければならないと考えております。
2点目の「社会を形成する一員としての成長を図ること」についてです。これも教育基本法の教育の目的の中に「平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成」とありますように、教育とは子供に社会を形成する一員として果たすべき役割があることを認識させ、そのために必要な資質・能力を身に付けさせるとともに、新たな社会を作り出そうとする気概を持たせることが求められます。
科学技術の進展により物が豊かになり、様々な環境が整った中で生まれ育った子供は、自ら社会を形成するという自覚を持ち難く、未来は誰かが準備してくれるものと他人任せになっている場合も少なくありません。子供たちが身近なところで自分たちのクラスや学校をよりよくしよう、自分にできることは何なのかと考えるように、自分の住む地域、ひいては我が国を自分たちにとってより良いものにしていこう、つくり上げていこう、こういう気概を持たせていかなければならないと考えております。
このような理念のもと、新たな社会を担う気概を持った未来に挑戦する出水の子供たちを育てていきたいと考えております。
○議長(杉本尚喜議員) ここで暫時休憩いたします。再開を13時といたします。
午前11時57分 休 憩
午後1時00分 再 開
○議長(杉本尚喜議員) 再開いたします。休憩前に引き続き、垣内雄一議員の質問を許します。
○18番(垣内雄一議員) 教育長のほうから、大変力強い御答弁を頂きました。
あと2、3点お伺いをいたしたいと思っております。
先ほど、教育長のほうからもありましたように、読書活動日本一のまちづくりの推進大会等がもう14回目になろうということになっております。ただ、昨年につきましてはコロナの影響でいろいろあったと思うのですが、今年はぜひ一つ11月27日に無事開催できるように、私も祈りたい気持ちでいっぱいでございます。
そういった中で、当初立ち上げたころの図書の貸出冊数といいますか、子供たちにしろ、あるいは市民の皆さん方もでしたけれども、この読書活動の大会等に出席された中で、その後どんどん冊子数が伸びて、すごいなということが何年も続きました。
しかし、これがいつまでもというわけにもまいりませんで、途中、私もこの質問を2回ほどした経緯がございますが、ある意味何年か越しに、だんだん下がりつつあったような気もいたしております。これは少子化の傾向があったり、いろいろと社会的状況の中で致し方ない部分もあろうかと思っておりますけれども、コロナ以前の、できましたらそういった伸び率といいますか、そういうものが分かっていたらお聞かせをいただきたいと思います。
○溝口雄二教育部長 貸出冊数の推移でございますけれども、合併後の平成18年度以降の1日当たりの貸出冊数の比較でお答えを申し上げます。
平成18年度は935冊、平成23年度は966冊、平成28年度は1,103冊と増えております。平成28年度以降はほぼ横ばいで推移してまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響もありまして、令和3年4月は854冊となっているところでございます。
○18番(垣内雄一議員) ありがとうございました。
上ったり下がったり、これは当然のことかなとも考えるところでございます。
それから、3点目の小規模校の問題について。就任時も教育長のほうからこのことについてもお触れになりました。先ほども力強いお言葉を頂いたのですが、なかなか全国的に見ましてこれらの件については、どんどんある意味廃校される箇所が全国的に多くなってきました。
しかし、冒頭に私が申し上げましたように、この学校があることによって、その地域がいろんな形で子供たちに地域の皆さんが応援をしてやるという、そういう空気が必然と強くなるわけでして、そのことが、ひいては集落あるいは地域の発展につながっていくというのは、これは当然のことだと思います。しかし、これを存続させていくというのは非常に大きなエネルギーがいるのではないかと思っておりますけれども、教育長も申されておりますように、そのためには学校と家庭だけでも、これはうまくいかない。どうしても地域を外すということはできないと思っております。
この三者がうまく作用して、うまく連携していってこそ、子供の教育、あるいは子供のいろんな非行防止、そういった全体に波及してくるのではないかと思っております。今、いじめの問題や不登校の問題や、もう山積みされておりますけれども、この三者の連携の重要性というものを教育長はどのように捉えていらっしゃるのか、その点について御答弁を頂きたい。
○大久保哲志教育長 今御質問がありましたように、全国的には児童生徒数の減少に伴って各地では学校再編が進む傾向にある中、本市は統廃合を進めずに小規模校を存続させてきているという状況にありますが、これは一つに本市の考え方としましては、児童生徒の中には、なかなか大人数の環境に適応できなくて、自分の良さや持てる力を十分に発揮できない、そういった子供たちもいるということ。そういった子供たちに対する教育の場として小規模校が大きな役割を果たしていると考えているということでございます。
小規模、少人数のメリットとして、児童生徒の一人一人の実態に応じたきめ細かな指導が行き届くとともに、地域の特色を生かした様々体験活動を通して、豊かな人間性とか社会性が育まれていると考えております。
そこで、議員がおっしゃったそれを存続させるためには、地域、保護者、そして学校の三者の連携が不可欠と。特に地域とのことを今お話しいただいたわけですけれども、現在、小規模校におきましては、各校区の自治会長を中心にした児童増対策委員会等が設置されまして、特認校を囲む会でありますとか体験入学に関する各種イベント等を企画実施しております。
また保護者や地域関係者と学校が連携した学校運営協議会を設置しまして、地域の特性を生かした特色ある教育活動の在り方や魅力ある学校づくりについて協議し、学校と地域が一体となった取組が行われております。
この小規模校を存続させるためには、学校、保護者、地域による三者連携というのは不可欠であると考えております。今後とも、学校運営協議会や各関係団体、関係機関と一層連携しながら、小規模校における特色ある教育の充実を図ってまいりたいと考えております。
○18番(垣内雄一議員) どうもありがとうございました。
今、教育長がおっしゃったように、総合的にまとめようとするならば、そういうことだろうと思っております。しかしながら、これを継続していくということは、やはり並々ならぬものすごいいろんなものがかぶさってまいりますので、やはり地域の中で本当にみんなが要求しているのかどうか、その辺の確認もしなくてはならないと思っておりますけれども、先ほど教育長からありましたように、小さな集団が、また大きいところに行って交流を深めると。そして勇気ある行動に走れると、あるいは勉強にも熱が入るという、そういったやり取り。これは集合学習にも値するというふうに思っておりますけれども、やはり小規模校あたりでもそういったものをどんどん取り入れていっていただいて、そしてできれば地域の発展のために寄与されますように、私も希望したいと思うところでございます。
この項の最後について、先般の就任の挨拶でも教育長がおっしゃいましたように、人間味あふれる教育というものを正面から取り組んでいきたいという力強いことでございましたので、ぜひ一つこのことは、また私どももしっかりと受け止めながら、今後の教育長の御指導に期待をしたいと、このように思っております。
それから、先ほど特産品の贈答の中で、一つ私忘れておりましたのがございまして、これは皆さんに御紹介をしながらお尋ねしたいと思うんですけれども、実は令和3年、先般4月29日の南日本新聞の地域総合版、みなみネットというその中で、「ふるさと思い、五輪の活躍を願う出水市の職員の新規採用職員13人の方が、東京五輪で活躍される3選手に向けて特産品を贈った」ということでございます。
特産品の活用というのもいろいろ、先ほどは学生の部分もありましたけれども、こういったこともこれからの地域づくりのためにも生かしていければいいんじゃないかなと思っております。
御承知のとおり、オリンピックのその選手というのは一山選手、あるいは大迫選手、そして白石黄良々選手、紅甘夏10キロにメッセージを添えて、またアルバムを添えて、学校の写真を添えて、いろんなものを持ち寄って、職員の方々、新規採用者13名がこのことに取り組んだという、大変ユニークだといいますか、すばらしい発想だなと思っておりますけれども、これは誰が考えついたのか、その辺が分かっていたらお知らせをいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○冨田忍政策経営部長 新規採用の皆さんが、それぞれの思いを込めて企画をされて、取り組んでいただきました。その際、メディアの対応等も含めて、いろんな経験を積んでいただきたいということで、そういう活動に取り組んでくれたものと考えております。
アルバムも贈っておりまして、それぞれの選手の方の思い出のある場所、出身校とかですね、そういったところも自分たちで考えて場所の写真を撮ってきたりとか、編集をしたりというような取組を新採職員が企画してくれた取組ということでございます。
今後におきましても、もし機会があれば、そういった若い人の力を借りて、地元選手を応援できるようなそんな取組もできるのではないかと期待しております。
○18番(垣内雄一議員) ありがとうございました。
4項目めの道路行政については、要望しておきたいと思うのですが、あちこちの路面の舗装、これは数限りない部分があると思うのですけれども、先ほど申し上げましたマンホール周辺の下水道の陥没、これも結構、車で私も行ったり来たりする中ではあまり気に付かないんですけれども、ふと地域の皆さん方、集落の皆さん方から車を止められて「ここを見てみろおまえ、こうなっているんじゃないか」という部分もあるんです。考えてみたら、そういう場所がここはこの前もあったけれども、またかというような所が2回も3回も繰り返すようでありますので、ぜひ一つ、その点は技術的な問題もあろうかと思っておりますので、1回でドンピシャというわけにはいかんかもしれませんけれども、できるだけ回数が少なくなるように、もう少しお考えいただいて、やはり地域住民の行き来に支障がないようにお願いを申し上げておきたいというふうに思います。
以上、要望を申し上げまして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○議長(杉本尚喜議員) 次に髙崎正風議員の質問を許します。
○20番(髙崎正風議員) それでは通告に従い、河川行政と農業振興について一般質問をいたします。
本市総合医療センターで新型コロナウイルス感染者が6月17日時点で45名、そのうち職員が3名、クラスターが発生をしたことは残念なことであります。想定もしない、まさかの事が起きたことは大変反省すべきで、どこかに甘いところがあったことは否めないことです。医療関係者は特に優先されていたはずのワクチン接種はどうなったのか問題を残すことになり、万全の対策を講じられることを望むものであります。
また、何といっても人の命を守ることが優先されます。一般質問時間が申合せで40分間となりました。私は当局がコロナウイルス感染対策に専念できるように短時間で終わりたいので、適確な御答弁をお願いをいたします。
それでは質問に入ります。
河川行政について。
近年は世界中が想定しない豪雨等に見舞われ、大災害が発生しておりますことは、御案内のとおりだと思います。当市でも針原の土石流や米之津川の越水、市街地が浸水状態となり、大きな被害が出たことは事実であります。地球温暖化が進むにつれ、気象状況は予測のつかない事態が起こります。
こうしたことから、洪水が起き竹木などが河川に流れ込み、床止工や井堰等に堆積して、河川の流水を妨げている状態です。用水取入堰の管理は堰から上流へ10メートル、下流へ堰から15メートルまでが受益者が管理するようになっているようです。
そこで豪雨などにより、井堰に流木などが堆積し、農家は除去に困っております。河川災害復旧と同じ取扱いはできないものか、まずお伺いをいたします。
次に農業振興について。
本市の農業を基幹産業として位置づけ農業振興が図られていますが、畜産関係を除けばほかはいまいちという気がします。かんきつ類、大将季、デコポン、苗木の補助、降灰対策によるハウストマト等、本当の生産農家の所得向上につながっているのか疑問視されるところです。JA任せでなく行政も一体となって真剣に取り組まないと、今の状態では脱落者が出てこないとは限りません。
ただ補助金を出すだけではなく、もっと突っ込んだ経営指導がなされなければ、問題を残すことになります。今から田植えが始まる小規模農家から大規模農家、それぞれの面積は違いますが、全国的に問題となっているスクミリンゴガイの防除対策であります。これから沿道を走るとあちこちに田植えされた苗がジャンボタニシの食害を受け、まばらになっているところが見受けられるようになり、補植しない限り減収につながることになります。
そこで1つ目に水稲のジャンボタニシの食害対策にどんな指導をしていますか。
2つ目に、南日本新聞に掲載されたジャンボタニシの防除に手作りわなを推進していく考えはないかお伺いをいたします。1回目の質問を終わります。
○椎木伸一市長 髙崎正風議員の御質問にお答えします。
河川における井堰が被災した場合の災害復旧については、国土交通省と農林水産省が二重採択防止に関する覚書を交わし、原形の井堰を基準として上流側は井堰上流から10メートルまで、下流側は水叩先端から15メートルまでのものは、農林水産省の事業で対応することとなっています。
なお、井堰の通常の維持管理については、地元の水利組合や土地改良区等にお願いしていますが、流木や土砂等が堆積して取水に支障がある場所については、市単独災害復旧事業において流木除去や土砂除去を行っているところであります。
先日の大雨による簗原井堰の流木除去については、通水間近であったことから、土地改良区で緊急に対応されましたが、今後においてもこれまでと同様の考え方で取り組んでまいります。
次に農業振興についての御質問にお答えします。
ジャンボタニシは、もともと食用として日本へ持ち込まれたものが野生化し、生育初期の稲が食害を受けるため、農家の方々がその対策をされているところです。
本市では、田植え時期の水管理や適切な薬剤使用などの管理方法をはじめ、ジャンボタニシは寒さに弱いことから冬場における耕うんや水路の泥上げなど、有効な防除対策について、市の広報紙で周知しているところです。
手作りわなについては、既に新聞報道等で紹介されているとおり、安価で手軽にできる有効な手段であると認識しておりますので、生産規模や圃場の条件等に合った効果的な活用方法について、これまでの対策と併せて鹿児島県や鹿児島いずみ農業協同組合などの関係機関、農業者等と連携・協力して推進することができるのではないかと考えているところです。
○議長(杉本尚喜議員) 髙崎議員から書画カメラの使用について申出がございましたので、これを許可してございます。
○20番(髙崎正風議員) 今、市長から御答弁を頂きました。
まず、井堰の流木の堆積のことでありますけれども、河川管理の範囲が結構、農林水産省管轄になっているということで、水利組合やそれから平野のほうで管理をされているということで御答弁を頂きました。そのとおりだと思っております。
そこで、書画カメラを出してもらえないですかね。1番目です。(議場内ディスプレーへの資料表示)今、市長から御答弁がありましたように、これは大久保地区の簗原井堰というところであります。ちょうど水利間近であったために、農家の方が急いで除去しなきゃならないということでありました。そうしたら、出水平野の方が除去していただいたということであって、なんとか市の水利が確保できたということになっているようでございます。
2番目のやつを出してもらいましょう(議場内ディスプレーへの資料表示)そのあとの、今除去されたやつの後の問題なんです。今、これは前の堆積したやつを、ただ切り落としてそのまま河川底に落としてあると、こういう状況であります。
このことが一つ気になることであります。ということは、やはり取り扱いはさせていただいているんだけれども、予算の関係、どうしても河川内から除去できない、搬出できない、このことが問題なんだろうと思っている。このことは、やはりこれがまた大雨が降ると下流域に流れて、またどこかに引っかかって、結局河川の流水を妨げていくという環境を作っていくと、どこかの堤防がまた越水したりとか氾濫したりというもとになるということを考えるときには、やはりこれはただそこの水利を確保することだけでなくて、除去する必要があるんじゃないかと考えております。その辺について、お伺いをいたします。
○池田幸弘農林水産部長 先ほど書画カメラで出ました簗原井堰につきましては、私どもも確認をしたところでございます。
出水平野土地改良区の方々がそこの流木等については伐採、持ち出しされたところでございますが、確かに今写真を見ますと、水叩部分に若干残っているところもあったようです。そういったものも含めて、なるべく持ち出すようにしていかないといけない。
また、そこの中でどうしても大きいもの、持ち出しがしにくいものについては、市の単独事業で対応することも可能でございますので、そういったところを利用して、市のほうに御相談いただきたいと思っております。
○20番(髙崎正風議員) それぞれ除去をしていただくということで、ちょっと大きなものについては問題があるような、聞いておらなかったんですけれども、そういう御答弁でございますが。
やはりこういうのはいくらでも出てくるわけですから、これは河川管理者のほうはまた別な考え方でもあるだろうと思いますけれども、早急に対応していただいたということは感謝いたしたいと思いますけれども、しかしそういうものはそのまま放置されていく。ただそこだけ取って水利を確保するということは、さっき申し上げましたように、いかがなものかとも考えております。
できるだけ、そういうことのないように予算を付けなければ経費がかかるから、お金がないからそういうことになってしまうんですね。そこを十分確保していただきたいと。予算付けをきちんとやって、そしてそれが除去できるということをしない限りは、今のようなことがまた起きてしまうということになる。
どうですか、予算付けは十分できるということでのお答えを頂きたいと思います。
○池田幸弘農林水産部長 市単独災害復旧事業がございますので、そこの中で当面対応は可能であります。それを超えるような金額のものが出た場合には、また補正等を組ませていただいて対応することになっていくので、とりあえず今あったようなものの流木の除去については、単独災害で十分対応が可能です。
○20番(髙崎正風議員) 災害復旧対応は準用はできないかということで質問をしたんですけど、よく考えてみると、災害対応復旧工事になると時間がかかりすぎるという場合もあるんですよね。そういう場合はどうされるということになるのですか。それができない場合には。市単独で何とか手当はできるということはありますかね。
○池田幸弘農林水産部長 書画カメラであったようなものについては、市単独事業で十分対応が可能です。それを超えるような大規模な大きな流木等が引っ掛かった場合には、やはり補正予算を組んでいかないと対応できないことになってまいります。
少々時間がかかる場合もございますが、災害復旧の大きなもの、国・県の採択を待ってやっていかざるを得ないものもあると思います。ほとんど、今書画カメラであったようなものについては、早急に対応していくことができます。
○20番(髙崎正風議員) それでは、そういうことにして、ぜひ早めの処理ができるように意見を述べておきたいと思っております。
次に農業振興について。
これについて、前、垣内議員のほうから後継者のことについて、いろいろお話がありました。そういう若い人たちが育ってくることは多いに期待をしているところでありますけれども、冒頭申し上げましたその後のこと、助成していろいろ研修を受けさせて、そのあとのことのフォローが難しいのではないかということで、冒頭申し上げておるわけですけれども、このことについてはヒアリングしておりませんので、質問しようとは思いませんけれども、まずジャンボタニシについての取組なのですが、いろいろと御答弁いただきましたけれども、実際にどういう組織で、どのような形の中で今指導をされているのか。その範囲をきちんと示していただきたいと思います。
○池田幸弘農林水産部長 ジャンボタニシにつきましては、鹿児島県でありますとか、鹿児島いずみ農業協同組合でありますとか、水稲のほうの部会等の指導機関がございます。そこの指導機関におきまして、水稲の栽培暦というものが発行されております。その水稲の栽培暦の中で、ジャンボタニシの防除については登録の取れた農薬を使用して、防除に努めましょうということの指導と、それから先ほど市長答弁でもありましたように、冬場の耕うんでありますとか。冬場というのが、特に1月2月の厳寒期、一番寒い時期に田んぼの表土を耕うんするんですね。その表土から6センチぐらいの所にジャンボタニシが生息をしておりますので、あまり深くしすぎると効果はないのですが、ちょうど6センチぐらいのところを耕うんしますと、寒さに空気に触れることができまして越冬をしにくい状態が生まれてきます。それでジャンボタニシを寒気にさらして、駆除をしていくというような方法。
それから、水路等の泥上げ、これも大事なことになってまいります。水路の泥の中に生息しやすい状況にありますので、そういったところの泥を上げておくといったようなこと。そういった冬場の対応をしましょうということを、栽培暦でも記載をして、農家のほうには渡してありますし、また関係機関ではそういった指導をしているところでございます。
○20番(髙崎正風議員) ちょっと私の質問の仕方が悪かったのかな。
そういう駆除の面については防除法についてマニュアルは農林水産省の消費安全局の植物防疫課が出している令和3年3月に策定されたものがあります。その中身について、どうこうというのは私は言っていません。どういう組織でこれを取り組んでいくのか。そのことが肝要だと思いますよね。組織自体が。
例えば、あとに申し上げますけれども、南日本新聞に掲載されたこういうわなを仕掛けて、わなは仕掛けるんだけど、誰がやるのかと。誰にお願いをして、どういう規模でやるのかと。そこを聞きたいんですよね。駆除の方法についてはマニュアルがあるから、いろんなものがあります。早く言えば1個のジャンボで3,000個増えると。放っておくと。3日に4日ぐらいの間に産卵をずっとしていくと。それを20回ぐらいやるというふうな記録があるんですけれども。
ですから、どういう組織を作ってどういう防除のやり方をやるのかということをお尋ねしているんですね。ですから、農薬を使ったりとか、そういう問題ではなくてですね。それは農薬を使うのは簡単ですから、すぐぱっとみんなでやってくれれば、それでいいんですが。ところが農薬を使ってしまうと生態系を壊してしまうという点もございますので、できるだけそういう組織の中でどういう。例えば卵のうちに駆除するとかということがあると思うんですよ。やり方はいろいろあるけれども、やる方法としてどの組織がどういう関係で、どういうやり方を推進していくかということを今、お尋ねしているわけです。
○池田幸弘農林水産部長 やり方といいますか、指導をする機関のことで先ほども言いましたけれども、指導をする機関としては鹿児島県の農政普及課出水駐在の水稲の技術担当の方々、そしてまた鹿児島いずみ農業協同組合の水稲の担当の方々、その方々が中心となってジャンボタニシの防除等を行いましょうということは進めているわけですね。その中に、当然出水市も入っているということでございます。
○20番(髙崎正風議員) 市としては何もしないで、JA任せ、県任せというその態度じゃちょっとおかしんじゃないかと思うんですね。もうちょっときちんと、例えば地域ごとに、どこどこ地域ごととか、水系ごととかとあるわけですから。だからそれを私は言っているんですよ。だから、地域ごとにちゃんとやりましょうやと。それなら一斉駆除をやろうと。それなら卵のときに全部落としてしまうと。そうすると、水に落とすとふ化できないと。でもちょっと時期が遅れると、落としたらまたふ化できるというのが分かっているわけですから。
ですから、それを誰がどこでどうしようということをお尋ねしているんですよ。中身に耕うんして、寒いときは14度以下になると成長が悪いとか、寒風にさらされると死んでしまうとか、そういうのは分かっているんですよ。ですから、どの地域を中心としてどうやってこれを進めていくかということになるわけです。ですから、そこをお尋ねしているんですよ。技術的な面は別ですから。
そういう組織を作ってやる、水系ごとにやるというお考えはないですか。
○池田幸弘農林水産部長 対策の先端部分といいますか、今ジャンボタニシの対策というのは、それぞれの農家が行っているというのが現状でございます。
それを例えば、防除の効果を上げるために水系ごとに様々な取組をしていくというのは、今、髙崎議員の言われる手であろうかと思っております。水路についたピンクの卵塊、卵の塊を水に落としてふ化する前に水系ごとに一斉にやるといったような方法も確かに取っていけると思います。環境保全会がある地区、小規模な地区でありますとか、それぞれの生産体系、場所等に合わせまして駆除の取組も進めていくことはできるかと思っております。
○20番(髙崎正風議員) ちょっとね、私の質問が分からないのかなと思うので、あとは市長に御答弁いただくことになりますけれども、今のことをいうと、私が言ったのと全然違うんじゃないの、答えが。それはちょっと違うと思いますよ。
例えば、農林水産省は20年、3次補正で助成金、防除系につける助成金を組んだと、4億円ぐらいだったかな。数字がちょっとありますけれども、そういうふうにしてやっている。それから阿久根市は平成30年から助成をやっている。要綱を作っている。もう出水市は遅れているんですよ、ほかに比べると。ほかの町村もほとんどそういうことについて、農家任せでなくて行政が取り組むということを私は言ってるのですよ。農家が各自にやっているんだったら、今までどおりでいいわけですよ。いままでどおりで駄目だからやりなさいよという質問をしているわけだから。
例えば、何回も繰り返しますけれども、農薬を使ったやつは生態系に問題が出てくる。このことを改善していかないと、いろんなことが前に進まないということになります。ですから、農薬もたくさんあるんですよ、何十種類て。マニュアルがあるから全部出ています。何を使ったらどうなる、何を使ったらこうなるというのは分かっているわけですから。
だから、その体系を組織をどう立ち上げていくか、いかないかを今お尋ねして、それはJAさん任せにしてしまうと、行政はタッチしないよというのか、いやそれでは農家さんが困るので、結局、行政も後ろからバックアップしながら組織を立ち上げてやると、そこを聞きたいんですよ。
ですから、ここは市長にお尋ねします。
○池田幸弘農林水産部長 市長がどれだけジャンボタニシの防除をされるのか、よく御存じでないところもあるかと思いますので、代わって答えますけれども、阿久根市は確かに平成30年から補助をしているところです。2分の1の補助をしていると聞いております。年間で阿久根市の場合で約100万円を超える程度の補助というところでございますけれども、ジャンボタニシの防除の効果というものが、この登録の取れた薬剤で防除していらっしゃるんですけれども、どれだけの効果が上っているのかというところは阿久根市のほうに聞いてみないとはっきりと分かりませんが、そういった防除の補助ということを考えましたときに、さてそれでは日本全国でジャンボタニシが今、その影響を及ぼしつつありますが、南西台地で特にひどかった被害が九州を超えまして四国・中国、そしてまた近畿、関東のほうまで今上がっているようです。約20府県を超えたということでございますが、その被害地域が広がっているようでございまして、その薬剤の補助をしたときに、その効果がどれだけ上がるかというのは、なかなか難しいところもあります。
そして、またそれぞれの農家が今のところ防除をしている中で、その防除の効果が上っていないのかというと、防除自体は特にそこで農業共済組合によりますと、被害の届出もないと。いくらも上がっていないと。被害の報告はないという状況でもありますので、そういったところについては、補助制度についてはまた検討が必要になっていくのかなと思っております。
○20番(髙崎正風議員) 私が言っているのが分かっていらっしゃるとは思うんだけれども、とにかくそういうことを、いろんなやり方はいろいろあるんですよね。例えば、南日本新聞に実際掲載された仕組み、リンゴガイのことなんですけれども、これの手作りわなを作ってやろうと。これで大体1回で200個ぐらいが捕獲できるというように新聞には書いてありますけれども、結局このわなを仕掛けて、子供たちに教えてやるのか、それともこれをもうちょっと大きく改良して、何か形を変えて組織的にやっていく。私は、組織的にやることを今質問しているわけですから、やり方の手法はいろんなやり方があるわけですから、これもまた誘引剤として米ぬかとか米麹とかというのがありますけれども。また本当はまたコイの餌にもなるとか、例えばツルの餌にもなるとか、いろいろ幅広くあるわけですよ、やり方によっては。でも、それをどうやってこれを進めていくか、ということなんです、推進するか。普及すると南日本新聞に書いてありますけれども、それをどうやって普及していくのか、ということなんですよ。
ですから、この取組をやるかやらないかのことをお尋ねしているわけですから、できるだけやりたいと、もうやらなくていいよと。でも、今答弁を聞いていると出水市の基幹産業は農業であるということを基本に置いて私は言っているわけですから。先ほども垣内議員のほうから質問があったとおりだと思います。
ですから、市長はここはしっかりとこのことについては軽々にみないで、もうちょっと前に進んだ考えを持っていただきたいなと思います。ですから、組織的にやって取り組んでいく。例えば支払交付金なんかが予算が使えるのか使えないのか分かりませんけれども、それを地域ごとにまとめ上げて一斉駆除をやると、例えば今言った卵を落としてしまうと、2日間なら2日間、全域でやると除去につながって撲滅につながるということを考えていかないといけないんじゃないかと思っています。
ですから、組織的にやるかやらないかというのを考えてみるとか、ということはないのかというのを聞いているわけですから、その辺の御答弁をお願いいたします。
○椎木伸一市長 髙崎正風議員のほうから、このスクミリンゴガイ、ジャンボタニシですね、の防除についての取組姿勢について問われておりますけれども、先ほど池田部長のほうから話がありましたように、県の農林水産の出水駐在普及でありますとか、JAさん、そしてまたいろんな方々の新聞に取り上げていただいております手作りの捕獲わなですね、これらあるいは薬剤、いろいろ方法はあるわけですけれども、いろんな方々の協力を得ないと効果が上がらないものだと認識しておりますので、いろんな方々のお話を伺いながらですね。どんなことができるのか、モデル的な取組等ができるのかですね、勉強させていただきたいと考えております。
○20番(髙崎正風議員) 今、市長答弁がありましたように、どんな形でできるか検討していただきたいと考えているわけです。
ですから何十種類という農薬もあるんですけれども、これ生態系を壊してしまいます。ですから、ここが問題になるから、生態系を壊さない捕獲方法、除去の方法、駆除の方法を考えるべきではないかと考えております。
ですから、これは今田植えシーズンに入って、これから始まるわけですけれども、できるだけ駆除して撲滅できるような環境を作るには、さっき言った組織で取り組まないと一農家だけではできない問題であると思います。
ですから、ぜひ、この組織的な取組をするという考え方で進めていただきたいと思いますので、ぜひ市長のほうでもう一回このことについてきちんとした御答弁、県がやっているとかJAがやっているとか、市の独自の取組というのを考えないのかと。ということをなぜ申し上げますのかというと、阿久根市なんかはもう補助をやっているというのは、市の独自の取組なんですよ。ですから、そういう独自の取組をやって、この除去をしていくということが大事だと思いますので、もう一回御答弁をいただきたいと思います。
○椎木伸一市長 地域の皆さんのいろんな関係機関でありますとか、農家の皆様とかいろんな方々の協力を得ないと効果が発揮できない部分だと思っておりますので、それぞれの知見でありますとか、先ほどおっしゃった阿久根の助成がどういうものなのかも含めて、この取組ができないか勉強させていただきたいと思っております。
○20番(髙崎正風議員) 国の助成等もあるわけですから、これを活用したやり方でやれば十分組織等の活用もできると思います。もうちょっと前向きな考え方でやっていただきたいと、そういう意見を述べて私の質問を終わります。
○議長(杉本尚喜議員) 次に、上須田清議員の質問を許します。
○3番(上須田清議員) 皆様、こんにちは。本日4番目の質問者の上須田です。よろしくお願いします。
日本国内の新型コロナウイルス感染者は、6月16日現在で77万9,200人に達し、死者も1万4,282人となり、日本国内でも深刻で重大な被害が発生しています。このことは出水市も例外ではなく、6月16日現在での感染者数は158人になりました。感染者のうち、出水総合医療センターのクラスター関連が45人となっています。感染者45人のうち42人が入院患者で、3名が職員です。出水総合医療センターのクラスター発生に歯止めがかからないことから、コロナ感染が怖くて買い物に行くのも怖いと、多くの市民から不安の声が上がっているのが現状です。
本日の一般質問は、出水市で発生している新型コロナウイルス感染症に関する質問ですが、質問の中には一般市民から寄せられた疑問が多くあります。市民にも御理解いただける御答弁をお願い申し上げます。質問によっては、ほかの議員の方と輻湊する部分がありますが、お許しをいただきたいと思います。
それでは第1回目の大項目の質問に入ります。
大きなテーマが新型コロナウイルスの感染拡大についてです。要旨として、(1)国内で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、なぜ感染リスクを冒して5月の連休に出水市で成人式を実施したのか。また、新型コロナウイルス感染拡大への影響はあったのか、市長に伺います。
2番目に出水市職員の感染があったが、感染対策は万全だったのか市長に伺います。
3番目に出水市の医療の中核的機能を担う出水総合医療センターでの新型コロナウイルス感染症のクラスター発生の原因と今後の感染対策について市長と病院事業管理者に伺います。
以上、壇上からの1回目の質問を終わります。
○椎木伸一市長 上須田清議員の御質問にお答えします。
まず、成人式に関する御質問については、昨日の田上真由美議員の御質問への答弁と重なりますけれども、当初、本年1月5日に開催予定であった成人式につきましては、当時の新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況を踏まえまして、中止も含めて検討し、新成人で組織された実行委員会にも意見を聞いた上で、5月2日に延期して開催することとしたものです。
開催にあたっては、午前・午後の2部制での実施。参加者全員の開催前2週間の検温をお願いした問診票の提出、マスクや手指消毒の徹底、感染拡大地域からの参加自粛をお願いし、参加する場合は居住地でのPCR検査を受けることとし、欠席者についてはオンライン配信を実施するなどの対策を講じました。
成人式は、新成人にとって一生に一度の大切なイベントであり、二十歳を迎えた年に実施することが重要で大変意義深いと考え、式典内容を精選して短時間で開催するという判断に至りました。
次に、市職員の感染についてですが、議員御指摘の消防職員については、5月1日に県内で開催された合同訓練に参加しました。その後、5月4日に当該職員が新型コロナウイルスに感染したとの報告を受けたところです。合同訓練に参加した他の消防職員はPCR検査の結果、全員陰性でした。
次に、職員の研修参加についてですが、5月1日時点での職員の行動指針では、当時緊急事態宣言対象地域であった4都府県(東京都・京都府・大阪府・兵庫県)ですけれども、この4都府県以外での出張・研修について参加を認めていました。なお、現在は緊急事態宣言対象地域やまん延防止等重点措置地域及び鹿児島県が指定する感染拡大地域への出張・研修を禁止しているところです。
次に、本市職員の感染対策について、令和2年4月から職員の行動指針等を随時発出し、職員へ感染対策の徹底を図ってまいりました。
本市職員に感染が確認されたあとの本年5月6日には、職員の行動指針の改定を行い、県外への不要不急の往来の禁止や感染拡大地域への出張・研修の禁止のほか、家庭内感染の予防の徹底、体調不良時における早期の医療機関受診等を職員に徹底させております。今後も時期を捉えて、適切に職員へ指導してまいります。
次のクラスター発生に関する御質問については、病院事業管理者から答弁をいたします。
私からは以上です。
○鮫島幸二病院事業管理者 上須田清議員のクラスターに関する御質問にお答えします。
まず、出水総合医療センターでのクラスター発生については、市民の皆様に多大な御心配をおかけしたことをおわび申し上げます。
クラスターの発生原因についてですが、現在、鹿児島県の感染対策チームが疫学調査中でありまして、まだ解明には至っておりません。
次に、院内の感染及びクラスター対策について、各病室の出入口には消毒液とディスポーザブルの手袋を設置し、マスク・手袋の着用、手指消毒を徹底しているほか、感染症が疑われる場合は、防護服や帽子、フェイスシールドを着用して看護に当たっていますので、今までのところ感染対策の不備はなかったものと認識しております。
また、感染制御チームの御指導のもと、感染症対策の重要性を再認識させるために、全職員を対象に定期的に研修会を実施しており、今後も実施してまいりたいと思います。
クラスターは、感染対策と同様に個々の感染を抑えることで防げますが、感染対策を徹底することが最も重要なことだと考えております。
○議長(杉本尚喜議員) ここで暫時休憩いたします。再開を14時15分といたします。
午後1時57分 休 憩
午後2時15分 再 開
○議長(杉本尚喜議員) 再開いたします。休憩前に引き続き、上須田清議員の質問を許します。
○3番(上須田清議員) 2回目の質問に入ります。
まず、成人式に参加した成人の人数は何人参加したのか。市外からの成人の参加はあったのか。参加があったとしたら何人参加されたのか。それと成人式には全体で何人参加されたのか伺います。
○溝口雄二教育部長 新成人の参加者数は245人でございます。
また、出水市外からの参加者につきましては、県内37人、県外72人となっております。
全対象人数でございますが、312人でございます。
○3番(上須田清議員) 次に、市民の間で出水市での新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、5月の連休における成人式での人流の増加が原因だとの意見もございます。
当局は成人式の実施が感染拡大の誘引となり、感染拡大に影響があったと考えていらっしゃるかどうか、市長にお伺いします。
○椎木伸一市長 このことについては、全員協議会のほうでもお答えさせていただいたところでしたけれども、市民の皆様には大変様々な不安があられたことは理解いたしますけれども、成人式の開催以降に参加者及び式典に参加された関係者の中のからの感染は確認されておりません。
よって、影響はなかったものと考えております。
○3番(上須田清議員) というのは、市民の方が成人式が終わったあとに、成人が2次会、3次会で飲んでいたと。そのことをもすごく懸念したんだと。今までの例が国内の感染がそれで拡大してきていますから、だから成人式はすべきではなかったんじゃないかという御意見でした。とにかくそういう御意見が多かったので、今後についてはやはりそこのことは十分に教訓として生かしてくべきじゃないかなと考えます。
それと、出水市の職員の市外への出張による感染でございますけれども、その情報を得たときに、市議会も議員研修をしていないんですよ。いわゆる、本当に議会も自粛をしているのですよ。そうした中で、やはり出水市の中枢である当局においては、出張等をやはり自粛をすべきだったのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○椎木伸一市長 先ほどの成人式の2次会、3次会の市民からのお話ということでしたけれども、私どもは再三にわたり案内文、そして当日の会場でも、また実行委員会の本人たちからも、これが成功に終わるためには最後までコロナウイルスの感染者を出さないことだということを強く言ってもらってきたはずであります。私どもは、そのようなことについては聞いておりませんので、成人式に参加してくださった方は、忠実にそのことは守っていただいたというふうにも認識をしております。
それと、この職員の出張については、それぞれの場面、場面、コロナの感染状況に応じて、他機関、県や近隣の市町村のこと等も参考にしながら、どこまで許されるものか、どこで規制したほうがいいものかというものを十分に検討した上で、その都度出しております。
詳細については、政策経営部長のほうから答弁をさせたいと思います。
○冨田忍政策経営部長 今回の件についての市外の研修ということでございます。これまで感染が拡大発生したり、県内等で全国的にもそうですけれども、緊急事態宣言等が発せられたり、そういう時期時期に合わせて職員の行動指針というものを定めております。
今回5月1日かと思います。研修に参加をした職員のその時点での我々が発出をしている行動指針については、感染拡大地域、緊急事態宣言の対象地域、まん延防止等重点措置地域、直近1週間の人口10万人当たりの感染者数が15人以上の都道府県、ステージ3に該当するところ、そういったところについては出張を禁止して、その他の地域については、その出張先自治体の感染症対策等に十分留意し行動することというような形で指針を示して、今回この職員はその指針どおりに行動したということでございます。
具体的なことについては、消防長のほうから申し上げます。
○大平伸章消防長 消防職員の出張についてでございますが、我々消防職にとりましては、訓練は職務上必須で大きなウエイトを占めているところでございます。
今回の合同訓練につきましては、救助技術の向上を目的とした訓練でありました。例年5月下旬に開催されます鹿児島県の救助技術指導会、これに向けて県内全ての消防本部が訓練に取り組んでいる時期でございます。この時期に他の消防本部と交流を図りながら消防の訓練の救助技術の向上を上げているというところでありまして、行動指針に沿いまして当本部からは複数人が参加いたしましたが、感染防止対策につきましては往復の車両ではソーシャルディスタンスを確保するために、複数の車両に分乗して行っております。
また、移動中の車内では常時窓を開放し、それぞれマスクを着用し、訓練は屋外で行われております。訓練中はマスクの着用を徹底して、可能な限りソーシャルディスタンスを確保して訓練を実施したところでございます。
○3番(上須田清議員) 今ですね、るるお話がありましたけれども、市民のほうから出ているのは、放送で「市民の方におかれましては」ということで、マスクの着用とか不要不急の外出とか、いろんなお願いをされているわけですよね。そうした中で自分たちはそれを守っていると。当局のほうから感染者が出ていると。ましてや、出水総合医療センターのほうからもクラスターが発生していると。自分たちは一生懸命頑張って協力はしているのに、どういうことなんだと。ということなんですよ。だから、考え方をやはり変えていかないと、言い方によってはそうじゃなくて、「市のほうからまず最初に丁寧な謝罪おわびがあって然るべきだろうと、市民は頑張っているんだ」という、お怒りの声でした。
私も何回も怒られました。「何やってんだ」と「市議会が何で成人式を止めなかったんだ」と、たら「それは私たちの範囲じゃない」と。やはり局面が重大なだけに、市民の方のお怒りは直感的です。だから、あらゆる部分で気を付けて行動並びに言動をしないと、かえって市民の方から反発を受けるのかなと。そのような不信が出てくるのかなと思います。
私が「クラスターの原因は分かりませんか」と質問をしましたけれども、「分からない」という回答が返ってくるとは、当然思っていました。しかし、今後のこともあるので継続して、その原因が何だったのか。そのことは徹底的に追及、究明しないと、やはり今後市民に不安を抱かせる要因になるかなと思います。徹底して究明いたしますと、もうしばらくお時間をくださいというのがベストの回答じゃないのかなと思います。
あと、この質問はほかの市民から頂いた資料に基づいて医師会の会長に確認をして質問をしております。
去る令和3年4月30日に、出水郡医師会長名で市長に対し、成人式の開催について抗議文を提出しておられます。これは、ほかの市民の方から文書を確認をさせていただきました。連休中に人流を招く成人式の開催は、コロナウイルス感染拡大につながると憂慮されての抗議と思われます。特に「緊急事態措置区域」「まん延防止等重点措置区域」など、指定者にはPCR検査陰性を確認した上での帰省を条件としておられましたが、医師会も御指摘されていて、PCR検査は不確実なもので、陰性であってもあとに陽性に変わることもあるとのことで、実際に本年6月5日発生の出水総合医療センターのクラスターにおいても、初回PCR陰性が数日後に陽性化している症例が多く見受けられています。
このような成人式開催に伴う人流が誘引の新型コロナウイルス感染拡大について、医師会は市に対し大変な不快感を抱いておられることが想像ができます。
令和2年12月議会でも出水郡医師会と出水総合医療センターとの関係修復を一般質問いたしましたが、以前よりの看護師募集における紛糾も解決していない状況で、調停という表現ございましたけれども、さらに医師会との亀裂が深まっているのではないかと心配しております。
出水市における新型コロナウイルスの感染が収束しない中、地域医療を守る出水郡医師会と出水総合医療センターの連携は、必要不可欠であります。現在、出水総合医療センターと出水郡医師会との関係は良好であるかどうか、まず市長にお伺いします。
○鮫島幸二病院事業管理者 医師会と当医療センターとの関係について、ということでお尋ねですので、私のほうでお答えさせていただきます。
今回のクラスターの発生については、発生当日からほぼ連日、医師会のほうに当院からの情報提供を行っておりまして、共有できていると思っております。当院の花田院長が医師会長の来仙先生のほうにも逐一報告をしておりましたので、クラスターの発生から現在まで、常に綿密な連携を取っているところでございます。
○3番(上須田清議員) 今の御回答を答弁いただきましたけれども、話を伺う中では、どうもそういう良好な関係ではございません。相当、不愉快な思いをされておりました。私はその感情のあれはどういうことかは分かりませんけれども、とにかく危惧をいたしております。
最後に調停という話もございましたけれども、椎木市長に、その関係改善についてどのように対応されているか御質問します。
○椎木伸一市長 通告にはないお話でございますけれども、あえてお聞きされましたので、私の思っていることを述べさせていただきます。
ワクチン接種についても、非常に協力的に実施をしていただいておりまして、いろんな変更があったりアンケートをしたりしても、非常に好意的に捉えていただき、一般接種に向けてもそのようなことでございまして、心から感謝をいたしております。
そしてまた、今回のクラスター発生についても地域の医療機関、医師会の皆様、大変御協力的で心から感謝を申し上げ、また発生したことについては心からおわびを申し上げたいと思っております。
私は昨日以来、お話をしてきましたけれども、病院の在り方の検討の答申諮問が出た際は、まだ市長にはなっておりませんでした。市長になってから諮問を受け取り、そして中身を精査した上で対応していきますという話をし、現状のような形で経営を改善した上でということで、対応をしているところでありまして、医師会の皆様に不愉快な思いを私自身がさせるようなことは、これまでしていないと思っております。もし、そのようなことがあれば、直接御教示いただければ、そのことが私が本当にそういった関係を作れない要因を作っているのであれば、深くおわびを申し上げたいと思いますので、ぜひ直接、何が原因でそのように不愉快な思いをされているのかですね、直接お話しいただければと思っているところであります。
○3番(上須田清議員) ありがとうございます。
質問は終わりますけれども、通告はないと言われましたけれども、ここにFAXで福濱部長と書いてこれFAXをこの前送っていますよ。
○福濱敏郎出水総合医療センター事務部長 その時申し上げましたけれども、大項目は「新型コロナウイルスの感染拡大について」ということでございましたので、そのことは先ほど管理者が申し上げました、医師会との連携はどう取れているか、このあたりをお答えしますと言いまして、看護師問題とかそういうものについては通告はないので答えませんというふうに申し上げました。
○3番(上須田清議員) あとで話をしますけれども、私は部長に申し上げたはずです。一応FAXで送ってそうおっしゃったから、きちんと市議が質問しているわけだから、きちんと答えなさいよと言ったはずです。
○福濱敏郎出水総合医療センター事務部長 質問の項目は「新型コロナウイルスの感染拡大について」という題目でございまして、看護師の問題はそこはちょっと違うんじゃないでしょうかと。ですから、医師会との関係、病院との関係について、クラスターに絡んでの医師会との関係はお答えしたところでございます。
○3番(上須田清議員) 後ほどまた部長と話をします。
以上で質問を終わります。
○議長(杉本尚喜議員) 吉元議員に申し上げます。議員の発言中に横やりを言わないようにお願いいたします。これが最後です。次に注意するときは退場を命じます。
次に吉元勇議員の質問を許します。
○7番(吉元勇議員) 本日5人目の質問者、自称最後の薩摩隼人、吉元です。
西出水小学校児童の登校時に合わせ、交通安全のために交差点に立っていますと、子供たちから言葉を掛けられます。その中で「よしもっちゃん、夏休みの遠足、やってね。遠足に行こうね。」子供から大人に期待する声を聞き、この御時世、その期待に応える大人でないといかんなと改めて思っているところであります。必ず期待に応えるからな、仲間にもこのことを伝え、今後も逃げない大人として活動することを強く思い、一般質問に入ります。
1番目、公共工事における受注業者の内水面漁協への工事協力金の扱いについて。
昔、あるところに町行政と土木建設業者とある法人格の団体がおりました。町にあるため池を公園にしようと町は計画し、土木業者が受注しました。何日かたって、土木業者のところに法人格の団体がやってきて、「工事協力金をくれんか」と言ってきました。しかし、工事業者は毅然とした態度で対応し、工事協力金は支払いませんでした。
それから、工事の日になり、業者が重機をため池に搬入しようとすると、そのため池の入り口に5人程度の男の人が座っていました。業者の人が重機を入れるために「どいてください」と言うと、男の人たちは「座って外を眺めるのが好きでな」的なことを言い、どいてくれませんでした。いろんなことがあり、その後、工事協力金たるものを支払うと、次の日にはその男の人たちは見事にいませんでした。ようやく、工事を始めることができました。
このことは、世間一般的にいうと「たかり」という行為ではないでしょうか。いずれにしても、この工事協力金というものにまつわる話、ろくな話はありません。こういうことがあるので、工事協力金について質問をいたします。
公共工事における特記仕様書の中で内水面漁協への工事内容の説明が要求してあると、結果的に工事協力金の要求を工事業者に求めているのが現状であり、実際、建設支部協会のほうから支払われております。最終的には工事業者が払います。このことは、民間と民間のことではあるが、和歌山県や三重県での事例を見ても、この工事協力金を背景とした大きな問題が発生し、対策が取られております。
出水市での過去の事例を振り返っても、協力金に関しては何らかの対策を講じるべきであります。
そこで、三重県等が行った内水面漁協への協力金とのアンケートを事業者に対し、出水市でも実施をすることはできないかどうか。
公共工事発注分では、受注業者が内水面漁協へ工事協力金等を支払わない、また内水面漁協も求めない的な契約書、あるいは通知を行うことについて行政はどのように考えますか。今後のことではありますが、現状の考えを答弁いただきたいと思います。
次に、不当要求行為等の防止について伺います。
米之津川沿いに進出の商業施設、大変にぎやかな六月田地区になっておりますが、この建設において当時の市幹部等職員を使い、建設にあたっては地元のルール的なものがあるということを強制的に説明させた事例があるのではないかと考えております。その結果、商業施設建設の日程に遅れが生じたりしたりしたのではないかと考えます。
問題は、その説明に市職員幹部等を強制的に説明させたことが問題であり、不当要求行為等に当たると考えます。幹部職員等であったために、不当要求行為であっても上司に言えない背景があったのではないかとも考えます。
また、このことで工事協力金等の要求や支払いが発生したのであれば問題であり、幹部職員を守るためにも、このことをまずヒアリングから調査すべきだと考えます。どのように考えるか、答弁をお願いします。
3番目の質問は大川内小学校、中学校の安全についてであります。本年5月27日、朝方の大雨により避難所が開設され、大川内地区に出向きました。その途中、大川内小学校を通過しようとした際、学校内、学校は授業をしているのかどうなのかの疑問を持ったため、大川内小学校を訪ねると、ちょうど学校長が外におられ、その辺のことを聞いてみました。
その中で米之津川の水位が高くなっていくと思うが、休校とか避難の基準はどうなっていますかと話してみました。すると、その判断基準が学校西側の川の堤防に表示してある黄色の線で判断しているということでありました。このペンキ塗りの表示を見たとき、大雨が多く災害が多い今の時代、この表示線ではよくないと考えました。
そこで、今後は専門者が協議し、根拠のある判断基準を設けるべきと考えます。この判断は大川内中学校の避難・休校の判断にも影響します。児童生徒の学校における安全は最優先で取り組まなければなりません。根拠のある安全な判断基準の整備をどうするか、答弁を求めます。まず、教育長に求めます。
4番目の質問。小規模校の在り方についてであります。
新聞報道でも御存じのように、曽於市や南九州市の小規模校ではPTAや校区民が主体となり、少しでも児童の多い学校へ再編する要望書が本年、市長に出されました。曽於市では、現在開会している定例会に条例改正案や補正予算等の議案が提出され、審議が進んでおります。
出水市でも小規模校が立地する地区の保護者あるいは住民等から、再編を望む相談や要望書の提出があれば対応すべきだと私は考えます。行政としては市長、教育長をはじめ、どう考えるか答弁をお願いします。
以上で1回目の質問を終わります。
○椎木伸一市長 吉元勇議員の御質問にお答えします。
まず、内水面漁協への工事協力金についてですが、平成24年度に北薩地域振興局出水市駐在機関、広瀬川漁業協同組合、建設業協会出水支部及び本市による4者協議があり、米之津川水系内及びこれに近接する市発注工事が河川に影響があると判断した場合は、特記仕様書に広瀬川漁業協同組合へ十分説明を行うよう掲載しています。
同漁協への説明に伴い、工事受注者に過度な負担が生じているとすれば、工事の工程・品質に関わる問題だと考えますが、工事協力金等の実態については、現時点で答弁できるものはございません。
今後、三重県や和歌山県の事例も参考に、工事協力金の実態やアンケート調査について、まずは4者協議の当事者である県と協議したいと考えます。
次に、不当要求行為等の防止についてお答えします。
平成30年2月に不当要求行為等に関する職員アンケートを実施し、実名で回答した職員に対してヒアリングを実施しました。議員御指摘の案件についてはアンケートに上がっておりませんが、事実であれば調査対象になると思っております。
御指摘の件については、これまで不当要求行為発生報告書も提出されておらず、ヒアリングは実施しておりませんが、議員から発生時期・内容等詳細について情報提供がございましたら、出水市不当要求行為等の防止に関する規定に基づき対応したいと考えています。
また、30年12月に市職員倫理委員会から「体制整備に関する助言」を受け、平成31年4月に「議員等からの要望等に係る組織的対応に関する基本方針」を定め、議員等からの要望等を受けた職員は、その内容について「要望等記録・報告書」にまとめ、報告するよう指導しています。
現在、同報告書に基づき、必要に応じてヒアリングを実施し、内容等の確認を行っているところです。
次に、小規模校の在り方についてお答えします。
現在、本市の小規模校では、特認校制度や小中一貫教育を導入し、各学校において特色ある教育を推進しています。その結果、本市の小規模校の児童生徒数は一定数で推移しているところです。
小規模校で学ぶ児童生徒は、自然豊かな立地を生かした体験学習、心と心の通い合いを大切にした教育活動により、学力面、文化面、運動面と様々な場面で活躍しています。
今後も小規模校で学ぶ利点や小規模校の魅力を地域住民や保護者にアピールし、特色ある学校づくりを支援するとともに、小規模校の存続を図っていきたいと考えております。
○大久保哲志教育長 大川内小、中学校の安全についてお答えします。
大川内小学校沿いの米之津川の堤防にある3本の表示線は、過去に大雨によって川が氾濫し、学校が浸水したことがあることから、早めに児童を避難させるための目安の一つとしているものでございます。これは、歴代の校長が経験則によって引き継いできた目安です。
出水市内の河川における警戒水位については、春日橋の堤防に県による4段階の警報水位が設定されていますが、それ以外の場所についての警戒水位は設定されておりません。北薩地域振興局によりますと、春日橋の周辺地域以外の場所においては、地域の状況や経験則をもとに何らかの目安を設けて、自主的、自衛的に早めに避難しようとする対策を講ずることはありがたいことであるとの見解でした。
大川内小の堤防にある表示線は、早めの警戒を促すために表示されておりますが、実際の運用では校長と随時連絡を取り合い、気象台や鹿児島県河川砂防情報システム、洪水予報や土砂災害警戒情報等を基にしながら、なるべく早めに休校や避難の判断をするようにしています。
これから梅雨も本格化してきますので、関係機関の助言を頂きながら、一層の緊張感を持って災害に備え、児童の安全確保に努めていきたいと思っております。
次に、小規模校の在り方についてお答えします。
現在、本市の小規模校では、山や川などの自然を生かした体験活動を通して地域の方々との触れ合いを深め、豊かな人間性や社会性が育まれています。また、一人一人を大切にした教育活動により、学力の向上や小学校の一輪車大会、相撲大会、中学校の陸上競技等での上位入賞も見られ、児童生徒に自信を持たせることにつながっています。
また、小規模校では児童生徒それぞれの担う役割や活躍の場が学校内だけでなく、地域の中においても明確に示されている場合が多く、人任せではなく、自らが地域社会を支える存在であるという実感を得やすい面があります。その結果として、児童生徒一人一人が自らが社会を形成する一員であるという自覚を高めるとともに、新たな社会を切り開こうとする気概を持つことにつながっていくものと考えます。
小規模校においては、それぞれの地域が持つ特色や魅力を生かした教育が推進されており、今後もその存続が望ましいと考えております。
現在のところ、PTAや校区民から再編の声はあがっておりませんが、相談や要望があった際は入念な聞き取りを行い、慎重に対応していきたいと考えております。
○議長(杉本尚喜議員) ここで申し上げます。吉元勇議員より、書画カメラの使用について申入れがありました。よって、これを許可してあります。
○7番(吉元勇議員) それでは、2問目の質問に入ります。
ちょっと古い話ですけれども、NHK大河ドラマ、市長も好きだと思うんですけれども、「麒麟がくる」大変面白かったですが、私も楽しみに見ていました。これを見たとき、あるとき出水市政にも麒麟が来たと思っております。もう、どなたとは申しませんけれども、出水も麒麟が来たなと。私もそういうふうに言われる日が来たらいいんでしょうけれども、注意されっぱなしで、なかなかそうはならないんでしょうけれども。
昔話を最初しましたけど、この昔話、詳しい方がいらっしゃったら、ぜひ教えていただきたいと思いますし、業者も分かりましたので、その業者の方から当時のことを聞けて、悔しい思いでいっぱいであれば、また議会で取り上げたいと思いますが。
協力金のこと、この議会でも何回も申し上げております。
恐らく市長が資料を見られたかどうかですけど、今三重県とか以前は和歌山県でもでしたけど大きな問題が起こって、この内水面漁協の組合長の恐喝事件があったりとか、それに暴力団もちょっと絡んできたりとか、そういった記事等があって、三重県とか和歌山県では毅然とした態度で今行政は取り組んでおります。大きな問題があったからですが、出水でも10年前にありました新聞の記事を大切に持っております。「出水広瀬川漁協虚偽記載で協力金、不適切県助成。」このときの組合長は宮田幸一氏でありますが。別の激特でも協力金、「鹿児島県自粛要請へ。広瀬川漁協が経費要求、県拒否、工事中止に。激特事業者から協力金、市民からは二重取りであるという指摘。」こういったことが、つい最近あったわけであります。今後も起こりかねるかどうかは、いろいろと見ていかなきゃいけないなと思っております。
そこで、質問はアンケートでしたけれども、今後、県と協議していきたいといった話でしたけれども、ちょっと意外だったので。県と協議をしていくというのは、具体的に市で単独でやるということではなくて、県と何を協議して、アンケートについてはやっていこうということでしたか。ちょっと、その辺を説明いただきたいと思います。
○小原一郎建設部長 市長の答弁の中でもございましたように、今現在は平成24年度に北薩地域振興局出水駐在、そして広瀬川漁協、そして建設業協会出水支部、この4者によって協議を行って手続等を進めているところでございます。今、お話のありました、こういうアンケート等につきましても、県のほうに他県ではこういう実情があるんですよ、というようなことでお話をしまして、こういう対応もどうなのかということなども含めまして協議をしていきたいと考えているところです。
○7番(吉元勇議員) 問題があったから、行政もこうじゃいかんと。公共事業を背景にしたこういう大きな問題でした。
具体的に、協力金の工事土木事業者へのアンケートですが、例えばアンケートはこういうことですね。内水面漁協へ協力金についてのお伺いですと。まず、「協力金を払ったことがあるかどうか」、「ある」「ない」にチェックします。あるといった回答があった場合は、「協力金はどのように算定されていましたか」というところを記入をするところ。それから「協力金を支払った理由は」ということで、例えば「求められて」とか「自ら進んで」とか、あるいは「その他」。で、「求められて」と選ばれた方には、「どのような状況で求められたのか」とか。これは自由記載となっております。それから、「協力金について、今まで県に相談されたことがあるか」と、この中で「相談したことがある」「相談したことはない」と。その中で「その際、県の対応はどうだったか」とか。あるいは最後に協力金について御意見があれば、ぜひ聞きたいということで、これと併せて、「内水面漁協への協力金以外について何か困っていることはないか」といったようなアンケートであります。
私は、この協力金についてのアンケートの効果というのは、行政も結局、工事土木事業者のほうに、建設業のほうに行政も目を向けてくれたなと、ようやくこの問題に取り組んでくれたなという、そういう心強い後ろ盾になってくれると思うのです。よく、民民のことだから不介入だとか、そういう言葉も世間では言われますけれども、このことは公共事業を背景として行われていることなので、そこに何らかの問題があれば、これは公共事業の発注者としては黙っていくわけにはいかないと思います。
ぜひ、このアンケートをやっていただきたいと思いますが、県とは例えば地域振興局とこういうアンケートの話、今私が話しましたアンケート、具体的にはコピーも渡してあると思いますが、実際このアンケートを持って、ぜひ県と一緒になってアンケートの是非、やる・やらない等も含めて、具体的にやっていこうというそういう前向きというんですかね、やっぱりやっていこうというような姿勢で臨むということでよろしいですか。
ちょっと、その辺。もうちょっと説明ができれば。
○小原一郎建設部長 まず、建設業の方が本当に実際に困っているのかどうかというのも含めまして、そういうことも含めまして、県のほうに相談をしまして、今御提示がありましたアンケート等も県のほうにも提示しまして、今後の対応を考えていきたいと思っているところです。
○7番(吉元勇議員) この工事協力金なんですけど、僕は考えてみると歴史が長いので漁協に工事協力金を公共事業の中で払うというのは、これ何か当たり前のように考えていると思うんですね。僕は、これが当たり前になったらいけないというのは、一つは例えば市道の改良工事、舗装工事ですね、そういうものをやるときに、例えばその市道が300メートル距離があって、そこにAという自治会とBという自治会が入る所があって、そこの市道の改良工事だと。そうなったときに、この工事期間2週間なかなか通るのも難儀で、迂回をしたり、あるいはほこりがしたりするから、Aという自治会もBという自治会もぜひ工事には協力するから、協力金をくれんかと。そういう自治会からの申入れがあるのと、これ一緒なんですよね。でも、そういう事例はありません。
もし、内水面がそういう理由でやっているのであれば、自治会も取れるんじゃないかという話があったときに、もしそういうのが実際にあったら行政は黙っておくわけにはいきませんよね。これはなぜかというと、今までないことだから、いや公共事業の背景でやってもらっちゃ困るんですよというのがあると思います。でも内水面漁協がなぜ協力金を求めるかというと、それは内水面漁協の資源の云々とか理由はあるんでしょうけれども、でも工事協力金を求めるというのは、何というか汚濁防止をやってしまったとか、そういったことじゃなくて、災害復旧工事とか市民の利便性をよくするとか、そういう工事の中で、工事協力金をもらうのが当たり前というふうなことであったらいけないと思います。これが当たり前だったら、自治会も側溝の工事だとか舗装工事だとか、そういうので協力金を求める時代が来るかもしれません。それは違うよ、こっちはいいよということになってはいけませんので、公共事業を発注する市としては、やはりこの内水面漁協に公共事業発注者でありますけれども、受注事業の事業者が払うというのが当たり前という時代では僕はないと思います。
その辺のことを考えなければいけないと思いますが、この通告していないのでもう質問しませんけど、やっぱり工事協力金の在り方、さっき道路工事の話をしましたけれども、このことと同じく考えれば、やはり当たり前に払うというのはおかしいというような状況を、僕はやっぱり作らないかんと思います。
そこで、2番目の質問でその通知とか契約ですね。この辺のことをぜひやったらどうかと。つまり工事の特記仕様書ですね、発注仕様書というんですか、施工仕様書というんですか、この中に今後は工事協力金は払わないといったようなことが和歌山県、これは実施しております。それから、三重県では今アンケートを取って粛々と進めておりますが、こういう内水面漁協への工事協力金はやっぱり払うのはおかしいよといったような観点の契約書とか通知なりを、まず工事協力者にやはり通知すべき、あるいは契約書の中に入れるべきだと思いますが、質問通告してありますので、この契約のことをどう考えるか答弁いただきたいと思います。
○小原一郎建設部長 先ほどからの繰り返しにもなるんですけれども、アンケートのときと同じように、言われたそういう部分につきましても、県のほうと協議を進めていきまして、出せるのか出せないのかそこら辺も含めてやっていきたいと考えているところです。
○7番(吉元勇議員) 先ほどから県と協議をするといったようなことで、市の発注分であっても市で単独でやってほしいんですけれども、県と協議をするといったようなことですので、この工事協力金あるいは内水面漁協への説明、このようなことを私は市のほうでやるから、同年の伊藤県議のほうにはぜひ県のほうでやってくれといったような話をしてあります。伊藤君には、ぜひ結果を出してほしいと思いますが、結果が出さなかったら僕が県に行くしかないのかなという話もしてありますので、ぜひ、そういう余計なことにならないように県議には頑張っていただきたいし、私は何回も言いますように、「ぶれない」「決める」「進める」やりますから、一緒に頑張っていきましょう。
でですね、僕は文書を今関係者とか工事土木業者のほうにも配付を進めております。幾社かは配ったのですが、河川工事における特記仕様書、内水面漁協への説明及び工事協力金の在り方ということについて、三重県での事件、あるいは三重県が河川工事をした不当要求防止策、その辺をまとめましてアンケートのことを載せてあります。この内容の文章を私の今後の取組としては、出水市の公共工事発注の特記仕様書は河川内以外の工事は内水面漁協への施行の説明は不要としているので、このことを県にも要請していきたい。この辺を同年が頑張っていると思います。改めてアンケートのことも説明をしていると思います。これを私も今後取り組むということですね。
それから、文書の最後に「そもそも工事協力金を支払う必要があるのでしょうか」これは工事土木事業者へのメッセージです。「例えば、災害復旧工事は市民の生命財産を守る観点からも、必ずやらなければならない事業であります。そこになぜ工事協力金を求める考えなのか疑問であり、道義的にも疑問と考えるべきではないでしょうか。また、災害復旧工事でなくても、河川内の工事が市民生活上に不可欠な工事であれば工事を行うべきであり、そこに工事協力金が発生するのは道義的にも疑問であります。このことから、工事協力金の是非について6月の市議会一般質問で取り上げて、市長と協力金の廃止等について議論を行う予定です」というような文章を3枚の文書を作ってですね。
やはり、土木事業者にも意識を改革してもらって、払うのが当たり前と。それは納得して、皆さんも頑張っていますからと、こういう好意的な紳士的な仲でやれれば何も問題はないのですけれども、先ほど以前の新聞記事を紹介しましたように、いろんな問題が出てきて、今もちょっと出てきている点があるなと思っているんです。市長も通勤コースか分かりませんけど、屋地の先の今振興局が発注している用排水路の防波堤といいますか、工事であれが岩下川につながって、野田川につながって、最終的には高尾野川に河口のほうでつながる、この用排水路の工事も、地域振興局に聞いたら内水面漁協への説明をという特記仕様書になっているという回答を得ましてですね、ああいうところまで工事協力金が発生したのかなと。工事事業者は何か理不尽なことを「なんで払わなきゃいかんのかな」というような疑問を持っている中で、払うのが慣例かなというような関係に今なっていると思うので、ここに私はメスを入れたいと思っているところであります。
いろいろと述べましたけど、市長、この内水面漁協への公共工事における土木事業者の工事協力金を払うといったようなことについて、公共事業ですから何かこの辺について、市長なりにお考えがあれば、あるいは思いでもあれば、少しお話しいただければと思いますが、
○椎木伸一市長 今吉元議員のほうからるる御紹介がありましたけれども、市の発注工事等につきましては、4者協議等でいろいろ取決めがあるわけですけれども、この協力金については内容が私ども実態をつかんでおりませんので、今のところ何とも言えませんけれども、その実態をまずは調査し、アンケート調査等については県と協議しますけれども、そういった中で適当なものでなければ、またそれなりの対応をお願いしたいと思いますし、まずは今の協力金の実態がどのようなものであるかということを精査していきたいと思っております。
○7番(吉元勇議員) 私も、県がどこまで腰を上げるかですけど、以前10年前の出水でも起こったこの事案、また起きるとも限りませんので、こういうことがあっては二度といかんという思いもありますので、ぜひ県のほうにも本腰を入れてやっていただきたいというのを、県議とともにやっていきます。
参考までに、和歌山県が出している公共工事等に関わる不当要求行為等の防止策の強化についてということで、対策ここに「暴力団等に限らず、何人からも不当要求行為を受けた場合は不当要求行為等を拒否すること及び県並びに警察に報告することを求める」と、こういったようなるる書いてあるんですけれども、あるいは県内各漁業協同組合に対し、「不当要求行為、不当要求との誤解を生じるような行為に関与することないよう適切な運営を」とか、いろいろとこういうことがあると大変力強い後ろ盾になって、土木事業者も安心して工期内に仕事ができる、ここを目指したいと私も思いますので、ぜひ業者の皆さんもまず現状把握からでしょうけど、やっていただきたいと思います。
続きまして2番目の不当要求等の防止についてですが、「まだこんなことをやっているのか」というような感じですが、教育長は初めてだと思いますけれども、私は毎回定例会で議員辞職願というのを持っているんです。多分、こういうのを持って議会に臨む議員は日本全国、私だけだと思いますけれども、それだけのことを同僚議員に何と言いますか、断腸の思いで発したんだという意味で、私も辞職するから、まずあなた辞職願出しなさいといったようなメッセージを送っているのですが、詳しいことは溝口部長のほうにも聞かれたと思いますが、そういった議員辞職願を持って真剣に取り組んでいるのが、この不当要求行為の防止です。
いろいろと調べますと、六月田、大変にぎわっておりますけれども、背景にはそういうことがあったのかと。以前は、僕はこの話を聞いたときに、以前ですね、例えば医療センターの内部のいろんな工事とか、例えば駐車場の舗装工事とか内部のただの工事とか、そういったときも内水面への協力金の云々があったとか聞いてですね、全く関係ないところまで川に近いからというのを前提に話したのか分かりませんけど、そういうことが以前はあったよなとか、何かそういう話をする方もいらっしゃって、それを考えたときに、この行為はそういうことと似ているなというような感じがしました。
そこでいろいろと調べますと、大体商業施設も分かりました。それから、それを行った施工業者も鹿屋の工事業者というのも分かりましたので、私は来週、委員会審査が終わったあと、その鹿屋の土木業事業者のほうに出向きまして当時の話をして、こうやって議会で取り上げて場合によっては不当要求行為であれば、行政もきちんと対応するので、話をさせてくれんかといったような状況まで作っていきたいと思います。
あとは、市の職員を守る幹部職員であっても、なかなか幹部職員はいろんな難しい立場にいますので、断れなかったとかそういうこともあると思いますので、ですけども、やっぱり守ってやらないかんと、市長として守ってやらないかんと思いますので、ぜひヒアリング等云々もですけど、私も情報提供があればいろいろと検討するということでありましたので、きちんと調べて、不当要求行為の撲滅に向けてやりたいと思います。
市長、この質問自体、何か話をすることがあればお願いしたいと思います。
○椎木伸一市長 不当要求行為の防止については、これまでも取り組んできておりますけれども、今の我々の考えのもとで、そのような状況等があって情報提供があれば、粛々と対応していきたいと思っております。
○7番(吉元勇議員) 続きまして、3番目の大川内小・中学校の安全についてですが、ヒアリングで丁寧に説明したつもりでしたけど、結局は教育長、緊張感を持ってやりなさいというのは20年前の話ですよ。今は、例えば科学的根拠とか専門家の意見を聞いて、それをもってマニュアル化して誰もが同じ判断ができる、そういったようなことを作るのが、例えば防災の基本であり、あるいは避難についても基本であり、避難も緊張感を持って避難しなさいじゃないですよね。今はもう勧告が全部指示になったと。それで誰もが分かりやすく根拠を持った背景でやりましょうと。命というものはそういうものです。誰もが時の判断で、あるいは緊張感を持ってというのは、それは先の大戦で日本人が精神でアメリカをやっつけろというのと一緒で、向こうは武器をこんなの持っているのに、そういう考えと一緒で、緊張感を持ってやるという時代ではないですよ。
参考までに、皆さんも見られたことないので、その大川内小の防波堤に表示してある表示線を皆さんにも見ていただきたいと思いますが、期待して見てもらいたいと思いますけれども。表示線というのは、私もこれを見てちょっとびっくりしたんですけど。(議場内ディスプレーへの資料表示)大川内小学校です。右側が米之津川ですね。防波堤が見えますね。よく見るとだんだん黄色い線が見えてきませんか。アップできたらアップしてもらいたいんですけど。3本あるんです。一番上の線、2番目、3番目ですね。あれは50センチ間隔に塗ってあります。なぜ50センチ間隔かというと、何か科学的根拠があるかどうか、ここはなかったと思います。根拠は、あのブロックがひし形なんですけど、ひし形の上から下の長さが50センチなんです。まず一番上はブロックの所に印を付けようと。それからまた次のブロックの線に印を付けよう。3番目はこれに付けよう。こういう発想で付けたんではなかろうかと思っております。おまけにペンキ、いつ塗られたのかよくまだ消えないでもっているなと思うのですが、こういうので児童生徒の休校だとか避難とか避難の準備とかいうのを、時の校長が素人の目で見て「うーん、水位が上がってきたな。今あの線か」というので、やっぱりやるべきではないですよ。
そもそも、この50センチ間隔の線でいいのかということです。50センチ間隔で一番下が上から1メートル50、ここに科学的根拠が僕はあるとは思えません。科学的根拠をしなきゃいけないのに、どうして関係者を集めて、この線をもう一回いろんな専門家の意見を聞いて、線を引いて、それに基づいてマニュアル化して、その根拠をもって避難だとか休校とか判断しようと、そういう考えに何でならないんですか。学校でずっとやられた感覚なのかな。結局、今日は台風が来る。校長の判断で決めた。そういったことなんですかね。感覚で決めることじゃないと思うんですよ、さっきの豪雨の避難と一緒で。出水市が災害対策本部を作って避難指示を出すのも、根拠があるんです。先ほどの春日橋の水位のことと気象台が出している、その科学的根拠を持って対策本部で避難を出す。こういったようなことで、市民の避難を促す、生命財産を守る、科学的根拠の基に、専門家の判断の基に整備されているんです。
学校は、校長が教頭と恐らくでしょうけれど、緊張感を持って早めに避難をしようというそういう、そこはアナログじゃ駄目ですよ。アナログのことも大事だから教育長も呼んだんだという話も出ますけれども、それは教育の勉強の場では大事かもしれん。あるいは、人間形成で大事かもしれんけど、こういう安全がアナログでいちゃ駄目ですよ。これは科学的根拠で整備しなきゃいけないという考えになりませんか。専門家の意見を聞いて整備しようという考えになりませんか。
○議長(杉本尚喜議員) ここで暫時休憩いたします。再開を15時35分といたします。
午後3時16分 休 憩
午後3時35分 再 開
○議長(杉本尚喜議員) 再開いたします。休憩前に引き続き、吉元勇議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
○大久保哲志教育長 今、御質問がありましたように、学校の児童生徒の安心安全を守るということで、常に校長は危機感を持って、緊張感を持ってやっていると、それは20年前と言われましたけれども、やはり今でもいつの時代も変わらず校長は学校の責任者として、この責務を負わされております。
議員がおっしゃったように、それに科学的根拠が当然必要じゃないかと。先ほども申しましたように、この判断においては3本のラインは経験則としてありますけれども、これまでも実際の運用に当たりましては、例えば1本目にこういうもの、2本目にこういうもの、3本目にこういうものというのが一応経験則のものであることはありますけれども、実際はもう1本目のラインの下まで来たときには、教育委員会と連携を取りまして、そして先ほど申しましたように気象台の情報、鹿児島県河川砂防情報システムや洪水予報、それから土砂災害警報情報、そのほかにもインターネットでリアルタイムで気象情報を収集するなど、校長一人ではなかなか情報収集ができないところを、議員がおっしゃるような科学的な情報を集めて、そして判断していくと。
さっき、マニュアル化とおっしゃいましたけれども、実際この臨時休業におきましては、臨時休業は大きく2つありまして、1つは災害等における臨時休業、もう1つは感染症による臨時休業というのがあるわけですけども、この感染症による臨時休業はこれは設置者が判断をすることになっておりますので校長はその指示に従えばいいのですが、この災害等における臨時休業の最終的な判断は校長ということで、これは法にうたってあります。どうして、校長が最終判断かと申しますと、いかなる科学的手法を用いても、現場の危機感というものはそこにいる者でないと分からない。しかも連絡を取る間もないくらい、1分2分が勝負になる場合もあるということから、その現場にいる校長が最終的な判断をすることができるように、校長の判断というふうにしてございます。
しかしながら、私も校長をしているときにそうでしたけれども、例えばすごい台風が来る。明日の体育大会を中止にするか、延期にするか、それとも実施するか、非常に判断に迷います。そういうときには教育委員会と連絡を取って、そしてあらゆる情報を校長一人ではなかなか知り得ない情報がありますので、教育委員会は今申した関係機関だけではなくて、例えば市当局にもくらし安心課というのもありますので、そういったところと十分連携を取って、そして情報を渡し、そしてその上で現場で校長が判断をするというような形で進めております。
私も就任3日後に、実は大川内小に行ってきたんですけれども、ちょうどその日がすごい雨が降りまして、3本ラインの一番下のラインの少し下まできておりましたけれども、すさまじい濁流でした。ですから、その時点では十分連絡を取っておかないとこれは危ないということを考えましたので、そのような感想を持っております。
○7番(吉元勇議員) だからこそ、校長が判断をちゃんとできるように、体制を整えてあげましょうというのが僕の言い分なんですね。
先ほどの3本線を見ていただいて分かるんですけど、3本線の表示はありますけど、じゃあ一番下のところにきたら云々と言いますけれども、この一番下の上から1.5メートルのところ、川底から4メートル50ぐらいだったと思いますけど、じゃあここでいいですかと、一応判断はその一番下でやるということで、それがやっぱり基本になるんですよ。基本に。その下で教育委員会等いろんな情報を集めてするというけど、では一番下の黄色い線があそこでいいですかと。誰が答えられますかということなんです、あそこでいいんですかと。経験則で今までうまくいっていたから、これからも経験則でいきましょうという時代じゃないんですよというのが、僕の言い方。
ちなみに、3本線の考えですね。もう簡単でいいですから、一番下のこと、真ん中、一番上、どういった判断の材料になっていますか。
○大久保哲志教育長 3本線の1本1本の意味は、学校教育課長のほうから説明をさせますけれども、まず先ほども申したように、3本ラインがあるからといって、1本目のときはこういう体制、2本目はこういう体制、今はしていないと。今はもう既に1本目のラインの下の、この前の大雨の時は、ちょうど私が行ったときが一番下のラインから50センチぐらい下でしたけれども、それでもすさまじい濁流でしたから、そういう段階にきたときには、既に校長は教育委員会と連携を取っているという状況でしたから、もう2本目が来たときが、3本目が来たときがという状況ではないということは、先にお伝えしておきます。
○床並伸治学校教育課長 3本のラインですけれども、学校はこれまでの校長の引継ぎの中で、経験則で一番下に来たら各担任に注意喚起、2番目に来たら避難準備、3番目に来たら保護者による避難というふうにしてあるんですけれども、それだけではなくして水位の上がり方のスピードも関係してきますので、そこも経験則の中で引き継がれてはきております。でも、議員がおっしゃるように、あれが絶対的な目安では決してなくて、やはり目安でありますので、あの一番下のラインに来る前にもう既に連絡を取り合っております。
今、LINEが非常に便利ですので、早い段階から静止画、動画を使いながら情報共有をして、早めの避難に備えているところです。
○7番(吉元勇議員) 私も負けじとしゃべらないかんですな。
でですね、一番下が基準になっているでしょ。一番に下にこなくても、その下というけど、やっぱり一番下が基準になっているじゃないですか。一番下が。じゃあ、一番下の根拠はあるんですかというと、誰も答えられない。本当はもっと下じゃないか。今3本目のところと言ったけど、もう50センチですよ。ここでいうと、もうこの絨毯のちょっと上まで、校庭の高さよりもこの絨毯の床のところまで来てから避難ということじゃ、やっぱり駄目ですよ。あそこは今災害復旧工事が進んで、校庭の南側の工事がようやく終わったんです。そういったところに学校があるんですよ。
学校長と話をしたのが、なぜ僕はこういって一生懸命やるか。皆さんは、そこの危機感はないか。慣れなんです。なぜ避難が進まないかというと、慣れですよね。慣れていないと不安がいっぱいだから、すぐ避難に行く。慣れていると、まだ大丈夫だと避難しない。これも一緒で、あそこに初めて行ったときに、僕は「わあ、これじゃ避難すべきだろう」と思った。なぜか。慣れていないから。学校に一番いる人、学校長とかあるいは地域の人、このぐらい大丈夫だよと、そういう協議をもってあの3本にしたのかもしれません。でも今はそういう状況でないし、実際にあの堤防を上から見ると、ひびも入っているんです。ブロックのところにひびが入っているんです。そういうものも含めて、全体的に環境を変えていかなきゃいけない。
春日橋のことを言われましたけれども、ちょっと広瀬橋の表示の写真を準備したんですが、(議場内ディスプレーへの資料表示)この広瀬橋の表示、皆さんも「あれね」ということになると思うのですが、水位の表示ですね、ああいいうふうにして何らかの形できちんとしたものを作ることによって危機感も出ますし、判断のほうもきちんとした判断材料をもってやるんだと。なんか山奥の学校にあるから、時の校長が日曜大工か日曜ペンキか分からんけど、それで塗った。それが根拠になるという時代はもう終わりましょうよ。やっぱりああいって、きちんと何かの表示をもって、その表示については関係者が集まって、ここの濁流はものすごい濁流と言われましたけれども、濁流があるともうこの線じゃ駄目だねとか、もうちょっとこうしなきゃいけないというのを関係者が集まって、ああいう表示板をつけて、そこに今度は立て看板で一番の下の黄色いが来たときには、こういった行動をとる、例えば学校長はこういう行動をとる。そういったことで、きちんとしたものを出水市は作って準備して、学校職員は来るんですから準備しましょうよというのが僕の考えなんです。
だからさっき言ったように、教育委員会あるいは地域の人、消防、地域振興局、くらし安心課、そういったところの人が集まって、ここの表示をどうしようかという、それが専門会議ですよね、何か形だけでは。そういったことをやりませんかというのは僕の提案です。いかがですか。
○大久保哲志教育長 今話をしましたように、この線をどうするかということについて、協議会みたいなものにしないかということについては、今後、この大川内小だけではなくて、学校全体の災害を考えていく上で、その中の一つの議題としては考えていく必要があると思いますが、今の時点で最初に申しましたように、この3本のラインが災害の目安になっているじゃないですかということでありましたけれども、確かに全くラインが用をなしてないということではないですけども、先ほどから申していますように科学的な情報、科学的な処理を行った情報等も集めて対応しておりますので、現時点ではそれによって早めの避難とか休校の判断ができていると考えております。
○7番(吉元勇議員) なんかやっぱり経験則が大事ですよと聞こえます。いろんなことは経験則でいいんでしょうけれども、これは水位というのはもうデジタルで分かるわけですから、「ここまで来たら、ここまで来たら」と。それをきちんと専門家が集まってやって、きちんとしたものにしましょうというのは、まだ私の提案ですけど、恐らく今後、何らかの形で改善されるということを期待します。
大川内小はああやって川沿いにある学校です。堤防も壊れました。そんなところに学校があるんです。やっぱり、通常とは違った観点でやってください。慣れてはいけません。
今、こうやって議会でわあっと盛り上がってやりますけれども、3年後はもう忘れて、もし何もなかったら、また黄色いペンキが残って。私が市議会議員をやっているかどうか分からんけど、またそのときは指摘するしかないですよ。話が盛り上がって何かやって。じゃあ、児童生徒の生命財産は、あそこでやっぱり真剣に考えなかったんですかということを申さなきゃいけないので、児童生徒の安心安全、生命、一番やらないかん、そういうことを求めます。
最後の質問、小規模校の在り方ですが、教育長もそこに座られて3日目だから、なかなか慣れてこられるところだろうと思います。これから自分の心の中に腹の中にある言葉でお話されるんだろうと思います。今は何かとりあえず半分は聞こえのいいことかなという感じもしますが、これからは本音でやっていきたいと思いますが、小規模校のことを言われました。今阿久根で、再編が進んでおります。小規模校の児童生徒へのあまり良くない影響というのは述べられないんだなと思いました。やっぱり、きれいごとじゃ僕は駄目だと思う。
阿久根市が進めているこの学校規模適正化方針。学校の小規模校の影響ということでマイナス面を申していますね。当然のことだと思いますが。集団の中で多様な考え方に触れたり、切磋琢磨したりする機会が少なくなります。グループ学習や習熟度別学習など多様な学習形態の学習が実施しなくなります。複式学級ですから、先生が1年を教えている。今度は2年を教えている間に1年生は授業はない、そういった状況がある。あるいは、生活面においては部活が少ない。あるいは文化祭があまりできない、運動会も少ない、遠足、修学旅行、影響がありますね。そういったマイナス面があって、そこに地域の活性化のために学校を残さないかんと話をしますけど、私は指宿市の教育委員会を4年間みてきました。
本年の4月から教育長も御存じかどうかですけど、指宿の山川地域の4つの小学校が集まって1つの学校になりました。その中で出た言葉が、例えばまだ小規模校のあった時代の保護者、「地域のためにある、地域の活性化のためにあるといいますけど、学校は子供たちのためにあるんじゃないですか。みんな学校がなくなれば、地域活性がなくなる。じゃあ、私たちは学年1人2人のある学校に子供を預けなきゃいけないんですか」そういう葛藤がちょっとあったんです。最終的には地域の人が、やっぱりそれじゃいかんと。少しでも多い学校にやって、切磋琢磨して力強い子供になってくれと。最後は地域の人が協力したんです。
そういったことを考えると、あまりにも今日も教育長の言葉で質問の中で出ましたけど、市長も出ましたけど、小規模校を残すことは確かにそういった学校にしか行けない児童生徒もあります。そういった観点では残すべきかもしれませんけど、地域活性化のために小規模校を残すということは、これは僕はちょっと違うと思う。学校は児童生徒のためにあって、やっぱり学校でいろんな切磋琢磨してたくさんの人数、昼休みも遊ぶ、修学旅行もある、そういった中で学年に1人しかいない、2人しかいない。特認制でようやく5人集まった。そういったのが子供の幸せなのかなと。大人が盛り上がるから子供も必然的にそれに合わせなきゃいけないんじゃないかなということを、僕はずっと懸念しているんです。
そこで、基本となる学校というところは、児童生徒、子供のためにあるという、この考えについて思いがあれば、市長、教育長、短くていいですからお話しいただきたいと思います。
○大久保哲志教育長 短くとおっしゃいましたけど、少しだけお話もさせていただきたいと思います。
今、議員がおっしゃるように小規模校のデメリットと申しますか、マイナス面というのは、統廃合をする際によく出てくる話でございます。確かに大規模校の中で、大規模校というか大人数の中で切磋琢磨するとか、あるいは多様な考えとか、それから新たな発想とかを感じさせるには大人数のほうがいいというのは、よく分かる話です。
ただ、今そういうのは現実としてあるとしても、これを克服するようないろんなシステムといいますか、できてきているということも我々は把握しないといけないと思っています。例えば、切磋琢磨ということがありましたけれども、例えば今出水市では合同学習という形をとって、文化祭にしても修学旅行にしても、あらゆる教育活動を合同でやったり、あるいは今あるか、まだやっているか分かりませんけれども、私が今まで見てきた学校では、小規模の学校から大規模の学校に一定期間、体験入学等をするとか、いろんな形で大人数の中で活動をする経験もしていたりとか、あるいは今デジタル化が非常に進んでおりますけれども、県全体で行っているシステム名を忘れましたけれども、小さな学校にいる子供が大きな学校の子供とICTで結んで、そして意見交換をするとか、そういう学習機会も設けられてきております。デジタル化によってICT化によって、この狭い世界だけではなくて多くの広い世界の方と触れ合う機会であったり、場合によっては日本だけではなくて世界の外国の子供と会話をする機会であっても、そういうことも可能になっていると。すぐに、それに教員が対応できるかどうかは別としまして、可能性としてはそういうこともできつつあると。
そういうことから、一般的に小規模校で言われているデメリットというのは、必ずしもデメリットのままになっていない場合もあるということは、まず我々は知っておかないといけないのではないかと思います。
先ほど、短くとおっしゃったのは、地域のためじゃなくて子供のためじゃないかとおっしゃる、これはそのとおりだと思います。やっぱり学校というのは、子供のためにあるというのは基本的にそれは間違っていないので、私もそれは同感です。ただ、私が小規模校を存続させたいと言っているのは、「地域のために」というだけではなくて、「子供のためになる」と確信しているので、先ほどから説明しましたように小規模校の存続については引き続きやっていきたいと話したことでございます。
○椎木伸一市長 短めということですので、短く申し上げますけれども、私は経験則というか蕨島小学校が非常に少ない4人ぐらいしかいない時期から、今24、5人いらっしゃると思うんですけれども、いろんな行事に参加させていただきました。
そして大川内小学校についてもいろいろ見させていただいておりますけれども、それぞれ非常に学力面、文化面、それから人間教育といいますか、そういったものでも大変優れた成果を出しています。本当に学習発表会等に行けば、非常に感動いたしますし。
ですから、そういった子供の教育には子供が主体ということは間違いありませんけれども、そのことで子供が選べる学校というのもあって然るべきと私は思っておりまして、出水独自の挑戦と申し上げておりますけれども、全てをほかの市町村並みに再編していけばいいとは考えたくないところでありまして、地域からの再編してほしいというような要望も今のところ聞いておりません。私は予算が続く限り、子供がいる限り続けたいと申し上げておりますけれども、いろんな人の意見もまた今後も聞いていきたいと思っております。
○7番(吉元勇議員) 時間がないのでまとめますけど、さっき成人式の話も出ましたが、恐らく近い将来、その成人式でこんなメッセージを話す二十歳がいるんじゃないかと思っています。
「私は小規模校の出身の者です。入学したときも1人、卒業したときも1人、でもいろんな経験をさせてもらいました。地域の人がたくさん集まって、こんな行事をする、こんな行事をしてくれました。そのたび、新聞社とかテレビが来てにぎやかでした。「とてもいい学校だね、いい教育だね」と言われました。でも私は、同年がいません。今、成人式に来てたくさんの校区の皆さんは同じ学年の人がいっぱいいて、いろんな写真を撮っておしゃべりしています。でも私は特認校の学校だったから、その当時は10人いましたけれども、今は1人です。誰もいません。当時は何も言えませんでした。でも本当は同じ学年の友達がいっぱい欲しかった。同じ学年の生徒がいっぱい欲しかったんです」そういったことを話す成人がいたときに、我々大人は取り返しのつかないことをやっているんじゃないでしょうか。二度と来ない小学校生活、二度と来ない中学校生活を我々大人が、何かここに立ち止まって考えなければいけないのでしょうかということを、僕は考えています。それを申し上げて、一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(杉本尚喜議員) 以上で、本日の一般質問を終結いたします。
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△ 延 会
○議長(杉本尚喜議員) お諮りいたします。本日の会議はこれで延会したいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(杉本尚喜議員) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれで延会いたします。
第4日の会議は、6月21日に開きます。御苦労様でした。
午後3時57分 延 会
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地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
出水市議会議長
出水市議会議員
出水市議会議員
出水市議会議員
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