渡来するツルの種類

更新日:2015年10月19日

 出水平野では世界にいる15 種のツルのうち今までに7種のツルと1雑種が渡来しています。
 もっとも多いのはナベヅルで約9000 羽、世界のナベヅルの8割以上が出水平野に渡来します。次にマナヅルで約3000 羽、世界のマナヅルの約半数が渡来します。少数ですがクロヅルやカナダヅル、雑種のナベクロヅル、年によってはソデグロヅルやアネハヅル、タンチョウが見られることもあります。

ナベヅル Grus monacha マナヅル Grus vipio
ナベヅル マナヅル
 名前の由来はその体の色にあり、鍋底についたススのように黒い色をしていることから「鍋鶴」と名付けられました。羽を広げた大きさは約180センチメートル、体重は3〜4キログラムくらい。世界の生息数は1 万1500 羽程度と推定され、その8割以上が出水平野で冬を越します。  「真鶴」の名前が示すとおり本当のツルという意味で名付けられたようです。体は青みがかった灰色です。羽を広げた大きさは約210センチメートル、体重は5〜7キログラムくらい。世界の生息数は6500 羽程度と推定され、約半数が出水平野で、残りは中国南部の湿地帯や韓国などで冬を越します。
クロヅル Grus grus カナダヅル Grus Canadensis
 クロヅル カナダヅル 
  体全体が白っぽい灰色をしたツルで、羽を広げた大きさは約180センチメートルです。
 生息数は、25 〜27 万5 千羽程度と推定されています。越冬地は中国からヨーロッパ西部、アフリカ大陸北部にかけての広い範囲に点在しています。
 出水平野では毎年数羽が確認されています。
 全身が灰色で、頭頂部のハート型赤色が特徴です。羽を広げた大きさは約160センチメートルです。北米大陸からユーラシア大陸にかけて広い範囲に生息し世界で65万羽程度と推定され、生息数の一番多いツルです。主な越冬地は北アメリカ大陸南部です。出水平野にはユーラシア大陸で繁殖したものが渡来して来ると言われ、ほぼ毎年数羽が確認されています。 
アネハヅル Anthropoides virgo ソデグロヅル Grus leucogeranus
 アネハヅル  ソデグロヅル
  ツルの中で最も体の小さな種で羽を広げた大きさは約150センチメートルです。目の後ろの飾り羽がとても印象的です。8000 メートル級のヒマラヤ山脈を越えることで知られており、生息数は世界で20 〜 24 万羽程度と推定されています。
 主な越冬地はインドやアフリカ中部で、出水平野にはまれに1〜2羽が迷鳥として渡来します。
 全身がほとんど白色のツルで、翼を広げたときその先端が黒いことから「袖黒」と名付けられました。羽を広げた大きさは約210センチメートルです。生息数は世界で3750 羽程度と推定され、絶滅が心配されています。主な越冬地は、中国南部やインド、カスピ海沿岸で、出水平野には迷鳥として渡来します。 
タンチョウ Grus japonensis ナベクロヅル(通称)
 タンチョウ  ナベクロヅル
  全身が白色、首と翼の先端が黒色のツルで羽を広げた大きさは約220センチメートルです。
 タンチョウ(丹頂)の名は、赤い頭頂部に由来しています。生息数は世界で2750 羽程度と推定され、絶滅が心配されています。
 ナベヅルとクロヅルの雑種と思われ、1968(昭和43)年に出水平野で初めて観察されました。羽の色、体の大きさなど両種の特徴を備えていますが、個体によって顔の模様や羽の色は異なります。出水平野では毎年数羽が確認されています。 

お問い合わせ先

ツル博物館

出水市文化町1000番地

電話:0996-63-8915

FAX:0996-62-8915

メール:crane_c@city.izumi.kagoshima.jp

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