ツルと人との共生をめざして

更新日:2015年10月19日

保護区の借り上げ

保護区の借り上げの様子

 ツルの保護区域として荒崎及び出水干拓東工区の水田を農家から借上げ104ヘクタール の保護区域を2箇所に設置しています。
 保護区の準備
 保護区の周りには、遮光ネットや防風ネットを張りツルが安心して過ごせるようにしています。
 また、田んぼの一部に水を引き入れツルのねぐらとします。
 この水田は、夏の間、稲が栽培されているため雑草で荒れることがなく、良好なねぐらを作ることができます。また、9月頃に収穫できる早期米を栽培してあるところもあり、ツルが渡来するころには、刈り取った稲株から2番穂と呼ばれる稲が実ります。
 これが、出水平野に来たばかりのツルにとっては、餌となります。

給餌

給餌の様子

 11月から3月までツルに給餌を行います。ピークとなる12月から1月までは毎朝約1.5トンもの小麦を保護区内にまきます。2月からは荒崎で小魚も小麦の給餌一日当たり400キログラム与えます。
 これは、ツルによる農作物の被害を防止するためのひとつの対策です。

農作物の被害対策

農作物の被害対策の様子

 出水市内の農家に防鳥糸、赤銀テープ、杭を支給し、作物を栽培してある農地に設置します。
 これも、ツルから農作物の被害を防止するための対策です。

カモ追い払い

カモ追い払いの様子

 出水平野には、ツルの給餌に呼応するようにたくさんのカモも渡来してきます。
 保護区域近くで養殖されているアサクサ海苔が被害にあわないように、ほぼ毎日、海苔養殖場を漁船で回りカモを追払っています。

ツルの糞便調査、保護ヅルの血液検査

ツルの糞便調査の様子

 出水平野に渡来しているツルがウイルス、細菌等に感染していないか確認するために、保護区域内のツルの糞便を定期的に採取し病原微生物等の調査を行っています。
 また、怪我等のため保護しているツルの血液検査も毎年行っています。

保護区域の復旧

保護区域の復旧の様子

 ツルは、給餌した小麦等の他にも長いくちばしであぜなどをつつきながら土の中にいる虫や草の根などを食べます。そのため保護区域内の田んぼのあぜや農道などは、すっかり壊されてしまいます。
 また、たくさんのツルに踏み固められた田んぼの土は、そのままでは耕作することはできません。
 そこで、ツルがシベリア方面へ帰った3月の下旬頃、農家から借上げた田んぼの復旧を行います。

お問い合わせ先

ツル博物館

出水市文化町1000番地

電話:0996-63-8915

FAX:0996-62-8915

メール:crane_c@city.izumi.kagoshima.jp

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