学校長あいさつ

更新日:2018年4月1日

確かな伝統と新たな鶴荘学園を目指して

令和5年度鶴荘学園学園祭 全員合唱 令和5年度鶴荘学園学園祭 全員合唱

 令和5年も10月17日(火)に第一陣となるナベヅル5羽が渡来して以来、日増しに渡来数も増え、いよいよ本格的な冬の到来を告げられました。本校では10月13日(金)にツルクラブ発足式を実施し、64季目を迎えるツル羽数調査の先輩たちの積み重ねてきた偉業を尊びながら、調査に向けた打合せと研修を行いました。その中で、3人の生徒がツルクラブの部長、副部長として決意を述べ、伝統を引き継ぎ、継承してく気持ちを後期課程生徒の前で示し、今後は調査に向けて着実に準備を進め、今後もしっかりと伝統を受け継ぐ決意を全員で確認しました。
 また、先日地域の方とお話ししたときに、60年以上前に荘小学校に住みついたツルの「クロちゃん」の話題になりました。当時の話を聞きながら、伝統の深さを感じると同時に今までの歴史を引き継いでいく大切さと困難さを考え、身が引き締まる思いがしました。
 そして、これからの子供たちが生きる社会を考えると、「人生100年時代」と言われ、学校を卒業し社会人になり、1つの会社で長く勤め定年まで過ごし、その後は年金を貰いながらのんびり暮らす、そんな時代ではありません。様々な経験・学びの中からスキルアップやキャリアアップを図り、よりよい人生を送るためにも、予測困難な社会においてその時、その場所で多様な価値観の人々と協働し、最適解や納得解を生み出していく力を身に付けなければなりません。
 そのためにも、鶴荘学園では、教育目標を「知・徳・体で夢実現~知・徳・体の調和のとれた豊かな人間性を備え、夢に向かって主体的に学び続ける心身共にたくましい児童生徒を育成する~」と設定し、子供が主体的・対話的で深い学びを実現するための授業・数多くの体験学習・9年間の連続した教育課程の編成・9学年が同じ校舎で学習することによる人間関係作り、そして、最初に述べた伝統等を大切にしながら、これからの社会で主体的に生きる児童生徒を育成しています。
 皆様の御支援と御協力をお願いいたします。

                                                      出水市立鶴荘学園 校長 橋野 正毅
 

昨年のツル羽数調査初日の日記より(学校だより記載)

令和2年度職員写真(新しい写真にアップ予定) 令和2年度職員写真(新しい写真にアップ予定)

 当日午前5時過ぎ。まだ暗い中,学校に自転車で集まってくる生徒,卒業生達。集合後,班別に分かれ,先生方が運転する先導車等のハザードランプをもとに,自転車の薄明るい電灯で田んぼの中を走る長い行列。また,田んぼの筋道には多くの保護者が「通行止め」の係として配置されている。これは,日本,あるいは世界でも見ることができない光景であると思うとともに,「本校の生徒・卒業生・職員・保護者の一体感」「生徒・卒業生の意欲や責任感」「先生方の義務教育学校職員としての職責感や素晴らしさ」「保護者の協力体制への感謝」などを感じ,これまでの準備や関係団体との連携等も振り返りながら,最後尾から追う車の中で,感動のあまり涙が出そうになった一場面でした。

 本校の特色の一つに「ツル科」があります。特設教科ですので,これも他校では学習できない教科です。1年生「出水に渡来するツルの特徴」2年生「出水に渡来するツルの特徴や種類」3年生「世界からみたツルの生態や特徴」4年生「出水がツルの町になるまでの歴史」 5年生「ツルと自然環境とのつながりや関係」6年生「出水のツルとそれに関わる様々な立場の人々」7~9年生「ツルを中心とした人・社会・自然と自分とのつながり」として課題別個人研究活動を学習・研究します。各学年の発達段階に応じて学習する過程で,自ら課題を見付け,学び,考え,判断し,課題や問題を解決しながら,ツルとのつながりや出水市の自然環境等を深く理解するとともに,地域社会へ参画する喜びや地域への愛着を深め,出水の町に貢献できる人材を育成している教科です。 このようにこれまでの学習を生かし,後期課程では4か月の活動ではありますが,このツルの羽数調査を『ツルクラブ』として後期生徒全員・全職員が行います。カウント前の準備でもカウント中,そしてカウント終了後の取り組み,眼差し,行動等,生徒達全員の一生懸命さや達成感が満ち溢れた表情は,これまでの伝統や歴史の構築であり,これからも大切にしっかり引き継いでいかなければならないと思うことでした。                                                                        

                                                                        校長 角 和重

県内初の義務教育学校として

 

                     出水市立鶴荘学園 校長 床並伸治
   社会の変化がますます激しくなる中,子供たちが社会人になるころには,その65%は現存していない職業に就き,半数近くの仕事が自動化される可能性が高いという予測があります。
 そのような時代によりよい人生を送るためには,主体的に課題を発見し,解決に導く力や多様な人々と協働して課題解決する力,既存の概念にとらわれない創造的な発想力や企画力,他者への思いやりやコミュニケーション能力などが求められています。
  鶴荘学園は,人生を主体的に切り拓くための学びの場を創造し,確かな学力を身に付けさせるとともに,心豊かでたくましく生きる児童生徒を育成し,保護者や地域の負託に応え,信頼される学校をめざします。
 また,本校区には,世界でも類を見ないツルの越冬地である荒崎地区があり,毎年1万羽を超えるツルが渡来してきます。旧荘中学校から続く羽数調査は,50年以上の長い歴史があり県内外に広く知られています。ツルをはじめとする野鳥等を素材にして,教育的価値を高め,児童生徒へ自然保護・動物愛護の精神,環境教育,本市が進める命を大切にする教育(生命尊重)を推進します。
 さらに,地域の素材を生かし,米づくり体験学習を通して食育を推進するなどして,地域の産業としての農業に対する関心を高め,望ましい職業観・勤労観を育成し,義務教育学校の特性を生かしたキャリア教育を推進します。
 そして,9年間の一貫した教育でこのような取組を充実させ,自己実現をめざし,
地域社会に貢献できる人材の育成を図ります。     
                                                                                                     

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